いつまでオリンピックを引っ張るのか?  『大コメ騒動』駄作だと思う。

f:id:keisuke42001:20210504164731j:plain


今朝、河畔にさしかかったところで低空を飛ぶカワセミを目撃。

上流(町田方面)に向かって歩き始めるのだが、この辺でこのところ毎日、ユスリカに遭う。50㍍ぐらいの間、顔の高さでついてくる。いや、ついてくるというより次々と現れる。うっとうしいことこの上なし。日本には2000種類もいるらしいが、関心はない。

 

昨日は久しぶりにホバリングを見た。2回も。何度見ても美しいもの。狩りはうまくいかなかったが。

 

カワセミは敏感ですぐに飛び立ってしまうので、なかなか近くで見ることができない。この日、珍しく3㍍くらいまで近づくことができた。Mさんが撮影を敢行(上の写真)。望遠のないiPhoneではこれがギリギリか。

 

いつの間にか5月。

感染者が減る気配はない。それどころか医療が激しくひっ迫している。

なぜかテレビのニュースはオリンピックの選考会の結果も当たり前のように報じる。

 

無策、というか愚策としか言いようがないこの国のコロナ対策。

 

こんなことやってる場合じゃないだろう!というジャーナリズムは、ない。

 

 

オリンピックを早く中止し、医療にかかわる人々への支援をまっとうに行い、とワクチン接種を遅滞せず早急に行うこと、人出を抑えるための策を明確にして、それを保証するお金をしっかり出すこと。

子どもでもわかることができない政府。

オリンピックに看護師500人・・・「休まれている人もいるので…」とガースー。なぜ休んでいるのかに思い至らない。ワクチン調達失敗。

灯火管制に走る小池。要請を振り切って営業を続ける店をあぶりだそうとする愚策。

ワクチン申し込み、45分でクラッシュする横浜市

 

まずは最大の障壁であるオリンピックを中止することだ。

噓と金で誘致したイベント、はなから意義などない。引っ張れば引っ張るほど問題がどんどん出てくる。私たちが考え付かないような問題がこれからたくさん出てくるはずだ。

去年、延期した時よりもはるかに状況が悪化しているのに、緊急事態宣言が解除できる見込みもないのに、なぜオリンピック?

 

中止の雰囲気は充満している。こズルい言い出しっぺは、どう点数を稼ぐか、考えていることだろう。

 

映画備忘録

『大米コメ騒動』(2021年/106分/日本/監督:元木克英/出演:井上真央室井滋

 左時枝

 つまらなかった。監督も俳優も富山県出身をそろえて、富山弁はとっても懐かしかった。富山には若いころ、労働組合のあるまりで何度も出かけ、よく酒も飲んだ。地元の人たちとの交流の中で聞く方言は今でも忘れられないインパクトがあった。室井滋の富山弁、素晴らしかった。

でも、この映画、そこまで。富山県内の企業や行政がみんなで応援してつくったのだろう、エッジのないダラーッとした映画になってしまった。

元木克英という人は、今まで『高速参勤交代』(2014)『高速参勤交代リターンズ』(2016)『居眠り居眠り磐音』(2019)などを見たが、いわゆる社会性など吹っ飛ばしてもエンターテインメントが楽しいつくり手。富山の米騒動もこの監督にかかると、時代背景も何もさらっとなでるだけで、あとは割合軽い人間模様の面白さ。それを富山県が県をあげて応援しているから、今から100年前の社会のすさまじい状況と湧き上がる全国的な労働運動の中に位置づけられる米騒動がずいぶんと矮小化されてしまったように感じられた。

 

意図的な米の高騰に対して行われた女たちの実力行使の意義を、個人の事情や自己批判に封じ込めてしまっているように思えた。イギリスではこの30年ほど前から、実力高裁による激しい婦人参政権運動サフラジェットの運動があったが、期せずしてそれに連なる運動であることもこの映画では捨象されている。サフラジェットを描いた秀作『Suffragette』を『未来を花束にして』というような情緒的な邦題をつけてしまうこととこの映画の能天気ぶりは通じるところがあるのではないか。

 

それにしてもこの時期、日本の男は一日に米1升を食べていたという。富山の女たちも八合の米を食べていた。そもそも米以外の副食物が少なかったのだろうけれど、生活の中で米が占める位置は今とは比べものにならない。

宮沢賢治は「一日ニ玄米四合ト少シノ味噌ト野菜ヲ食ベ」と「雨ニモ負ケズ」に書いたのが1933年。この数字にも驚く。

 

 

 

 

薬の話

f:id:keisuke42001:20210501174528j:plain

庭のハクチョウゲ


心臓カテーテル治療(手術)を受けた後の服薬について知りたいという方がいらっしゃった。読んでいただけで感謝。

医者が飲めというものを黙って飲んでいる。たまには服用している薬をひもといてみることもいいかもしれない。元気で息災な方々には無用な話、飛ばしてください。

 

 

毎朝、服用する薬の確認をする。種類の違うものを8種類も服用する。あらかじめ自分で小分けしてあるのだが、これだけ多いと仕分けの段階で間違えていないか心配になる。

 

年よりくさい?そういえば亡くなった父親が老眼鏡をかけて薬を調べていたような。私もそんな年。くさいだけでなく年寄りそのものなのだから仕方がない。

 

3月半ばに入院、検査を受けるまでは、高血圧の薬2種と高脂血症の薬1種。あとは花粉症の年に5か月ほど飲む薬1種。合計4錠を朝食後に飲んでいた。このぐらいだと一目瞭然。それに花粉症の薬ザイザルは包みが大きいのでわかりやすい。

