『CHAIN』観客、いや私が置いてけぼり。暗くても聞き取れなくても、伝わってくるものがあればいいのに。

映画備忘録。

2月22日。

『CHAIN』(2021年製作/113分/G/日本/脚本:港岳彦/監督:福岡芳穂/出演:上川周作 塩顕治/2021年11月26日公開)

 

京都造形芸術大学映画学科の学生とプロの映画スタッフ、キャストが一丸となり劇場公開映画を製作するプロジェクト「北白川派」の作品で、新選組終焉の象徴とも言われる油小路の変を背景に、激動の時代を生きた無名の人々の生き様を描いた群像劇。幕末の京都。鎖国により国際的に長く孤立状態にあった日本を変えるため、若者たちはさまざまな主義主張をぶつけ合い、血を流し争っていた。会津藩を脱藩した無名浪士の山川桜七郎は、ある事件をきっかけに近藤勇率いる新選組伊東甲子太郎率いる御陵衛士の対立に巻き込まれる。主人公・山川桜七郎役を映画初主演となる大人計画上川周作が演じる。「5万回切られた男」の異名で知られ、数多くの時代劇で活躍した俳優・福本清三の最後の出演作となった。監督は「正しく生きる」「愛してよ」の福岡芳穂

                        (映画ドットコム)

北白川派の映画は昨年『のさりの島』を見た。悪くないんだけど、なんだかなあという感じ。この『CHAIN』もそれに近い。

幕末、京都、新選組といわれると、とりあえず見ておきたいと思ったが、見終わって???。

幕末の著名人ではなく、無名の人々の抗争を描いているが、正直、言葉が聞き取れない。薩摩や会津の方言が聞き取れないというよりも、全体に滑舌が悪く、そのうえ物語があちこち断片的なものが差しはさまれるので、あるところではどんどん流れ、あるところでは滞留しといった具合。ときどき挿入される現代のシーンも、何やら意図はわかるような気もするが成功しているようには思えない。

登場人物、みなそれぞれ癖があるのだが、これのからみ具合がつかみにくい。

私のアタマがついて行かないのか?

 

いいと思ったのは、室内シーンの照明。

このくらいの暗さがこの時代の現実的な照度。

この照度に合うようなセリフの聞き取れなさ。

暗くても聞き取れなくても、伝わってくるものがあればいいのに。画像6