『先生の白い嘘』性と暴力、ほとんど犯罪レベルを描くことにどんな理由が。直視できないシーンがいくつも。

2024年7月の映画寸評④

<自分なりのめやす>

お勧めしたい   ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

みる価値あり   ⭐️⭐️⭐️⭐️

時間があれば    ⭐️⭐️⭐️

無理しなくても  ⭐️⭐️

後悔するかも   ⭐️

 

(54)『先生の白い嘘』2024年製作/117分/R15+/日本/原作:鳥飼茜 脚本:

   安達奈緒子/監督:三木康一郎/出演:奈緒 三吉彩花 猪狩蒼弥 風間俊介

   /劇場公開日2024年7月5日)  

           イオンシネマ港北ニュータウン 7月17日 ⭐️⭐️

 

男女間の性の格差を描いて反響を呼んだ鳥飼茜の同名漫画を実写映画化。自らの性に対して抱える矛盾した感情や、男女間に存在する性の格差に向き合う女性の姿を通して、人の根底にある醜さと美しさを描き出す。

高校教師の原美鈴は、女であることの不平等さを感じながらも、そのことから目を背けて生きている。そんなある日、親友の渕野美奈子から、早藤雅巳と婚約したことを告げられるが、早藤こそ美鈴に女であることの不平等さの意識を植え付けた張本人だった。早藤を忌み嫌いながらも、彼との行為を通して性への欲望や快楽への渇望が芽生え、呼び出しに応じてしまう美鈴。そんなある日、担当クラスの男子生徒・新妻祐希から性の悩みを打ち明けられた彼女は、思わず本音を漏らしてしまう。新妻は自分に対して本音をさらけ出してくれた美鈴にひかれていくが……。

主人公の美鈴を奈緒が演じ、物語の鍵を握る男子生徒の新妻役を人気グループ「HiHi Jets」の猪狩蒼弥、親友の美奈子役を三吉彩花、美奈子の婚約者で表向きは人当たりの良いエリートサラリーマンだが、裏では女を見下し暴力をふるう早藤役を風間俊介が担当した。監督は「弱虫ペダル」「植物図鑑 運命の恋拾いました」の三木康一郎、脚本は「きのう何食べた?」「おかえりモネ」などのテレビドラマで高い評価を受ける安達奈緒子

『お母さんが一緒』を見るのに、前後を見ていたらこれが。時間がジャストだったので見ることに。

「拾い物」にはならなかった。原作を試し読みしたが、かなり原作に忠実。台詞回しも。脚本は評判のいい人のようだが。美鈴(奈緒)に仮託した理屈がさまざま語られるのだが、どれもストンと落ちてこない。性と暴力、ほとんど犯罪レベルを描くことにどんな理由が。直視できないシーンがいくつも。風間、三吉、そして奈緒、みないい役者なのに。

撮影前に女優との間に代理人を立ててほしいという要求を奈緒が出したというが、監督が拒否。公開前に物議を醸したとか。時代の要請だと思う。

奈緒は、『告白 コンフェッション』とこれと、なんだか作品運が今ひとつ。

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