 

3月半ば、カテーテル検査のあとにまず3種増えた。いわゆる「血液サラサラ」である。

一つはバイアスピリン100㎎(バイエル薬品 1錠5.7円)。COX阻害薬(抗血小板薬)。薬効としてはCOX=という体内の酵素の働きを阻害することで血小板凝集を抑え、血栓の形成を抑えて血管をつまらせないようにするもの。私の受けた経皮冠動脈形成術(PCI)のあとによく使われるようだ。炎症を鎮め、熱や痛みを抑えるアスピリンと近いもののようだ。

 

サラサラのもう一つはエフィエント3.75㎎(第一三共 1錠275円)。バイアスピリンの50倍の価格。ADP阻害薬。ADP(アデノシン2リン酸)という物質の働きを阻害し、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑え、血栓の形成を抑え血管をつまらせないようにする薬。これもPCIのあとには必ず使われる薬のようだ。

この2種、価格が50倍以上違う。エフィエントは特別に添え書きが添付されている。強い薬なのか?

 

これらの服用に対する胃薬としてタケキャブ10㎎(武田薬品 1錠125円)。プロトンポンプ阻害薬PPI)。胃内において胃酸分泌を抑え、痛みや胸やけなどを和らげる薬。

 

これらは、CPIによってステントで広げられた血管のなかを、血液が詰まらずよく流れるよう促進する薬剤ということだ。

 

この3錠のほかに2回目のPCIのあとに服用するようになったのが、エゼチミブ10㎎(沢井製薬 1錠50.9円)。小腸コレステロールトランスポーター阻害薬。小腸でコレステロールの吸収をする小腸トランスポーターという物質の働きを阻害し、血液中のコレステロールを低下させる薬。

同じような働きを肝臓でする薬が今まで飲んでいたリバロ。これはスタチン系薬と呼ばれ、肝臓でのコレステロール合成を抑え、主に血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロールとも呼ばれる)を低下させ、動脈硬化などを予防する薬。今まで1㎎だったものが2ミリグラムに増量された(興和 80.2円)

 

この2つは、血管内の石灰化を防ぎ、動脈硬化を予防するのだが、その元凶がLDL。

LDLのいわゆる基準値は65~163㎎/dL。私の直近の数値は110~130㎎、数値内で、HDL(善玉コレステロール)の数値は63~66㎎/dL。こちらの基準値は38~90㎎。つまりどちらもなんとか基準値内に収まっている。しかし、私の動脈は固くなっていて血液の流れが悪くなっている。この時にLH比が大事とされる。悪玉と善玉の比率である。

LDLをHDLで割る数値。これが1.5以下だと「健康な状態」2.0以上だと動脈硬化が疑われる。2.5を超えると心筋梗塞のリスクが高い、ということだ。

私の場合、ついこの間までLH比は1.66~1.79だったのが、直近では2.1に。そこでエゼミチブ投入とリバロ倍増という処方になったのだと思う。

 

最後にフォシーガ10㎎(アストラゼネカ 1錠274.3円)SGLT2阻害薬。尿としての糖排泄を増やすことで結果的として血液中の糖(血糖)を減らす薬、つまり糖尿病の薬である。

初めて処方された薬。4年ほど前に糖尿病という診断をもらいながら、薬を飲み続けるよりも食餌療法で何とかしようとしてきた。HbA1cも5.9~6.3あたりで推移していたのだが。心臓の働きのためには体内の過剰な糖をもっと積極的に出すことが必要なのだとか。

 

ここにアバプロ50㎎(大日本住友製薬1錠44.4円)体内の血圧を上げる物質(アンジオテンシンII)の働きを抑えることで血圧を下げる。アムロジンOD錠10㎎(大日本住友製薬1錠52.3円)。この二つが降圧剤。

 

これで合計8種類。すべて一時に服用してそれぞれの薬が薬効を表すことになっているが、これだけ多いと薬同士のぶつかり合いはないのだろうか。もちろん臨床試験を通ったものであるから理論的にはそんなことはないのだろうが、心臓を守るためとはいえ、それぞれの薬の薬効の下に書かれている副作用の多さが心配になる。

価格合計は907円。保険制度がなければ、手術(胃がんの手術は1週間の入院だったが、一泊のPCIのほうがはるかに高い)も薬も年金生活者にはとても賄いきれない。いずれジェネリックとも考えるが、薬効には議論がある。薬の開発には何十億円もかかるという。いったん製品化すれば、薬は病気によっては莫大な利益を生むことになる。ジェネリックが純正品と同じ薬効があるのなら、その純正品はいらなくなる。そうすれば保険が負担する額も減るのだが、実際はそうもならず、純正品は売られ続ける。

 

それともう一つ。こうした処方は誰がどう決めているのか。もちろん医師が決めて薬剤師が処方しているのだが、薬を選ぶ基準は何なのか。同じ薬効のものでも会社によっても薬効が違うのだろうし、もちろん価格も違う。

医師でそのへんをぶっちゃけて書いたりしている人、いると思うが、私はまだ知らない。 

今日は薬の話。

 

 

 

 
 
 

 

『藁にもすがる獣たち』…『ミナリ』のユン・ヨジョン、ここでも認知症女性の愛おしさを好演。

 映画備忘録

 

アカデミー賞助演女優賞に『ミナリ』のユン・ヨジョンが選ばれた。

表彰式。名前を呼ばれて登壇。プレゼンターは前年の助演男優賞ブラッド・ピット

ユン・ヨジョンはブラッド・ピット

「ついにお会いできましたね。私たちが撮影しているとき、どこにいらしたんですか?」

 

