2021年12月の記事

『1941モスクワ攻防戦80年目の真実』プーチンのスターリン再評価とつながる映画と言ったら言い過ぎだろうか。

映画備忘録。12月24日。 『ナチスバスターズ』と同じロシアの戦争映画。 『1941モスクワ攻防戦80年目の真実』(2020年製作/142分/ロシア/原題:The Last Frontier/監督:パディム・シメリェフ/出演:アルチョム・グビン他/日本公開2021年11月) ナチスド…

『ナチスバスターズ』日本では私のように「ナチス」がタイトルに入っていればとりあえず見ておこうかという人が一定数いるため、こういう邦題になったのだろう。1941年の独ソ戦を背景にした「マカロニウエスタン」。ポスターのつくりがいかにもいかにもだ。

映画備忘録。12月24日。 『ナチスバスターズ』(2020年製作/99分/G/ロシア/原題:The Red Ghost/監督:アンドレ・ボガテイレフ/出演:アレクセイ・シェフチェンコフ他/日本公開2021年12月3日) 第2次世界大戦下、極寒のソ連の地を舞台に、「赤い亡霊」…

『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』徹底した調査と取材と。自分の視点を保持したうえで展開する饒舌極まりないコロナ講談?この作家のもつ批評性とユーモアに脱帽。

大晦日である。 天気予報は快晴。 なのに、散歩の間はほとんど日が差さなかった。 東の空に黒い雲の塊があって、太陽の軌道をそっくり覆っているようだった。 ここ数日、二人とも双眼鏡をもって歩いている。 『泥人魚』で結構な時間覗いていたせいか、億劫な…

シアターコクーン『泥人魚』生き生きと舞台中を動き語る役者らがつくりだす周密で濃厚な空気感は十分に伝わってきた。が、やはり「ハコ」が大きすぎる。芝居をからだごと受け止められるのは1階席の10列ぐらいまでではないのだろうか。

12月28日、渋谷へ。 通過したことはあるが、渋谷に降りたのは2年ぶりくらいか。 スクランブル交差点を渡らずに地下を通って文化村通りへ。 人通り多し。こんな人込みは久しぶり。 シアターコクーンで『泥人魚』を見る。 作:唐十郎 演出:金守珍 出演:宮沢…

『草の響き』すとんと腑に落ちて「よかったな」と思う映画

今朝は冷え込んだ。日本海側では北陸から山陰にかけてかなりの積雪。 深夜に3℃だった気温は、明け方に0℃近くまで下がり、夜明け前に-0.4℃まで下がった。境川の小さなよどみも氷が薄く張っていた。 日の出は鶴間公園で。 映画備忘録。12月22日。kiki。 『草…

クライネスコンツエルトハウス弦楽アンサンブル・クリスマスコンサート 久しぶりのナマのせいか弓と弦の摩擦が心地よく、弦楽合奏を存分に楽しんだ。

コンサート覚え書き。12月21日。 2021年の最後の授業(オンライン)が、夕方に終わった。半期15回のうち14回が終わったのだが、対面ならば大学まで往復3時間かかる。部屋からの授業でも授業は90分。終わった後の疲労感が違う。オンラインならお手軽で疲れも…

『偶然と想像』演劇的、小説的な言葉とやり取りの面白さは抜群。意表を突く脚本。楽しめた。

映画備忘録。12月22日。kiki。 『偶然と想像』(2021年製作/121分/PG12/日本/脚本・監督:濱口竜介/出演:古川琴音 中島歩 玄理(ひょんり) 渋川清彦 占部房子 河井青葉 /2021年12月17日公開) 人気の濱口竜介監督だが、神奈川県内での封切りは横浜のシ…

「ヒバクシャ」・・・「ただぼくが一番ふさわしいと思うのは、「witness=目撃者」という表現です。」(竹内良男さん)

東京新聞12月23日の朝刊で、10月に亡くなった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員の坪井直のお別れ会が22日、原爆資料館のホールで開かれたとの記事を見つけた。2段組20数行の小さな記事だった。 この日、被団協の代表6人は東京で岸田首相に対し…

『ジャズロフト』ユージンの人生も語られるが、映画はジャズメン同士のセッションの中でつくられた素晴らしい音楽に収れんされているように思った。

このところ5℃を下回ることが多くなった。今朝も3℃。本格的な冬の到来。 日曜日は0℃を下回った。 散歩の途中、まだ踏まれていない氷の張った水たまりを見つけると、割りたくなる。 風がないと、歩き始めて30分もするとからだが温まってくる。 それでも冬には…

『花椒(ホアジャオ)の味』四川料理にホアジャオが欠かせないように、人生は合理性や理屈だけでなく、ほんのちょっとしたスパイスが大きな役割を担うことがある。 映画全体から立ち上る香りは、何処か小津安二郎を思わせる。

