リドリー・スコットの4Kレストア版『テルマ&ルイーズ』ほか3月の映画寸評①

2024年3月の映画寸評① <自分なりのめやす> お勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ ㉒『テルマ&ルイーズ』(1991年/129分/アメリカ原題:Thelma & Louise /制作・監督:リドリー・ス…

『人間は老いを克服できない』(池田清彦・2023年12月・角川新書・900円税別)死んで自我が消えれば全てチャラ

『人間は老いを克服できない』 (池田清彦・2023年12月・角川新書・900円税別) 動物は、苦痛から逃れたいとは思うだろうが、死ぬのは怖くないに違いない。そう断言すると、動物になったことがないのに、どうしてそんなことが分かるんだ、と絡んでくる人がい…

『未明の砦』(太田愛)を読む。・・ この国の人間には社会という概念がないのだ。あるのは帰属先だけ。自分のいる会社、自分のいる学校、自分のいる家族。顔の見える相手がいて息苦しい人間関係に縛られた帰属先しかない。そもそも社会という概念がないのだから、社会にどれほど醜悪な不正義や不公正が蔓延しようと、自分に実害がないかぎり無関係な事象でしかないのだ。

9日、朝。気温3℃。 満開のミモザと降霜、奥に咲いているのは緋寒桜だろうか。 冬と春が同居する。今朝も快晴。丹沢の雪も富士山も輝いている。気温2℃。 太田愛『未明の砦』(KADOKAWA・2023年7月・2860円)、600ページある大部の小説。三日かかったが読み…

『ビヨンド・ユートピア 脱北』など、2024年2月の映画寸評③と配信寸評

2024年2月の映画寸評③ <自分なりのめやす> お勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ (20)『父は憶えている』(2022年/105分/キルギス・日本・オランダ・フランス 合 作/原題:Esimde…

「映画・ドラマとマイノリティ存在」を書いた。(飢餓陣営58号2024年2月刊)

佐藤幹夫さん編集の思想誌『飢餓陣営』58号に「映画・ドラマとマイノリティ存在」という文章を書いた。日記形式の映画評の2回目で、10頁ほどの原稿である。1回目は前号57号にやはり日記形式で『「社会は何も変わんねえんだよ」はほんとうか』を書いた。 表題…

呑み会、いろいろ。

会食の機会が増えている。 K氏とは、相談のことがあり、当該の人と弁護士事務所に同道するなどして、都合3回会うことなった。 13日は、千葉柏在住の友人Y氏の裁判傍聴に、松戸にある千葉地裁松戸支部まで。 会計年度職員の学習サポーター採用問題。組合活動…

つがいのカワセミ

ここ数日、朝の気温は3℃〜5℃で推移している。 風があると晴れていても体感温度はかなり低く、寒い。 今朝のように、3℃を下回りそうな日でも、日が出て風がないと歩き始めてすぐに汗ばむ。 境川に出る前でに通行量の多い八王子街道、目黒の交差点を通るのだ…

『最悪な子どもたち』『夜明けのすべて』『コット はじまりの夏』 2024年2月の映画寸評②

2024年2月の映画寸評② <自分なりのめやす> お勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ (12)『宝くじの不時着 一等当選くじが飛んでいきました』(2022年/韓国/113 分/原題:6/45/脚本…

「うらをみせ おもてをみせて ちるもみじ」信州伊奈高遠 ”山荘五合庵” 閉じる。

山荘五合庵を見つけたのは、今はもうないが「一個人」という雑誌の中だった。そこに載っていた下の写真と朝食の素敵さに惹かれた。ご夫婦二人だけの営み。 標高1200m。向こうに見えるのは入笠山。電線は全くない。一枚の絵のような風情に惚れた。 二間ある別…

村岡栄一『去年の雪』ありがとう さようなら 漫画と人生

言い古された言い方だが、二月は「逃げる」。気がつけばもう月末。いつもより1日多いが、日々の時間が飛ぶように過ぎていく。 ミモザ、枝は折れたが今が盛り。それに境川河畔の河津桜も満開。 土曜日にとんとご無沙汰だった蕎澤へ。 1月は全休で、2月も初め…

『ファースト カウ』など2024年2月の映画寸評⓵

年が変わってから映画館によく足を運んでいる。 2024年2月の映画寸評⓵ <自分なりのめやす> ぜひお勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ (8)『いま、ダンスをするのは誰だ?』(2022年…

1月のあれこれ

2月も半ばを過ぎたのに1月にみた映画のことを書いている。内容はほぼ忘れているが、、思い出そうとするとよみがってくるものもある。 老人の日々の記録など取るに足らないものだが、生活のディテールは一日いっとき同じものはない。1月のあれこれを思い出…

「PERFECT DAYS」など2024年1月映画寸評②と配信寸評

みても次々に忘れていく。中身はともかく?みたことだけでも記録しておかないと、何にも残らない。よかったのか、つまらなかったのか、これを読んでくださっている方に<自分なりのめやす>をお知らせすることにした。 2024年1月映画寸評② <自分なりのめや…

「正欲」など2024年1月映画寸評①

昨日は春一番。境川沿いの河津桜も咲き始めた。 今朝は一転、北風。カワセミの姿も見えない。 2024年1月 映画寸評① <自分なりのめやす> ぜひお勧めしたい ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ みる価値あり ⭐️⭐️⭐️⭐️ 時間があれば ⭐️⭐️⭐️ 無理しなくても ⭐️⭐️ 後悔するかも ⭐️ (1…

友人が住む穴水町、全壊、半壊1000世帯超、死者16名。

1月はブログに気持ちが向かなかった。 能登地震、羽田の事故と続いて始まった2024年。 それまで、ジャニーズ、日大、宝塚、パレスチナが授業の初めのトピックス交換の定番だったが、能登の地震がそこに加わった。 学生の中に東北で育った人も何人かいて、彼…

