映画

『マヤの秘密』夫婦の間で守らなければならない秘密の圧倒的な重さ。 ラストシーンは、そこにつながる意外な終わり方。

映画備忘録 3月1日 シネマジャック&ベテイで。 『マヤの秘密』(2020年製作/97分/G/アメリカ/原題:The Secrets We Keep/監督:ユバル・アドラー出演:ノオミ・ラパス ジョエル・キナマン クリス・メッシーナ エイミー・サイメッツ/2022年2月18日日本公…

『ウエスト・サイド・ストーリー』長尺の157分、長さを感じさせない。堪能。

映画備忘録 3月4日、グランベリーパークシネマ。 『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021年製作/157分/G/アメリカ/原題:West Side Story/監督:スティーブン・スピルバーグ/出演:アンセル・エルゴート レイチェル・ゼグラー アリアナ・デボーズ リタ…

『ONODA 一万夜を越えて』津田寛治と仲野大賀とエッセー尾形の3人によって、小野田と日本の間に流れた時間の残酷さがしっかり描かれていたと思う。

映画備忘録。 2月18日。 『ONODA 一万夜を越えて』(2021年製作/174分/G/フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・日本合作/原題:Onoda, 10 000 nuits dans la jungle/脚本:ニコラ・アントメ/監督・アルチュール・アラリ/出演:津田寛治 仲野大賀、イ…

『CHAIN』観客、いや私が置いてけぼり。暗くても聞き取れなくても、伝わってくるものがあればいいのに。

映画備忘録。 2月22日。 『CHAIN』(2021年製作/113分/G/日本/脚本:港岳彦/監督:福岡芳穂/出演:上川周作 塩顕治/2021年11月26日公開) 京都造形芸術大学映画学科の学生とプロの映画スタッフ、キャストが一丸となり劇場公開映画を製作するプロジェクト…

『再会の奈良』国村準やウー・イエンシュー、イン・ズーなどの出演者もいいし、演技も悪くないのに、面白くないのはただただ脚本の質の問題。質の悪いご当地映画になってしまった。

映画備忘録。2月18日 あつぎのえいがかんkiki 『再会の奈良』(2020年製作/99分/G/中国・日本合作/原題:又見奈良 Tracing Her Shadow/監督:ポンフェイ/出演:国村準 ウーイエンシューほか/2022年2月3日公開) 河瀬直美とジャ・ジャンクーがプロデュー…

『悪なき殺人』正直、できすぎ、つくりすぎとも思えるが、登場人物のそれぞれの生活の場と感情のもつれが、妙にリアルで迫ってくるものがあるのも事実。

映画備忘録。 『悪なき殺人』(2019年製作/116分/R15+/フランス・ドイツ合作/原題:Seules les betes(獣だけ(が知っている)/監督:ドミニク・モル/出演:ドゥニ・メノーシェほか/2021年12月日本公開) 「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監…

『なん・なんだ』・・・それはこっちのセリフ。

映画備忘録③ 2月11日 あつぎのえいがかんkiki 2本目。 『なん・なんだ』(2021年製作/107分/G/日本/脚本:中山太/監督:山崎晋平/出演:下元史郎 烏丸せつこ/2022年1月15日公開) 「痛くない死に方」の下元史朗と、ドラマ「スカーレット」の烏丸せつこが…

『ノイズ』もったいない。

映画備忘録② 2月14日、グランベリーシネマ 『ノイズ』(2022年製作/128分/G/日本/原作:筒井哲也/脚本:片岡翔/監督:廣木隆一/出演:藤原竜也 松山ケンイチ 神木隆之介 余貴美子 柄本明 黒木華 永瀬正敏 鶴田真由/2022年1月28日公開) 筒井哲也の同名…

『成れの果て』脚本が脈絡がついていない。 芝居の翻案のせいか演技は過剰だが、盛り上がらない。

映画備忘録① 2月11日、あつぎのえいがかんkikiで2本。 『成れの果て』(2021年製作/81分/G/日本/脚本:マキタカズオミ/監督:宮岡太郎/出演:萩原みのり 柊瑠美 木口健太ほか/2021年12月3日公開) 劇作家・映像作家マキタカズオミ主宰の劇団「elePHANTMo…

『ダヴィンチは誰に微笑む』半分以上寝てしまった。

明日は、映画を見に行く。 前回の備忘録。 『ダヴィンチは誰に微笑む』(2021年製作/100分/G/フランス/原題:The Savior for Sale/監督:アントワーヌ・ビトキーヌ/日本公開2021年11月26日) レオナルド・ダ・ビンチの最後の傑作とされる絵画「サルバト…