こういうふうに突っ込めるところがユン・ヨジョンという女優の肚の坐ったところ。

日本人なら名優に忖度してこんな発言はしない。

ブラッド・ピットの名前が『ミナリ』の制作総指揮に名前を連ねていたので、トム・ハンクス同様、ブラッド・ピットも映画づくりに意欲的なんだと思った。それも『ミナリ』のようなアジア系の移民の物語をつくるなんて、ただのいい男ではないのだなと思っていた。

それが、ユン・ヨジョンのひとことで現場に一度も行かなかったことが暴露されてしまった。名義貸しか?ブラピの名前があるだけで宣伝効果大。

 

しかし司会者にブラピの初対面の印象を聞かれて、自分の名前を懸命に練習して正確に発音してくれたことを感謝するなど、しっかりフォローもしたという。

 

しかし一番のヒットは「ブラッドはどんな匂いだった?」という記者会見の質問への答えだ。

 

ユン・ヨジョンを、韓国人女優を、アジアの映画人を明らかに見下す質問。アメリカ人の女優にこんな質問は出ないはず。

 

「匂いは嗅いでいない。私は犬ではないから」が彼女の答え。

 

媚びない、しっかりとしたプライドを持った対応。訊いたほうが思わずバカげた質問だということを恥じるような(恥じたかどうかは知らないが)見事なコメントだと思う。

 

その彼女が出演している映画を昨日、本厚木の「あつぎのえいがかんKIKI」に見に行った。

 

『藁にもすがる獣たち』(2020年/109分/G/韓国/原題:Beasts Clawing at Straws/監督:キム・ヨンフン/原作:曽根圭介/脚本:キム・ヨンフン/出演:チョン・ドヨン ユン・ヨジョン チョン・マンシク チン・ギョン)  

 チラシを見るとユン・ヨジョンのところには『ハウスメイド』とある。『ハウスメイド』は2010年の作品。主演は、この映画にも出ているチョン・ドヨン。やや色っぽい不気味な映画だったが、印象に残っている。ユン・ヨジョンはチョン・ドヨンの上司にあたるメイド頭の役。得体のしれないつかみどころのない役を演じていて「ああ、あの人か」という印象。彼女の出演作は『ミナリ』の前はしられているのは『ハウスメイド』なのか。ここに『ミナリ』とあれば、この映画もう少し売れるかもしれない。

 

『藁をもつかむ獣たち』では『ミナリ』同様、ユンは認知症の女性を演じているが、ここでも韓国高齢女性のしぶとさ、複雑さ、愛おしさがよく表れていていい演技。出演陣の中で最もリアリティのある人物像になっている。

 

さて、この映画、切ったはったの韓国エンターテイメント映画の王道。キム・ギドクほどではないにしても、よく血が流れる。しかし死体解体シーンなども、魚の解体と同様に表現される。かなりえぐい。なのに、映画の中に流れる空気は軽快そのもの。よくできていると思う。曽根圭介は乱歩賞作家。残念ながら読んだことがない。

何百億ウオンのお金が入ったヴィトンのバッグがホテルのサウナのロッカーにあるのを、従業員の男が掃除していて見つける。これが発端。彼は認知症の母親と妻そして年頃の娘の4人家族。貧しい中でも懸命に生きている。そこへ突然の大金。このお金をめぐってあくどい男女が入り乱れていく。これでこいつのものか、決まり!と思うとまた次の展開…最後は…。

 

見どころは主演のチョン・ヨドンとチン・ギョンの二人の女性のあざとさ。それとチョン・マンシク。この人は印象が強い。悪役が多いが、脚本の良さと相まって深みのあるいい演技。出刃包丁を振り回す不気味な大男もなかなか。

社会性も何もない映画だが、楽しめた。

f:id:keisuke42001:20210430171141j:plain

珍しく店頭にメジナが並んでいたので、刺身にするべく久しぶりに出刃包丁を使ってみた(笑)皮は引かず「炙り」で食べる予定。

 

「はじめてのおままごとセット」2000㌔を旅して、届く。

f:id:keisuke42001:20210430161052j:plain

元気に育つ三つ葉


 孫の誕生会は今年もオンライン。プレゼントはあらかじめ要望をきいておいて、宅配で送っておく。

誕生会の時に娘夫婦は、隠しておいたプレゼントをおもむろに引っ張り出し、ほうらと手渡してくれる。喜ぶ姿を私たちはモニターで見る。

 

たぶん今年もあちこちで繰り返される風景。人に会う実感はないけれど、プレゼントというモノの実感だけはしっかり伝わる。子どもはそっちが大事。

 

今年うちから送ったプレゼントは、まっすぐ孫の家に届かず、九州・博多を経由して横浜に。

拙宅と孫の家の間は20数㌔の距離。なのにプレゼントは往復2000㌔もの旅をして到着した。壮大な話?である。

 

ネットで送ろうとすると、送り先はすぐ前に送った住所が表示される。宛先を変えたければ「変更」をクリックし、正しい住所を探せばいいだけなのだが、慌ててそのまま手続きをしてしまった。

 

10日ほど前、九州の友人に本を送っていた。送り先は博多になっていた。

 

実は私はちゃんと気づいていた。「変更」をクリックし、孫の家の住所に訂正したのだ。

これですめば「事故」は起きなかった。ところが、

「送っておいたよ」の私の声に、Mさん「受け取り時間だけど、確認した?」

していない。

「知らないよ。いないときに届いても・・・」。

 