「小澤征爾さん、死去」

夜明け前、いつものように玄関のドアを開けて朝刊をとった。 いつも一面のタイトルだけ見る。 「小澤征爾さん 死去」。驚きはするが、すぐに「長い間ご苦労様でした」とひとりごちる。88歳。心不全。心臓が動くのをやめた。自然なことなのだと思う。 誰もが…

沢村貞子『老いの道づれ』(1995年 岩波書店)で、山田太一に出会った。

雪の重みで折れた近所のミモザの木、裂かれた枝が無惨だったが、今朝は片付けられていた。樹影は3分の2ほどに。 ひとり散歩。Mさん、昨日から不調。風邪のようだ。 出かける予定を変更。先日、本を整理中の友人K氏からもらった『老いの道づれ』(沢村貞子 1…

「会うのって中学(を卒業してからだから5年)ぶりだよね」

週に一度の「旗持ち」のあと二日ぶりの散歩に出かけた。 *「旗持ち」という言葉、一年前に初めて耳にした。小学生の通学の安全を守るため地域の人が横断歩道などに交通安全の黄色い旗を持って立つことを指すのだそうだ。 近くの(と言っても20分はかかるが…

横浜で雪が降ると・・・。

5日、降雪は夕方からという予報、何も考えずに傘を持たずに本厚木kikiへ。 『ファースト カウ』を見終わったのが13時40分。食事をしようと外へ出ると、雪。 近くの日高屋で食事をしながらMさんのLINEを見ると、雪が積もった庭の写真。こっちよりもかなり多い…

隠居生活、始まる。

先日、授業が終わった。 2016年から8年間、下高井戸の文理学部に通った。いや、2020〜21年の2年間は自分の部屋から授業をしたから通ったのは6年間か。 公立の中学校には着任式や離・退任式というのがある。そこでは教員一人ひとりが、職員や生徒の前でひと…

2023年に見た映画の総括。

またまたご無沙汰である。1月もあと2日。 昨年みた映画を並べてみる。年々本数は減っている。題名をみても憶えていない映画も何本かある。老化防止と思ってみるのだが、あまり役には立っていないようだ。 理屈はいいから、のめりこまされる映画を見たいも…

12月後半のあれこれ。良いお年をお迎えください。

前回の続き 12月22日、アートフォーラムあざみ野で愉音のコンサート。 「ロマンティッククリスマスコンサート」と銘打たれてはいるが、内容的には重厚なもの。 はじめにクララ・シューマンの「3つのロマンス」OP.22より第1番。 松本紘佳(Vn) 松本有理江(P…

慌ただしさを感じない 12月もあと1週間

12月もあと1週間。 今年は慌ただしさを感じない。年賀状をやめたせいかもしれない。 昨年暮れ、二人とも2023年をかぎりにやめることにした。 数が多いことを理由に、いつしか表も裏もパソコン印刷。1、2行手書きで近況を書くだけの年賀状を長年続けてきた。…

柚餅子のこと

今日、冬至である。 近所の方からいただいた柚子を入れて風呂に入る。 庭の柚子はまだ収穫していない。ざっと20個ほど生っている。 いつとるかは”庭主任”のMさんが決める。今年も柚餅子をつくる予定のようだ。 昨年はいくつも生らなかったので、、北村小夜さ…

空海に会いにいく

朝から雨。出る時には上がっていたが、傘を持って出かける。途中で降ってくるが、傘をさすほどでもない。 雨でもカワセミは活動する。水面から2メートル付近でのホバリングを続けて見かける。かと思うと、私たちに歩を合わせるようにように、葦の穂先に留ま…

コンサートに映画、講演会・・・酒。

朝の散歩の出がけの気温は7℃台。風も冷たいのだが、境川河畔に出る頃には、背中に朝日があたり、手袋もネックウオーマーも外してしまう。冬というにはまだ早いようだ。 昨日、帰り道、小さめのカワセミを見かける。しばし立ちどまって観察。今までにない光景…

10月の映画備忘録② 『アンダーカレント』『PIGGY ピギー』『コンフィデンス 国際共助捜査』

10月の映画備忘録② 10月16日 『アンダーカレント』(2023年/日本/143分/原作:豊田徹也(2005年アンダーカレント)/脚本:今泉力哉・澤井香織/監督・今泉力哉/出演:真木よう子・井浦新・リリーフランキー・永山瑛太・江口のりこ・康すおん 他/2023年…

10月の映画備忘録①:『BAD LANDS   バッド・ランズ』『ほつれる』そして『月』

10月の映画備忘録①。 10月12日 『BAD LANDS バッド・ランズ』(2023年/日本/143分/原作:黒川博行/脚本・監督:原田眞人/出演:安藤サクラ・山田涼介・宇崎竜童・江口のりこ・天童よしみ/2023年9月29日公開) 封切りから2週間経っていなかったが、客…

イスラエル情勢、相変わらず情けない日本。

暖かい日が続いた。霜もまだ降りない。二十四節気の霜降も過ぎ、きのうは立冬。ぽかぽかと温かい日差しに、これは小春日和でなく小夏日和だと・・・前にも書いたか。 散歩の途中、最初の休憩水分補給地点が大きな大島桜の下。この木は根元が7つに分かれてい…

10月のいろいろ

10月のいろいろ。日々の備忘録。 9月の終わりに授業が始まった。資料準備のために、いろいろなことが疎かになる。ブログも後回しに、というよりほぼ書いていない。 毎年のことだし、そんなに生真面目に準備をしなくてもいいのにとは思うのだが、毎年というの…