映画備忘録。12月13日。kikiにて。 『花椒(ホアジャオ)の味』(2019年製作/118分/G/香港/原題:花椒之味 Fagara/脚本・監督:ヘイワード・マック/音楽:波多野裕介/出演:サミー・チェン メーガン・ライ リ・シャオフェン/日本公開:2021年11月) お…

医院のはしごと、神奈川フィル第九藤沢公演。いい夜だった。

12月17日。 午前中、鶴間、藤が丘とバスと電車を乗り継いで歯科、眼科をはしご。 S歯科は、ここ5年ほどかかりつけに。10時の予約。 感染症対策もあり、S医師は顔面に大きなシールドをつけマスク、目には小さな手術用の双眼鏡のようなものをつけているので、…

『梅切らぬバカ』77分。気の利いた短編小説のよう。登場人物の造形もいい。

映画備忘録。12月3日。グランベリーパークシネマ。 『梅切らぬバカ』(2021年製作/77分/G/日本/脚本・監督:和島香太郎/出演:加賀まりこ 塚地武雅 渡辺いっけい 森口瑤子/公開2021年11月12日) 山田珠子は古民家で占い業を営みながら、自閉症の息子・忠…

石毛拓郎さん個人誌『飛脚』

定期的に送っていただく通信がいくつかある。 いずれも私には難解で読み解く力などないのだが、たとえ数行でも自分の思考の刺激になるかもしれないというささやかな期待があって、ありがたく頂戴している。 詩人の石毛拓郎さんが発行している個人誌だ。 第30…

『コレクティブ 国家の嘘』権益をつくりだし、集金マシーン守ろうとする亡者たちが医療システムを食い物にする。社会主義国家の悪弊が引き継がれているというが、構造は日本も同じ。モリカケも日大事件も。

映画備忘録。12月6日。 『コレクティブ 国家の嘘』(2019年製作/109分/G/ルーマニア・ルクセンブルク・ドイツ合作/原題:Colectiv/監督・脚本・製作・撮影・編集:アレクサンダー・ナナウ/日本公開2,021年10月2日) ルーマニアを震撼させた巨大医療汚…

『武満徹・音楽創造への旅』読了。

今年の6月に、このブログに次のように書いた。 『武満徹・音楽創造への旅』(文芸春秋/779頁・二段組/2016年/定価4400円を中古で2601円で購入)。 刊行当時の朝日新聞の紹介の一部 ・・・約800ページ、2段組みの大著を前に、武満徹という音楽家の人生を…

『消えない罪』筋立ては珍しくないが、ドイツ生まれのまだ38歳の女性監督ノラ・フィングシャイトが、サンドラ・ブロック、ビオラ・デイビスと火花を散らして(たぶん)つくり上げた傑作。

映画備忘録 12月6日 『消えない罪』(2021年製作/112分/G/イギリス・ドイツ・アメリカ合作/原題:The Unforgivable/監督:ノラ・フィングシャイト/出演:サンドラ・ブロックビンセント・ドノフリオ/ビオラ・デイビス/劇場公開11月26日・netflixで12月1…

3度目の家宅捜索。理事長室から紙袋に入った7000万円、ちゃんこ従業員宅から2400万円。日大、理事全員辞任。田中理事長は解任。学生は泣いている。

日大理事長の田中英寿容疑者が逮捕されてから、さまざまな動きが表面化してきている。 11月30日には現役、OB教職員らが大学改革を求めてネット署名を始めた。理事長を含む理事全メンバーの辞任を求めている。 これを受けてかどうかは別として、12月1日、田中…

桜の木の枝に留まるカワセミと金色のサギ。そして『MINAMATA』思い切った脚色だが、魅力的な映画。

早く目が覚めてしまった。3時過ぎ。 外の気温は7.2℃。 Mさんも4時半ごろ起き出してくる。 いつもより早い5時前の朝食。感心な早起き夫婦である(笑)。 6時過ぎになっても外は暗い。暁闇というのか。 予報は快晴。窓を開けると青みのかかった空。 防寒具をしっ…

『のさりの島』素晴らし素材がふんだんに各所に配されているのに、みな遠景として語られ、絡み合わない。面白みに欠ける。

映画備忘録。12月1日。kiki。 『のさりの島』(2020年製作/129分/G/日本/脚本・監督:山本起也/出演:藤原季節 原千佐子ほか/2021年5月29日公開) 藤原季節が出た映画、調べてみたら『止められるか、俺たちを』(2018年)『ハードコア』(2018年)『長…

『モスル あるSWATの戦い』彼らの任務とは?

一昨日の夕方、歯医者の帰り道、西の空に黒い雲。 寝しなに窓を開けるともやっと温かい空気。雨は降っていない。 深夜2時ごろ、大きな雷鳴が何度も。 窓を開けてみると激しい雨。自分で植えたわけではないガーデンシクラメンが気になる。世話人Mさんは「だい…