「はいはい、変更しますよ」とややふてくされて、前の注文をキャンセルした。事故はここで起きる。

新たに注文をし直す。その時、私のアタマは配達時間の指定でいっぱい。

「確定」を押して、Mさんに

「変更しておいたよ」

と言い終わらないうちに「あれ?送り先変更したかな?」

した覚えがない。

キャンセルした送り先は残らないのだ。送り先はまだ九州・博多のまま。

 

ある日、横浜から品物が届く。赤田さん、何を送ってくれたんだろう。博多の友人Tさんの怪訝な顔が浮かぶ。

かわいい包み紙、リボンをほどく。中から出てくるのは、

 

はじめてのおままごとサラダセット木箱入り」

 

 品物を見るTさん、送り状を再度確認する。間違いなく自分の住所と名前。送り主は赤田。「なんだ?」当惑、困惑、どう考えても迷惑。ホラーと言えなくもない。赤田さん、どうかしちゃったんじゃ?この場合「どうか」は認知症を疑うのが普通だ。

 

すぐにTさんに電話をする。

「明日あたり変なものが届きますが、それは間違いで、それはその、じつはTさんに送ったものではなく…」

しどろもどろ。

なんとか事情を分かっていただく。そのうえ図々しくも、孫の家への転送もお願いする。

 

笑って許してくれるTさん。次の日、「送っておきましたよ」とのメール。「今度大阪のHさんも入れて、オンラインやりましょ!」のお誘い。お会いしたのは2年ほど前。コロナのせいで会う機会もなかったので、「ぜひ」と返信。

 

瓢箪から駒の呑み会も入り、事なきを得た?いやいやTさんにしては迷惑な話。なぜ自分が赤田さんの孫のプレゼントを宅配便で送らなきゃいけないのか・・・困惑)。

しかし、人間ができているTさん、「なんだか私がプレゼントしたような錯覚・・・」と書いてくれた。そう、おままごとセットはTさんが孫に送ってくれたプレゼント。「サラダセット」でなく、「魚介セット」なら間違いなく明太子が入っていたはずだ。

 

 

 

病院の話④

今朝、3日ぶりの散歩。境川河畔の遊歩道。

「今日は鳥が少ないな」と話していたら、川下のほうからカワセミが啼かずに川面を滑るように飛んでくる。青さがやや薄く、「若いのかね、まだ」と話している目の前で、ホバリング

「や、獲物を狙っているのか?」

次の瞬間、飛び去って行った。

サービスだったようだ。

 

ようやくツバメを目にするように。

数年前からツバメの青さが二人の話題になるのだが、今朝も飛んでいる姿は確かに濃い青がほの見えた。

 

3日ぶりになったのは、また入院していたからだ。

 

3月から3度目。

 

9時半からPCR検査。

結果を待つのに2時間。ドトールでコーヒーを飲んだり、本を読んだり。

入院用に新本で購入した知念実希人の『傷痕のメッセージ』。

読み始めて「ちょっと違ったかな」。

生意気なようだが、味わい不足というところ。

途中で投げ出しはしないけれど、選択ミス。

前回は、馳星周の『青き山嶺』が楽しめたのだが。

『少年と犬』の中古を買うべきだった。

 

ふと待合室の掲示板に目がいく。

勤務する人たちの名前。

ただの羅列ではない。複雑なヒエラルヒーが見える。

役職を並べてみる。

理事長

名誉院長

総長

院長(管理者)

院長代行

副院長

副院長

副院長

副院長

副院長

副院長

副院長

事務局長

事務長

この後、科目ごとの科長がならぶ。副院長が7人もいるのは、まるで自民党か銀行だ。

目につくのはやっぱり「総長」。なんだかここだけが色が白ではないような感覚がある。赤かなあ?

 

2時間後、「PCR検査は陰性でしたよ、入院手続きに入ってください」との電話が携帯に入る。

 

3度目ともなると、慣れたもの。

手続きをして心電図、採血、血圧を測り、点滴用の針を入れて、患者用パジャマをもらい入室。

ふつうの診察の時は、心電図だけでも40分も待たされることがあるのだが、入院患者は優先されるのかすぐに「呼ばれる」。

 

部屋に戻ると看護師、

「今日、緊急の患者さんが何人か入っているので、なかなか呼ばれないかもしれません」。

 

しかしすぐに「呼ばれる」。まだ12時を過ぎたばかり。しかし、治療(手術)に不可欠の「家族」のMさん未到着。看護師、困ったなという顔で出ていく。

 

おっつけ戻ってきて、「やっぱり呼ばれてます」。

 

なんだ、家族がいなくてもやるのか。

緊急の患者さんが多い中、予定されている人たちを次々こなしていかないと、間に合わないのだろう。

 

それにしても病院ではよく「呼ばれる」が使われる。「ちょっと、それ、呼ばれようかな」とは違う。勝手にごちそうになるのではなく、あちこちから患者にお呼びがかかる。私の場合、カテーテル室に呼ばれる。自分で「呼ばれようかな」という具合にはいかない。

 

カテーテル前室。カテーテルに入る前の待合所だ。ここで最初の時は1時間近く待たされた。

今回は早い。青い防護服を着た人とっても大柄な女性が、私の名前を確認して、1番に入ります、という。部屋は全部で5番まである。

 

おもむろに入室。ドクターは急ぐが患者は急がない。

階段を2段上がってベッドに横になる。

「よろしくお願いします!」と何人もの声。若い男性ら。前回も感じたが、部活の始まる前のあいさつのようだ。彼らが着ている防護服は放射線よけだろう。鉛が入っているようで、重そうだ。

