昨夜の雨で低温となった気温が持ち越され、今朝4℃。絵にかいたような寒の戻りの中少し震えながら歩いたのだが、遅咲きのオオシマザクラも満開となっていて、桜はみな冷凍保存されたように咲いていた。
29日~31日は久しぶりに外泊、岐阜へ。長女の夫の異動先。
単身ではなく家族で引っ越すというので少しばかり手伝いに。
岐阜羽島には何度か降りたことがあるが、新幹線の通らない岐阜の街は初めて。
マスク姿の金の織田信長像が迎えてくれる。
街中から、頂上に岐阜城をのぞむ標高329㍍の金華山が見える。
駅前にチェーンの居酒屋が見当たらない。
はんこ屋や和菓子屋が何軒もある。
お寺が多い。地方都市特有のしんとした静けさがある。
30年ほど前に訪れた柳ケ瀬はさびれてはいるが、アーケードが縦横に走る街の中心。
鵜飼いで知られた長良川。
名古屋から電車で20分ほどで来られる。駅前には高層マンションが3棟立ち並び、JRと名鉄が乗り入れる。
そこそこのにぎやかさがあって、しかしどこか取り残されたような寂しさもある。
久しぶりに訪れた地方都市。いい印象が残った。
日大の田中理事長の裁判が終わった。
懲役1年、執行猶予3年、罰金1300万円の有罪。
控訴はしないという。
検察と田中側の合意が、取り調べ段階で出来上がっており、裁判所は検察の描いた筋書き通りに執行猶予を付け、田中を放免した。
検察は、日大板橋病院の建設をめぐって、すでに背任罪で逮捕されている日大元理事の井ノ口忠男や医療法人錦秀会の前理事長藪本雅巳らが日大を食い物にした事件と田中のかかわりを捜査していたはずだった。
田中も当初、事件のかかわりを否定しながらも「裏金を渡した政治家の名前を公表する」と公言していた。
それほど、背任事件は根の深い、多くの人間が金に群がった事件だったはず。
金の受け渡し場所が、田中の自宅のちゃんこ屋だったこと、妻が金の受けいれを事実上担当していたことから、妻も逮捕、起訴する流れがあったはずだが、いつの間にか消えていった。
「妻の逮捕をしない」と「政治家の名前を出さない」のバーターがあったのではないか。
その結果、日大から手を引くことを条件に、背任事件での立件は見送り、執行猶予付きの判決でけりをつけるという「落としどころ」が探られた。
みごとにその筋書き通りに「決着」したということだ。
検察は「決着」の代わりに何を手に入れたのか。
これは明らかな政治案件。
はたして守られたのは「妻」だけだったのか?いったい何人の政治家が守られたのか。
日大の新体制が、本来の新体制となるためには、田中を今一度法廷に引っ張り出すことが最低必要不可欠だ。すでに損害賠償請求訴訟の準備がなされているというが、おぼれた犬を叩き続けることでしか、日大は再生しないと思うし、日大だけでなく、日本に蔓延する田中的なものを排除することはできない。。
在学生だけでなく多くの卒業生や教職員が納得するまで闘い続けてほしい。
この判決で幕引としてはならない。
教育や学校問題を取り上げる雑誌が少なくなってきた。
年に一度「現代思想」が特集を組むようになって20年が経つ。
2002年のいわゆるゆとり教育の教育改革、完全学校五日制のスタートの年に特集が始まった。
編集者は池上善彦さん。依頼はいつも電話。
「だいたい40枚で締め切りは○○」
校正はファックスで返送。いつも原稿のやり取りは3月上旬。
学年末、とくには卒業式の前日の深夜に原稿を送ったことも。
現在も執筆者の多くが研究者、学者だが、毛色の違う執筆者が当初から3人。小学校の教員の岡崎勝さん、高校の教員だった佐々木賢さん、そして中学校教員の(だった)私。
ここ数年、目次に佐々木賢さんの名はないが、岡崎さんと私はいまだに。
毎回のように、メールで「そろそろいいよね。誰かほかの人に代わっても」といったやり取りをしている。
今回は、埼玉超過勤務訴訟判決について。
読めば読むほど問題あり、の判決。
原告とは縁もゆかりもないけれど・・・いやゆかりはある。私も30年前に横浜超過勤務訴訟の原告だった。
だから、この判決、目の前をスルーさせるわけにはいかなかった。
もし、関心がおありだったら、目を通してみてほしい。