『JOINT』多くのシーンにやくざ映画独特の既視感がない。セリフが聞き取りにくいのが難。いいところ満載なのに、まとまり感が今一つ。

映画備忘録。 2月1日。 『JOINT』(2020年製作/118分/G/日本/監督:小島央大/出演:山本一賢他) 名簿売買、暴力団、特殊詐欺、ベンチャー投資、外国人犯罪組織など、現代日本で現在進行形の裏社会をリアルなタッチで描いた犯罪ドラマ。刑務所から出所し…

映画『香川1区』政治闘争ではなく、性格競争。大島新監督には、仲良し小川ではなく、小川の情緒的な言動に対して、政策や組織問題を切り込んでいく姿勢が欲しかった。

映画備忘録① 『香川1区』(2021年製作/156分/G/日本/監督:大島新・2021年12月24日公開) 2021年秋の第49回衆議院議員総選挙で注目を集めた選挙区の香川1区に焦点を当てたドキュメンタリー。衆議院議員・小川淳也氏の初出馬からの17年間を追った「なぜ君…

『軍旗はためく下に』(深作欣二・1972年)をみた。戦争体験の継承について考えた。

大寒のこの時期、気温はそこそこでも寒風が吹けば体感温度は下がる。 七十二候では「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」。 寒いはずだ。そのうえ曇天では、散歩に出るのが億劫になる。 真冬は、抜けるような青空が朝の何よりのごちそうだ。ごちそうがないのに…

wowow『前科者 新米保護司 阿川佳代』が面白かった。映画版にも期待。

wowowで放送された『前科者 新米保護司・阿川佳代』第1話~6話を、アマゾンプライムビデオで見た。 原作は、ビッグコミックオリジナルの連載で読んでいた。 原作の阿川佳代の印象は、有村架純が演じる阿川とはかなり違っていて、ドラマのほうは脚色が強いと…

2021年、家で見た映画一覧

2021年1月にテレビとテレビ用スピーカを新調した。少しだけだが、家で映画を見るコンディションがよくなった。外出が減ったせいか家で映画を見ることが増えた。 1昨年同様、”ハクボシネマ”と称して16時ごろから1本見る。ただし、大相撲開催中は相撲優先。 …

2021年、映画館で観た映画99本 私選

2021年の一年間に映画館で観た映画を整理してみた。 99本だった。印象を★印(☆は0.5)で表してみた。 末尾に邦画、海外の映画のそれぞれ「私選」を並べてみた。 【1月】 スパイの妻 ★★★喜劇愛妻物語 ★★★★新感染ファイル ★★★☆日本独立 ★★★ ミセスノイズィー ★…

『トトと二人の姉』(2014年製作/93分/ルーマニア/監督・脚本・撮影・編集:アレクサンダー・ナナウ/原題:Toto si surorile lui/日本公開:2017年4月/Amazonプライム550円)。

見たい映画は有料。アマプラに恨みごとを言いたくなる。 見たい映画はネトフリ、というのもあるが。 『コレクティブ 国家の嘘』をつくったアレクサンダー・ナナウ監督の前作。 『トトと二人の姉』(2014年製作/93分/ルーマニア/監督・脚本・撮影・編集:…

『リンダ リンダ リンダ』(2005年)「僕の右手」はいくら探しても見つからない。 それでも際限なく続く「リンダリンダリンダ!」のリフレイン、互いを見かわしながらのリフレインが、落ち込んでいく心を支えてくれる。

昨日は朝から晴れ上がったが、一昨日降った雪が残っていて、気温も零度を下回った。そのため朝の散歩は中止。 昼過ぎに床屋と買い物にグランベリ―パークまで二人で歩く。道路は日が当たるところは凍った雪が融けているが、日陰はまだ雪が凍っていて滑る。出…

『1941モスクワ攻防戦80年目の真実』プーチンのスターリン再評価とつながる映画と言ったら言い過ぎだろうか。

映画備忘録。12月24日。 『ナチスバスターズ』と同じロシアの戦争映画。 『1941モスクワ攻防戦80年目の真実』(2020年製作/142分/ロシア/原題:The Last Frontier/監督:パディム・シメリェフ/出演:アルチョム・グビン他/日本公開2021年11月) ナチスド…

『ナチスバスターズ』日本では私のように「ナチス」がタイトルに入っていればとりあえず見ておこうかという人が一定数いるため、こういう邦題になったのだろう。1941年の独ソ戦を背景にした「マカロニウエスタン」。ポスターのつくりがいかにもいかにもだ。

映画備忘録。12月24日。 『ナチスバスターズ』(2020年製作/99分/G/ロシア/原題:The Red Ghost/監督:アンドレ・ボガテイレフ/出演:アレクセイ・シェフチェンコフ他/日本公開2021年12月3日) 第2次世界大戦下、極寒のソ連の地を舞台に、「赤い亡霊」…

