ずいぶん秋めいてきた。気温14℃。風なし。
境川河畔も水辺の鳥たちの数が日に日に増えてきている。特にシラサギが目につく。
シラサギの近くにたいていカワウがいる。
共助というか共生というか。カワウが潜って餌を追いかけると、その勢いで水面近くに小魚が上がってくる。それをサギたちが捕食する。
毎年、秋から冬の見慣れた光景だが、なんとなく秋冷の候にふさわしいような。
今日はカワセミとイソヒヨドリ、それぞれ色鮮やかなオスを見た。それに珍しいキセキレイも。
写真はネットから拝借しました。
日大問題。
昨日、理事会で林理事長が沢田副学長の辞任を求めたことが報じられた。
理由は、個人的に(というのがあるのかどうか)辞任をすすめた時の録音が、外部に流出したことと大麻保持の空白の12日間の問題だという。疑惑の学生名簿も流出していることも理由らしい。録音はともかく、名簿は誰がなんのために?
一方、大学当局は24日付けで「日本大学違法薬物追放宣言」をHP上で公開。なんとか薬物問題にケジメをつけたいというところだろうが、外から見れば、やっていることがみなちぐはぐ。
ガバナンスを確立し組織として改革の方向性を示そうとしても、出てくるのは内輪揉め。迷走状態というのが実情だ。
23日に私学交付金が3年連続で不交付とが決定した。
これだけでも、林真理子氏の起用は失敗と評価せざるを得ないのではないか。
内部撹乱を画策している人たちがいるにしても、自ら乗り込んだのだから、それに対抗するための人事、組織づくりに着手すべきなのに。
長い間、書斎が活動の場だった人に魑魅魍魎の欲望渦巻く伏魔殿をどうにかせよというのは酷すぎたと思う。
今になって沢田副学長をやめさせるというのなら、8月8日の会見はなんだったのか。あの会見では理事長も学長も事態の収拾を沢田氏に任せたように見えた。あの時すでに「空白」については、学長も理事長も知っていたはずで、体制を取り直すならば、あの記者会見を沢田氏に任せるべきではなかったと思うのだが。
沢田氏の方は現在、代理人弁護士を立てて、辞任要求に対抗しているようだ。ヤメ検なのに代理人を立てるというのは、理事会の外、場外乱闘を覚悟したということだ。
日大問題は、薬物問題よりも場外での「内紛」に移ってしまったようだ。
昨日、5回目の授業。大部屋の講師室に『KIZUNA』というA4版30ページほどの小冊子が置いてあった。
「日大人と母校を結ぶコミュニケーション誌」というサブタイトルがついている。
特集は「特別対談 理事長✖️学長」。
林理事長と酒井学長の写真が何枚も。「着々と進む改革」「理事長と学長は車の両輪として共に進むことが重要」「執行部がタッグを組み、チーム一丸となって改革の実現へ」「学生が自ずと動き出すきっかけを増やしたい」「学長と共に目指すの世界で通用する大学づくり」と、今となっては虚しい麗句が並ぶ。
執行部の体制の詳細な図。3人の副学長も写真入りで紹介。プロフィールにおすすめの本、好きな言葉。もちろん澤田氏も。4人の常務理事も同様の扱い。かの和田秀樹氏も常務理事の一人。みな「本学」出身なのに和田氏は東大。
「旧体制の中で執行部が独断専行のようになっていたと聞いています。まず目指したいのは風通しの良い執行部です」。
これまた、少し虚しい。
授業の初めの30分間は、毎回1週間のトピックスを出してもらって、社会の動きについてやり取りをする。4限なのに学生は真面目に付き合ってくれる。この4年間の最後の授業だからか。パレスチナ問題やジャニーズ問題に混じって、日大問題に触れる学生もいる。当然だが、この問題に最も嫌気が差しているのは学生たちだ。
「旧統一教会同様、解散すべき」「政府の介入が必要」といった意見も出る。「寮は全く統制が取れていない」「大学側が寮の管理に力を入れるべき」という意見も。
「大学の自治」から考えれば、外部から何かしてもらうのでなく、学生がもっと出張って怒ってもいいのではないかと言いたいのだが、「もういい加減にしてほしい」という厭戦気分に響くとは思えない。
ただ目を塞ぎ、耳を塞いでも日大は日大。卒業までその行く末をしっかり見てもらうつもりだ。