カテーテルによる手術は、手首近辺の血管に麻酔をし、カテーテル(管・・・これが部屋の壁に細いの太いの長いの短いの、色がついているの白いのと各種ずらっと並んでいる)を挿入、心臓の冠動脈まで入れて、造影剤を投入(かどうかは正直よくわからないが)、すると私の横にある大きなモニターにレントゲンが血管を映し出す。

 

「少し痛いかもしれません」と言われる。安定剤が注入されたようだ。

これ以後、1時間超、独特の口の中の気持ち悪さ、欠陥を通っていくカテーテルの感覚、造影剤が入るときの下から熱さ?その他いろいろな微妙な感覚を味わう。

麻酔をかけてやってもらえればいいと思うのだが、どうもそういうものではないらしい。胃の内視鏡検査などは鎮痛剤でほとんど時間を感じないのだが。

 

さて、どんな治療だったのか。次の日の朝、宅配のお兄さんのようなさわやかなdoctorがモニターを前に説明してくれる。

血管内は動脈硬化によって石灰化している部分があり、これをガリガリ砕きました、とのこと。たった数ミリの血管の中をそんなふうにトンネルを掘るようなことをして大丈夫なのだろうか。

ガリガリ掃除をしてきれいにしたところに、ステントと呼ばれる動脈が狭窄しないためのミニトンネルを入れたとのこと。これでステントは右の2本と合わせて3本目になる。カテーテルを使って運んだのだろう、たぶん。

f:id:keisuke42001:20210428180431j:plain

手術室に戻る。

40分を過ぎろころから、苦しくなってくる。動かずにじっとしているのがつらいのだ。少し足を動かすと、「動かさないで」と言われる。

気を紛らすために部屋の中を眺めまわす。そのうちに枕がずれてしまう。気がつけば尿意が近所まで来ている。鼻の頭だってすこしかゆいような気がする。

私の「もぞもぞ」を感じるのか、何人かが「もう少しですよう」。

しかしひねた患者は、「こりゃ蕎麦屋の出前だろう」なんて考えている。もう少しと思ってはいかん、出前ももうすぐ来るだろうと思えば思うほど、「なかなか来ねえ」のである。

 

突然、「はい、終わりましたよ。お疲れさまでした!」の明るい声。

「大変でしたね」のねぎらいの言葉がうれしい。大変なのは私ではなくdoctorたちのほうなのだが。

終わるときの片付けの速さは尋常ではない。酸素飽和度、血圧、心電図、その他いろいろなものを一気に外して、パジャマのひもを結ぶまであっという間。

 

ややふらつくも、そのままトイレへ。

解放感。

部屋へ戻ると、Mさんが来ている。まだ1時半になっていない。

これ以後は、点滴に手首の圧迫、そして携帯心電図をつけて過ごす。

明日の朝まで1冊、ミステリーを読めば退院。

またまたどうでもよい病院の話だった。

 

 

邦画48本、外国映画43本併せて自宅で見たのは、93本。劇場で見た44本と合わせて137本が2020年に見た映画の総数。 「暇に飽かせて…」である。★の数が4つ以上のものだけ、タイトルを太字にしてみた。  

f:id:keisuke42001:20210425155321j:plain

海軍道路、旧上瀬谷通信基地近くの麦畑。昨年は落花生が植えられていたのだが。

 

今日は懸案の2020年中に見た映画のまとめ。その都度紹介はしてきたのだが、並べてみた。基準もへったくれもないが、好き嫌いの度合いだけは★(1)と☆(0.5)で表してみた。

年間に公開される映画は、2019年で邦画689本、外国映画589本、だとか。そのうちの

50本に満たない映画をみに劇場に通ったことになる(2020年)。

 