『草の響き』すとんと腑に落ちて「よかったな」と思う映画

今朝は冷え込んだ。日本海側では北陸から山陰にかけてかなりの積雪。 深夜に3℃だった気温は、明け方に0℃近くまで下がり、夜明け前に-0.4℃まで下がった。境川の小さなよどみも氷が薄く張っていた。 日の出は鶴間公園で。 映画備忘録。12月22日。kiki。 『草…

『偶然と想像』演劇的、小説的な言葉とやり取りの面白さは抜群。意表を突く脚本。楽しめた。

映画備忘録。12月22日。kiki。 『偶然と想像』(2021年製作/121分/PG12/日本/脚本・監督:濱口竜介/出演:古川琴音 中島歩 玄理(ひょんり) 渋川清彦 占部房子 河井青葉 /2021年12月17日公開) 人気の濱口竜介監督だが、神奈川県内での封切りは横浜のシ…

『ジャズロフト』ユージンの人生も語られるが、映画はジャズメン同士のセッションの中でつくられた素晴らしい音楽に収れんされているように思った。

このところ5℃を下回ることが多くなった。今朝も3℃。本格的な冬の到来。 日曜日は0℃を下回った。 散歩の途中、まだ踏まれていない氷の張った水たまりを見つけると、割りたくなる。 風がないと、歩き始めて30分もするとからだが温まってくる。 それでも冬には…

『花椒(ホアジャオ)の味』四川料理にホアジャオが欠かせないように、人生は合理性や理屈だけでなく、ほんのちょっとしたスパイスが大きな役割を担うことがある。 映画全体から立ち上る香りは、何処か小津安二郎を思わせる。

映画備忘録。12月13日。kikiにて。 『花椒(ホアジャオ)の味』(2019年製作/118分/G/香港/原題:花椒之味 Fagara/脚本・監督:ヘイワード・マック/音楽:波多野裕介/出演:サミー・チェン メーガン・ライ リ・シャオフェン/日本公開:2021年11月) お…

『梅切らぬバカ』77分。気の利いた短編小説のよう。登場人物の造形もいい。

映画備忘録。12月3日。グランベリーパークシネマ。 『梅切らぬバカ』(2021年製作/77分/G/日本/脚本・監督:和島香太郎/出演:加賀まりこ 塚地武雅 渡辺いっけい 森口瑤子/公開2021年11月12日) 山田珠子は古民家で占い業を営みながら、自閉症の息子・忠…

『コレクティブ 国家の嘘』権益をつくりだし、集金マシーン守ろうとする亡者たちが医療システムを食い物にする。社会主義国家の悪弊が引き継がれているというが、構造は日本も同じ。モリカケも日大事件も。

映画備忘録。12月6日。 『コレクティブ 国家の嘘』(2019年製作/109分/G/ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ合作/原題:Colectiv/監督・脚本・製作・撮影・編集:アレクサンダー・ナナウ/日本公開2,021年10月2日) ルーマニアを震撼させた巨大医療汚…

『消えない罪』筋立ては珍しくないが、ドイツ生まれのまだ38歳の女性監督ノラ・フィングシャイトが、サンドラ・ブロック、ビオラ・デイビスと火花を散らして(たぶん)つくり上げた傑作。

映画備忘録 12月6日 『消えない罪』(2021年製作/112分/G/イギリス・ドイツ・アメリカ合作/原題:The Unforgivable/監督:ノラ・フィングシャイト/出演:サンドラ・ブロックビンセント・ドノフリオ/ビオラ・デイビス/劇場公開11月26日・netflixで12月1…

桜の木の枝に留まるカワセミと金色のサギ。そして『MINAMATA』思い切った脚色だが、魅力的な映画。

早く目が覚めてしまった。3時過ぎ。 外の気温は7.2℃。 Mさんも4時半ごろ起き出してくる。 いつもより早い5時前の朝食。感心な早起き夫婦である(笑)。 6時過ぎになっても外は暗い。暁闇というのか。 予報は快晴。窓を開けると青みのかかった空。 防寒具をしっ…

『のさりの島』素晴らし素材がふんだんに各所に配されているのに、みな遠景として語られ、絡み合わない。面白みに欠ける。

映画備忘録。12月1日。kiki。 『のさりの島』(2020年製作/129分/G/日本/脚本・監督:山本起也/出演:藤原季節 原千佐子ほか/2021年5月29日公開) 藤原季節が出た映画、調べてみたら『止められるか、俺たちを』(2018年)『ハードコア』(2018年)『長…

『モスル あるSWATの戦い』彼らの任務とは?

一昨日の夕方、歯医者の帰り道、西の空に黒い雲。 寝しなに窓を開けるともやっと温かい空気。雨は降っていない。 深夜2時ごろ、大きな雷鳴が何度も。 窓を開けてみると激しい雨。自分で植えたわけではないガーデンシクラメンが気になる。世話人Mさんは「だい…