備忘録。9月後半のいろいろ。

前回、18日の保土ヶ谷公園のことを書いたが、実は前日も保土ヶ谷公園に来ていた。

友人のTさんに誘われ公園内の保土ヶ谷球場へ。Y校と桐蔭学園の試合を見た。秋季大会とはいえひどく暑い日、先に来ていたTさんが屋根のある席を確保してくれたので強い日差しを浴びずに済んだ。Y校の采配は友人のS監督。夏の大会が終わるとすぐに秋季大会。60代の半ばに差し掛かる年齢、通常の教員の仕事をこなしながらの監督業は、想像を絶する。

 

ゲームは8回まで後攻のY校が2対1でリード。ランナーは出すも点に結びつかない桐蔭学園。ここを押さえればY校の勝ちだが、桐蔭学園、簡単には終わらせてくれない。9回表、今までの鬱憤を晴らすように足を使った攻撃。2点を入れ、土壇場で大逆転。

3対2となる。迎えた9回裏。流れは完全に桐蔭学園に。うち倦んでいた途中登板のエースの前に敗色濃しと思われたが、ランナー一人が出ると、2番の小柄な選手がバットを一振り。すると、ボールはあれよあれよと伸びていって左翼手の頭を越え、フェンスギリギリに入るホームラン。

4対3。サヨナラ逆転ホームランの劇的な幕切れ。高校生の地方大会でもこんなことが起きる。野球の面白さを満喫。

Tさんと鶴ヶ峰の鶴盛楼で反省会。明日もまた保土ヶ谷公園。

9月20日〜21日、年に一度の高遠・五合庵に宿泊。炎暑を忘れさせる涼しさ。扇風機さえいらない。

21日、午前中、近くの培窯(つちかいがま)の林秋実さんのところに寄る。

ina-dani.net

ご夫婦で迎えてくださる。以前はいつも母家の方に案内してくださったのだが、今回は新装なった蔵のほうへ。2階が作品の展示場所、1階が応接間に。素敵な空間が出来上がっていた。Mさん、気にいった急須を購入。お土産に栗とかぼちゃをいただく。

 

晴れていれば、北八ヶ岳ロープウエイへ行く予定だったが、雨もよい。

伊那市の「かんてんパパガーデン」へ。

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雨も降っていて傘をささなければならないので、散策はやめいくつかの建物を見学。

その一つ、野村陽子植物細密画館を見る。

精緻さに驚く。こういう人がいることを初めて知る。植物版熊田千佳慕といったら怒られるだろうか。下の画像では凄みは伝わらないが。

園内の「栃の木」という蕎麦屋で昼食。こういうところの蕎麦屋だからと、期待していなかったが、びっくりするほど美味い蕎麦。Mさんが十割そば。私が八割。違いのしっかりわかる手打ち。価格やすく量も十分。得した気分。

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久しぶりの遠出。たった二日だが、気分転換は十分に。

 

日大文理学部の非常勤講師は今年が最後。定年だそうだ。26日が今年最初の授業。

2年間のオンライン授業を挟んで8年目になる。いつものように準備を始める。

学生がアクセスできるブラックボードという掲示板があるのだが、それを見ると、受講する学生の学科や名前がわかる。

文理学部という名前のとおり、毎年、さまざまな学科の学生が集まる。

今年も、数学科、史学科、ドイツ文学か、中国語中国文学科、地理学科、史学科、ドイツ文学科、英文学科、社会学科、体育学科、教育学科の学生26名が登録している。

このほかにも、国文学科、社会福祉学科、心理学科、地球科学科、情報科学科、物理学科、化学科、生命科学科などがある。

 

入学してから2年間は全てオンライン。その間に日大疑獄があり、ようやく対面授業が始まると、大麻問題。そして今成績偽装問題。

授業で見える学生の印象は、生真面目。

14時40分からの4限の授業だが、居眠りをする学生はいないし、スマホに夢中という学生もいない。陰に日向に、言われのない誹謗中傷を受けてきた彼らには何の責任もない。話をそっちに振ると、諦めたような表情をする学生が多い。

高校から付属校を選び、積極的に学部を選んできた学生にとっては、どれも自分には無関係の迷惑な話。

大学当局を正面から批判するという文化はすでにない。かつてならオンライン授業にいくつもの不祥事という事態に、経営側の責任を追及、学費返還を要求したいところだ。

 