2020年に劇場で見た外国映画

  • 『パラサイト 半地下の家族』(2019年/132分/PG12/韓国/原題:Parasite/監督 ポン・ジュノ/主演ソン・ガンホ)★★★☆
  • 『母との約束 250通の手紙』(2017年/131分/R15+/フランス・ベルギー合作原題:La promessa dell'alba(直訳・夜明けの約束)・監督:エリック・バルビエ/主演:ピエール・ニネ・シャルロット・ゲンズブール/1月31日公開)★★★☆
  • 『私の知らない私の素顔』(2019年/101分/R15+/フランス/原題:Celle que vous croyez/監督サフイー・ネブ/主演:ジュリエット・ビノシュ・1月17日公開)★★★
  • レ・ミゼラブル(2019)』(2019年/104分/フランス/原題:Les miserables/監督:ラジ・リ/主な出演:ダミアン・ボナール/アレクシス・マネンティ/ジェブリル・ゾンガ/イッサ・ペリカ)★★★★☆
  • 『彼らは生きていた』(2018年/99分/イギリス/原題:They Shall Not Grow Old/製作:ピーター・ジャクソン クレア・オルセン/製作総指揮:ケン・カミンズ テッサ・ロス ジェニー・ウォルドマン /編集:ジャベツ・オルセン/2020年1月公開)★★★★
  • 『家族を想うとき』『2019年/100分/イギリス・フランス・ベルギー合作/原題:Sorry We Missed You/監督:ケン・ローチ/出演:クリス・ヒッチェン デビー・ハニーウッド リス・ストーン ケイティ・プロクター/2019年12月本公開)★★★★
  • ダークナイト』(2008年/152分/アメリカ/原題:The Dark Knight/監督:クリストファー・ノーラン)★★★☆
  • 顔たち、ところどころ(2017年/89分/フランス/原題:Visages Villages/監督・出演:アニエス・バルダ JR/2018年9月日本公開)★★★★☆
  • 『赤い闇 スターリンの冷たい大地』(2019年/118分/ポーランド・イギリス・ウクライナ合作/原題: Jones/監督:アグニエシュカ・ホランド/主演:ジェームズ・ノートン/日本公開2020年8月)★★★☆
  • 『はちどり』(2018年/138分/韓国・アメリカ合作/原題:House of Hummingbird/監督:製作:キム・ボラ/出演:パク・ジフ キム・セビョク/2020年6月20日日本公開)★★★★
  • 『マルモイ ことばあつめ』(2019年/135分/韓国/原題:Malmoe: The Secret Mission/監督・脚本:オム・ユナ/出演:ユ・ヘジン ユン・ゲサン/日本公開2020年7月10日)★★★☆
  • 『その手に触れるまで』(2019年/84分/ベルギー・フランス合作/原題:Le jeune Ahmed(若いアメッド)/監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ=(ダルデンヌ兄弟)/2020年6月公開)★★★★
  • 『ミッドウエイ』(2019年/138分/アメリカ/監督:ローランド・エメリッヒ/原題:Midway/出演:エド・スクレイン パトリック・ウイルソン ウッディ・ハレスソン/2020年9月11日公開)★★★★
  • 『暗数殺人』(2019年/110分/韓国/原題:Dark Figure of Crime/監督・脚本:キム・テギュン/出演:キム・ヨンソク チュ・ジフン/2020年4月公開)★★★☆
  • 『きっと、また会える』(2019年/143分/インド/原題:Chhichhore「浅いとか軽いという意味)/監督:ニテーシュ・ティワーリー/出演:シュラッダー・カプール/2020年8月公開)★★★☆
  • 『‘82年生まれ キム・ジヨン(2019年/118分/韓国/原題:Kim Ji-young: Born 1982/原作:チョ・ナムジュ/監督:キム・ドヨン/出演:チョン・ユミ/2020年10月公開)★★★★
  • シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい』(2018年/112分/フランス・ベルギー合作/原題:Edmond/監督:アレクシス・ミシャレク/出演:トマ・ソリベレ オリビエ・グルメ/2020年11月公開)★★★★

 

2020年に劇場で見た邦画

 

 

外国映画17本と邦画27本の44本。コロナの影響もあってステイホームで外出しなかったことを考えても少ない。

そのぶん、自宅でアマゾンプライムビデオの無料のもの、有料のもの、TSUTAYAから借りたものなどでかなりの数を見た。見ながら寝てしまってはしょうもないので、見る時間は夕方、夕食の前16時~19時当たりの設定。この時間だと寝てしまうことはほとんどない。これもまとめてみた。かなりいい映画があったのも収穫。

 