3日前に、学生からのメールに気づく。

オンライン授業の希望者。大学側は、対面と同時に希望者にはオンライン授業の実施を謳っている。しかし、そうはいっても私にそんな器用なことができるはずもない。

私の授業では、毎回、詳しい授業資料を先ほどのブラックボードに提示している。授業の後にはレポートも毎回送ってもらう。私には対面とオンラインという形態はできないが、このパターンで何とかやっていけないだろうか、無理ならば同じ科目の他の先生の授業に移ってほしいと連絡。このまま残るという。一件落着。

 

27日、久しぶりに二人で映画へ。

認知症と生きる』『658km 陽子の旅』の2本を観る。

先月、三好春樹さんの講演を聞いた。ますます親近感を感じる認知症。三好さんのお話は新鮮で刺激的だった。

 

この映画はどうか。音楽療法認知症に効果があるとの前提でつくられたドキュメンタリー。さあ、感動的でしょう?と言われているような不快感。ドキュメンタリーの仕様を利用した演出過剰の映画。介護する側からもされる側からも人間の深みのようなものが感じられない。つくられたヒューマンドラマ。

それに比べ、『658km 陽子の旅』は、まるでドキュメンタリーのような劇映画。菊地凛子が全開の演技。今までに見たことのないようなロードムービー。日本の映画とは思えない作り。新鮮。こんな映画を作り人がいたんだと少し感動。調べてみたら『海炭市叙景『私の男』をつくった人。日本的な湿度を感じさせないというか、久しぶりに面白かった。

 

29日、千葉・学習サポート裁判傍聴に松戸市へ。横浜の西北のハズレの私のところから都心を抜けて2時間以上かかる。

9時半には30人以上の支援者が集まっている。私よりずっと遠い伊勢原から来ている人も。

当該の吉田さんは、生粋の活動家。柏在住だが、いつも何かあると横浜まで足を運んでくださる。そうした義理深さもあって支援の集まりがいい。一番大きな法廷に入りきらず、いつも溢れる。今回も。

内容は、以下の通り。理不尽この上ない所業。

 

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組合活動家敵視による学習サポーター不採用事件

千葉県教委責任追及裁判やってます

9月29日(金) 午前10時~  (午前9時半、5階ロビー集合!)

千葉地裁・松戸支部(506法廷)で 第4回口頭弁論

 

7月20日の第3回口頭弁論の傍聴者は、酷暑の中でしたが30名を越えました。

毎回、30名を超える傍聴者が参加してくれ、裁判所も緊張して審理に当たってくれています。

《被告らの主張》

 被告は、千葉県と当時の教育事務所長・指導室長ですが、千葉県は、採用事務には、「広い裁量権が認められると解される(東京高裁平成25年2月7日判決・判例地方自治378号39頁)」と主張し、組合活動敵視の活動家差別排除をごまかそうとしている。

 また、当時の教育事務所長・指導室長たちは、「国家賠償法上、公務員個人は責任を負わない(最判昭和30年4月19日民集9巻5号534頁)」から「認否を要しない。」「弁論を分離して」ほしいと、自らが責任ある不当な不採用工作の責任を姑息にも逃れようとしている。

《第3回口頭弁論》

7月20日の法廷では、被告が出した「被告第2準備書面」や「証書」が陳述(確認)された。私(原告)が出した文書は、被告弁護士(千葉県代理人)が、「直前に受け取ったばかりで、検討できていない」と述べ、裁判長から「検討の時間がなさ過ぎるので、原告提出の文書は、5月19日付の『求釈明書(2)』以外は、次回に陳述して下さい。」と指示され、同意した。

 

次に裁判長は、「(原告が出した)文書提出命令(面接官の氏名公表)については、提出の必要はない。」と言明した。そこで私は、「では、もう面接官を証人に出すことは出来ないのでしょうか?」と質問すると、「原告からもまだ証人申請が出されていませんね。証人申請が出されれば、裁判の状況を見て別途判断します。」といわれ、「そうですか。」と対応した。

 

その次に裁判長は、被告弁護士に、「(原告が出した)準備書面(2)・(3)に対し、被告はどう対応するのか、裁判所は関心があります。」「『被告第2準備書面』では、印象ばかりが書かれていて、その印象が具体的にどういうところを捉えて主張しているのかが書かれていませんね。」と聞き、被告弁護士は、「心象をいだく根拠を書けと裁判所が言われるなら考えます。」と答えた。

裁判長は引き続き、「面接官の印象的な記述で終わっていて、検証記述がない。生の事実で説明してもらった方がよい。」と発言。

被告弁護士は、「(裁判長が言われた指示を)調書に残してもらえれば・・・具体的な表現で書いて出します。」といい、裁判長は調書に自分の指示を書くことを約束した。

※吉永弁護士(支援弁護士)が執筆して裁判長に要請していた「裁判長の求釈明権行使」を行ったのだと思った。また、被告の主張は印象ばかりで「生の事実」の裏付けがないと現時点で裁判所が判断していると思えた。この場面で、吉永弁護士の書かれた書面が裁判長を動かしていると感じた。

 

その後、裁判長から、「次回は、被告からの準備書面(生の事実を書いた文書)を出してもらいますので、(被告弁護士に)いつ頃できますか?」と聞き、被告弁護士が、「9月4日に提出します。」と答えた。

その結果、次回口頭弁論は、9月29日(金)の午前10時からとなった。

 

 今後の裁判対策として吉永弁護士のご紹介で、東葛総合法律事務所の弁護士に訴訟代理人をお願いしました。次回からは、こちらも弁護士中心の口頭弁論になります。

2023年9月17日  原告:吉田晃

(連絡先)千葉学校労働者合同組合

℡04-7164-2246、cgrgk@yahoo.ne.jp

 

《どんな事件か》

2020年、安倍政権により新型コロナ蔓延防止として全国臨時休校措置が3月~5月行われた。6月に入って徐々に開校したが、しばらく変則授業(学級人数の1/3~1/2、午前午後入れ替え制や隔日実施等)が続いた。

授業・行事の大幅削減に加え、新型コロナ対策の消毒などの諸作業・事務作業などで学校現場は過労死労働に拍車がかかった。

その中で、文科省が学校現場への応援措置として半年のみの臨時学習サポーターの全国配置をきめ、千葉県の小中学校では880名分の採用予算がついた。

それを受けて、千葉県教委は7月下旬に臨時学習サポーターの募集を教育事務所毎に始めた。私は、その情報を応募した組合員から聞いて7月末に東葛飾(東葛)教育事務所に応募した。 

《不誠実な対応と例外的な不採用》

知り合いが採用されて学校現場で働いているのに私には採否通知が届かない。9月に入って問い合わせても通知が来なかった。

9月28日になって千葉県教委本庁の学習指導課に問い合わせると、東葛教育事務所から9月23日付けの「不採用」通知が、9月28日の消印付きで届いた。

この東葛教育事務所の不審な対応に私の所属する学校合同は、県教委学習指導課・東葛教育事務所に申入れ行動を行ったが、千葉県教委・東葛教育事務所は不誠実な対応に終始した。

《教員免許などいらない採用基準に達しないとして「不採用」》

その後、情報公開等を駆使して明らかになったことは、臨時学習サポーターは11月まで募集を続けていた。(募集定員を集められなかった。)

各教育事務所の応募者で、不採用者はごく少数。私の応募した東葛教育事務所の場合、

応募者263名中、不採用者は2名のみ。しかも、私の応募した学習サポーターBは、教員の学習指導補助が仕事内容で、18歳以上であれば応募でき教員免許も必要ない職種だった。その中で私は、教職歴44年のベテラン教員だった。

東葛教育事務所は、私の「不採用」理由を採用基準に満たないので「不採用」と説明している。

《永年 交渉を続けてきた東葛事務所》

東葛教育事務所は、学校合同と過去30年にわたって、毎年何度も交渉を持ってきた経緯があり、その当時学校合同の責任者であった私をよく知っています。

学校合同としてはこの件を交渉で解決したかったのですが、千葉県教委・東葛教育事務所が居直り続け、解決できませんでした。

あまりにもあからさまな組合活動家への差別排除であるこの学習サポーター不採用に対して放置することはできず、損害賠償請求訴訟という形で責任を追及することにしたのがこの裁判です。

この訴訟は、弁護士をつけない本人訴訟でした。(提訴時)しかし、経験豊かな弁護士からの支援をいただいて訴状はプロ仕様になり、十分に説得力ある訴状を提出できました。