2020年にレンタルやアマゾンプライムビデオで見た外国映画

  • 将軍様、あなたのために映画を撮ります』(2016年/97分/イギリス/監督:ロス・アダム ロバート・カンナン /日本公開2016年)★★★
  • 『ミッションインポッシブル フォールアウト』(2018年/147分/アメリカ/原題:Mission: Impossible - Fallout/監督:クリストファー・マッカリートム・クルーズ)★★★☆
  • 『デスウイッシュ』(2018年/107分/R15+/アメリカ/監督:イーライ・ロス /出演:ブルース・ウイルス)★★★
  • 『イロイロ!ぬくもりの記憶』(2013年/99分/シンガポール/原題:Ilo Ilo/監督:アンソニー・チェン /出演:コー・ジャールー・アンジェリ・バヤニ/日本公開2014年)★★★★★
  • 『きっといい日が待っている』(2016年/119分/PG12/デンマーク/原題:Der kommer en dag(いつか来る)/監督:イェスパ・W・ネルスン /出演:ラース・ミケルセン・ソフィー・グロベルほか)★★★★
  • 『パーフェクトセンス』(2011年/92分/イギリス/原題:Perfect Sence/監督:デビッド・マッケンジー 出演:ユアン・マグレガーほか 日本公開は2012年)★★
  • 『オマールの壁』(2013年/97分/パレスチナ/原題:Omar/監督:ハニ・アブ・アサド/出演:アダム・バクリほか 日本公開は2016年)★★★★
  • 『フューリー』(2014年/135分/アメリカ/原題:Fury/監督:デビッド・エアー/出演:ブラッド・ピットほか)★★★
  • 『ハイドリッヒを撃て~「ナチの野獣」暗殺作戦』(2016年/120分/PG12/チェコ・イギリス・フランス合作/監督:ショーン・エリス/出演:キリアン・マーフィー/2017年日本公開)★★★★
  • 『パターソン』(2016年/118分/アメリカ/監督:ジム・ジャームッシュ/出演:アダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ/2017年8月日本公開)★★★<
  • 『英国総督最後の家』(2017年製作/106分/イギリス/監督:グリンダ・チャーダ/出演:ヒュー・ボネビル、ジリアン・アンダーソン/2018年8月日本公開)★★★
  • ヒトラーへの285枚のはがき』(2016年/103分/ドイツ・フランス・イギリス合作/原題:Jeder stirbt fur sich allein(独)「誰もが一人で死ぬ」「Alone in berin」/監督:バンサン・ベレーズ/出演:エマ・トンプソンブレンダン・グリーソンダニエル・ブリュール/2017年7月日本公開)★★★★
  • 『別離』(2011年/123分/イラン/原題:Jodaeiye Nader az Simin「ナデルとシミンの別れ」/監督:アスガー・ファルハディ/出演:レイラ・ハタミ:ペイマン・モアディ/2012年日本公開)★★★★☆
  • 『ヴィンセントが教えてくれたこと』(2014年/102分/アメリカ/原題: Vincent/監督:セオドア・メルフィ/主演:ビリ・マーレイ/2015年日本公開)★★★
  • 『ある母の復讐』(2012年/韓国/73分/監督:イ・ジスン/出演:チャン・ヨンナム、マ・ドンソク/原題:공정사회(公正社会)Mother Vengeance(母の復讐)/2013年日本公開)★★
  • 『ショートターム』(2013年/97分/アメリカ/原題:Short Term 12/監督・脚本:デスティン・ダニエル・クレットン /出演:ブリー・ラッソン ジョン・ギャラガー・JR・2014年日本公開)★★★★★  
  • 『昔々、アナトリアで』(2011年/157分/トルコ・ボスニア・ヘルツェゴビナ合作/原題:Bir Zamanlar Anadolu'da トルコ語邦題は直訳)/監督:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン /出演:ムハンメト・ウズネル)日本未公開 2014年にDVD)★★
  • 『海角7号 君想う 国境の南』( 2008年/130分/台湾/原題:海角七號/監督・脚本:ウェイ・ダーション /出演:ファン・イーチェン 田中千絵・中孝介/2009年日本公開)★★★★☆
  • 墨攻』(2006年/133分/中国・日本・香港・韓国合作/監督:ジェイコブ・チャン/出演:アンディ・ラウ ファン・ビンビン)★★★
  • 『ある女流作家の罪と罰』(2018年/106分/アメリカ/原題:Can You Ever Forgive Me?/監督:マリエル・ヘラー/出演:メリッサ・マッカーシー リチャード・E・グラント/Amazonプライムレンタル400円/2019年6月日本公開)★★★☆
  • 『砂上の法廷』(2016年製作/94分/PG12/アメリカ/原題:The Whole Truth/監督:コートニー・ハント/出演:キアヌ・リーヴズ/2016年3月日本公開)★★★
  • サーミの血』(2016年/108分/G/スウェーデンデンマークノルウェー合 作/原題:Sameblod/監督:アマンダ・ケンネル/出演レーネ=セシリア・スパルロク /2017年9月日本公開)★★★★
  • 『検事フリッツ・バウアー ナチスを追いつめた男』(2016年/93分/ドイツ原題:Die Akte General/監督:ステファン・ワグナー/シュツエン・ウルリッヒ・ノエテンほか)★★★
  • 『偽りの忠誠 ナチスが愛した女』(2016年/108分/イギリス・アメリカ合作/原題:The Exception/監督:デヴィッド・ルボー/出演:リリー・ジェイムズ クリストファープラマー/2017年7月日本公開)★★★☆
  • ナチスの愛したフェルメール』(2016年/115分/オランダ・ベルギー・ルクセンブルク合作/原題:Een echte Vermeer/監督:ルドルフ・バン・デン・ベルグ/出演:ユルン・スピッツエンベルガー/2017年7月本公開)★★★
  • 『パレードへようこそ』(2014年/121分/イギリス/原題:Pride/監督:マシューウオーカス/出演:ビル・ナイ イメルダ・スタウントン ドミニク・ウエスト パディ・コンシダインAmazonプライムレンタル400円/2015年4月)★★★★☆
  • 『薄氷の殺人』(2014年/106分/中国・香港合作/原題:白日烟火 Black Coal, Thin Ice/監督・脚本:ディアオ・イーナン/出演:リャオ・ファン グイ・リュンメイ/日本公開2015年)★★★
  • ヒットラーに屈しなかった国王』(2016年/136分/ノルウェー/原題:Kongens nei/監督:エリック・ポッペ/主演:イエスパー・クリステンセン/2017年日本公開)★★★☆
  • アイヒマンを追え』(2015年/105分/ドイツ/原題:Der Staat gegen Fritz Bauer/監督・脚本:ラース・クラウメ/主演:ブルクハルト・クラウスナー/2017年日本公開)★★★☆
  • 『バグダットスキャンダル』(2018年/106分/デンマーク・カナダ・アメリカ合作/原題:Backstabbing for Beginners/監督:ペール・フライ/出演:テオ・ジェームズ/2018年11月日本公開)★★★☆
  • コンテイジョン(2011年/106分/アメリカ/原題:Contagion/監督スティーブン・ソダバーグ/出演:マット・デイモン他/2011年11月日本公開/Amazonプライムのレンタル119円)★★★★
  • 『バンドオブブラザーズ(エピソード1~10)』(2001年/アメリカ/テレビドラマ/総指揮:スティーブン・スピルバーグ トムハンクス/出演:ダミアン・ルイス ロン・リビングストン他)★★★★☆
  • 『ハクソーリッジ』(2016年/139分/アメリカ・オーストラリア合作/原題:Hacksaw Ridge/監督:メル・ギブソン/出演:アンドリュー・ガーフィールド他/2017年6月日本公開/)★★★☆
  • 白夜行~白い闇の中を歩く』(2009年/135分/韓国/監督:パク・シヌ/原題:White Night/出演:ソン・イェジン ハン・ソッキュほか/2012年1月日本公開)★★★
  • マネーモンスター(2016年/99分/アメリカ/原題:Money Monster/監督:ジョディ・フォスタージョージ・クルーニー ジュリア・ロバーツ)★★★★
  • 『日々と雲行き』(2007年/117分/イタリア・スイス・フランス合作/原題:Giorni e nuvole(日と雲)/監督:シルビア・ソルディーニ/出演:マルゲリータ・ブイ アントニオ・アルバネーゼ)★★★★
  • 『1978年 冬』(2007年/101分/中国・日本合作/原題:西幹道/監督・脚本:リーチーシアン/出演:チャン・トンファン リー・チエ シエン・チアニー/2008年公開) ★★★
  • 『海にかかる霧』(2014年/111分/韓国/監督:シム・ソンボ/原題:海霧 Haemoo出演:キム・ユンソクほか/2015年4月公開)★★★☆
  • 『天才作家の妻40年目の真実』(2017年/101分/スウェーデンアメリカ・イギリス合作/原題:The Wife/監督:ビョルン・ルンゲ/出演:グレン・クローズ ジョナサン・プライス/2019年1月公開)★★★☆
  • 『SALT』(2010年/105分/アメリカ/原題:Salt/監督:フィリップ・ノイス/出年:アンジェリーナ・ジョリー リーブ・シュレイバーほか)★★★☆
  • 夏、19歳の肖像』(2017年/105分/中国/原題:夏天十九歳的肖像 Edge of Innocence/監督:チャン・ロンジー/出演:ホアン・ズータオ ヤン・ツアイユー/2018年公開)★★☆
  • 希望の灯り(2018年/125分/ドイツ原題:In den Gangen/監督:トーマス・ステューバー/出演:フランツ・ロゴフスキ サンドラ・フラー ペーター・クルトほか/2019年公開)★★★★
  • 『国選弁護人』(2015年/126分/韓国/原題:The Unfair/監督:キム・ソンジェ/出演:ユン・ゲサン ユ・ヘジン キム・オクビンほか/2016年公開)★★★★
  • 『ローズの秘密のページ』(2016年/108分/アイルランド/原題:The Secret Scripture/監督:ジム・シェリダン/出演:ルーニー・マーラー バネッサ・レッドグレーブ/日本公開2018年2月)★★★☆
  • 『ザ・レッスン 女教師の返済』(2014年/105分/ブルガリアギリシャ合作/原題:Urok/監督:クリスティナ・グロセバ ペタル・バルチャノフ/出演:マルギダ・ゴシェバ/日本公開2014年)★★★★

 

レンタル・アマゾンプライムなどで見た邦画

邦画48本、外国映画43本併せて自宅で見たのは、93本。劇場で見た44本と合わせて137本が2020年に見た映画の総数。

「暇に飽かせて…」である。★の数が4つ以上のものだけ、タイトルを太字にしてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『夜明け前のうた 消された沖縄の障害者』旺盛な取材力があるのに、「消された障害者」という物語をフレームアップするための「細工」は必要ないと思った。見ていてしらけるというか、やや鼻白む感じがした。

f:id:keisuke42001:20210424172420j:plain

モッコウバラの香りが庭に満ちているとMさんが云う。

4月22日、シネマリンでの二本目の映画。

『夜明け前のうた 消された沖縄の障害者』(2020年製作/97分/日本/監督:原義和/2021年3月20日公開)

 

かつて日本に存在した精神障害者を隔離する制度「私宅監置」の実態に迫ったドキュメンタリー。1900年に制定された精神病者監護法に基づき、精神障害者を小屋などに隔離した私宅監置制度。隔離された人々は人生を奪われ、尊厳を深く傷つけられた。日本本土では1950年に禁止となったが、沖縄では本土復帰の1972年まで続けられ、その後も公的な調査や検証は行われていない。沖縄でこの問題を追い続けてきたテレビディレクターの原義和が、1964年に東京から沖縄へ派遣された精神科医・岡庭武氏が記録した写真と当時のメモを基に、犠牲者の消息をたどる。

 

戦後の沖縄で精神障害に罹患する若い人の数は、本土に比べてかなり多かったということを遅ればせながらこの映画で知った。鉄の暴風と言われ、多くの県民、とりわけ幼い子どもたちや義勇兵としての中学生などが旧日本軍と一緒に戦わざるをえなかった沖縄戦精神疾患の多さは凄惨な戦場体験によるトラウマによるものだろう。米軍統治の中で、沖縄が返還されるまで私宅監置という風習が沖縄全域で行われていたのだが、ガマでの集団自決同様、このことは沖縄では語られることのなかった問題のようだ。沖縄戦との関連をもっと追及してもよかったのにと思った。

 

岡庭武氏の記録した写真は私宅監置の実態を余すところなく伝えていたが、それが50年もの間、公表されることはなかった。なぜ公表されなかったのか、単に本土と沖縄では医療制度が違っていたからというところにとどまらない問題として、これも追及してほしかった。

 

 

映画では一枚一枚の写真をもとに現地調査を行い、消された名前と掘り起こす経緯が描かれる。

監置された人との交流があった人たちへのインタビューもあり、実態が少しずつ明らかになっていく。

 

ただ、監置されていた藤さんと呼ばれる女性を「顔のない女性」として仮面をつけて登場させ、最後は監置小屋を焼くという手法は疑問に思えた。実際に藤さんという方は監置小屋を出た後、特別養護老人ホームで生活しており、実態のあった女性なのだから、

「消された障害者」という物語をフレームアップするための「細工」は必要ないと思った。見ていてしらけるというか、やや鼻白む感じがした。

せっかくの取材力も、「物語」を入れ込むことでリアリティを減じてしまったと思った。