2022年4月の記事

『もう、沈黙はしない―性虐待トラウマを超えて』(矢川 冬)    「私は加害親やその協力者とは絶縁すべきだと思っています。中途半端な和解や関係修復は、中途半端な回復しかもたらしません。しかも被害者の潜在力をそぎ混乱の中に引きずり込みます。加害親とはきっぱり縁を切るべきです。」(本文から)

どういう縁なのかわからないのだが、筆者が私のブログにときどき来てくださる。それをたどって筆者のブログに行き着いた。そこでこの本に出会った。 頁を開いてから一度も閉じることなく一気に読んだ。引き込まれた。 筆者は、10歳から12歳までの2年間、実…

国立ひたち海浜公園

茨城・ひたち海浜公園のみはらしの丘のネモフィラ 朝刊折込みのチラシに、日帰りバスツアーがあった。ぼんやりしたアタマで朝食をとっているときに決めてしまうのはいつものこと。相撲見学もそうだった。 それでも今回、ちょうど見ごろにあたった。 まさに「…

4月25日の五十嵐進さんの文章、出典『駱駝の瘤』『らん』の紹介と長周新聞。

4月25日に、福島・喜多方在住の俳人、五十嵐進さんの文章を紹介した。 何人かの方から反応があった。 文章が掲載された同人誌『駱駝の瘤』は、2011年の東京電力福島第一発電所の事故から11年を経た今、フクシマ現地ではどんなことが起きているのか、その状況…

『僕の帰る場所』『白骨街道ACT1』 ”映画を見てミャンマーを知る”って言われても・・・。

映画備忘録 4月22日。 『僕の帰る場所』(2017年製作/98分/G/日本・ミャンマー合作/脚本・監督:藤元明緒/出演:カウンミャットゥ ケインミャットゥ アイセ テッミャッナイン 津田寛治 他/日本公開:2018年10月18日) 日本とミャンマーを舞台に、ある在…

今日午後、1年半ぶりにISさんの臨場!ガシガシだった網戸がスルスルに。

16時になる。まだ満開にならないモッコウバラが枝ごと風に揺れている。 何気なくスマホを見ると、外の気温は27℃。 湿度はうちも外も61%から63%。蒸し暑さはさほど感じない。 テラス窓は開け放ってあって、そのちょうど一間分が網戸になって、心地よい風が…

『オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体』登場人物はみななかなかに魅力的で、雰囲気もあるのだが、全体に流れるトーンがなんだか定まらず、見る方は集中力を欠いてしまった。

映画備忘録 4月22日 あつぎのえいがかんKIKIの1本目 『オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体』(2022年製作/128分/G/イギリス/原題:Operation Mincemeat/監督:ジョン・マッデン/コリン・ファース マシュー・マクファディン ケリー・マクド…

除染をサボタージュし、あろうことか住民の「心の除染」を進めようというフクシマ現地の行政の「心の汚染」・・・五十嵐進さんの「農を続けながら」から。野池元基さんと島明美さんの取り組み。

喜多方在住の元高校の教員で俳人の五十嵐進さんとはもう30年を超すお付き合いになる。 初めは、私が所属してきた横浜学校労組の機関紙の読者として、2011年以後はその機関紙への連載「喜多方から」の執筆者して(25回の連載と関連句を合わせて『雪を耕す』(…

『親密な他人』何かありそうに見えるのだが、皮をむいたら空洞? 見る人にもよるのだろうが、私には退屈だった。

[ 映画備忘録。4月15日シネマジャック&ベティの2本目。 『親密な他人』(2021年製作/96分/G/日本/脚本・監督:中村真夕/黒沢あすか 神尾楓珠/公開:2022年3月5日) 中村監督の作品は『ナオトひとりっきり』(2015年)と『愛国者に気をつけろ』(2020年…

『ウクライナ オン ファイアー』(2016年)『ドンバス2016』(2015年)前者はウクライナとロシアの歴史、とりわけナチズムが過去のものではないこと、後者は現実の内戦の実態と人々の憎悪を知ることができた。

ウ クライナとロシアの戦争は休戦交渉が進んでいない。ドンバス地方に対するロシアの構成が強まっているという報道が続いている。 朝から夕方まで断続的に2本のyoutubeを見た。 1本は『プラトーン』のオリバー・ストーン監督がエグゼブティブプロデューサー…

『白い牛のバラッド』刑務所の広大な中庭にたたずむ白い牛は、イラン社会を象徴する牛乳工場の暗喩か、それとも無実の罪を負った夫を殺す国家の暗喩か、はたまた毒を入れた牛乳そのものの暗喩か?

映画備忘録4月15日、シネマ・ジャック&ベティの1本目。 『白い牛のバラッド』(2020年製作/105分/G/イラン・フランス合作/原題:Ghasideyeh gave sefid/脚本・監督:マリヤム・モガッダム ベタシュ・サナイハ/出演:マリヤム・モガッダム アリレザ・サ…

『ブラックボックス』独特の聴覚をもつマチューの対人的な困難と苦悩をピエール・ニネが好演している。

映画備忘録 4月12日,kikiの二本目。 『ブラックボックス』(2021年製作/129分/G/フランス/原題:Boite noire/脚本:ヤン・ゴズラン シモン・ムタイルー/監督:ヤン・ゴズラン/出演:ピエール・ニネ ルードゥ・ラージュ/日本公開:2022年1月21日) 「イヴ…

『同士少女よ、敵を撃て』逢坂冬間さんのスピーチ。

畏友、岡崎勝さんから本屋大賞の逢坂さんのスピーチを見てほしいというメールをいただいた。すぐに聴いた。 久しぶりに気合のこもったスピーチを聴いた。 逢坂さんの物書きとしての覚悟を感じた。『同士少女よ、敵を撃て』を買うことにした。 本作につきまし…

『やさしい猫』(中島京子・2021年8月刊・中央公論新社)「品川で捕まったんだ。出頭申告の前に」 「ちぇ、ひでえな、品川の職質は、オダアツのネズミ捕りみたいなもんだからな」

Mさんが図書館から借りた『やさしい猫』(中島京子・2021年8月刊・中央公論新社)をまた借りした。 話題になった本なのに図書館の順番が意外に早く回ってきたらしい。読まれているようで読まれてないのか。 自分が住むこの国が、外国人にとってどんな国なの…

『前科者』残念。そもそも佳代のような20代の若者が保護司となるケースはまずほとんどないわけで、原作はそこにストーリー性を求めていて、ぎりぎり保護司の線を守りつつ・・・という感じだったが、映画版はまるで熱血保護司。これでは保護司としては不適格。誤解さえ生むのではないか。

映画備忘録。4月12日、kikiの1本目。 『前科者』(2022年製作/133分/PG12/日本/原作:香川まさひと 月島冬二/脚本・監督岸善幸/出演:有村架純 森田剛 磯村優斗 若葉竜也 マキタスポーツ 石橋静河 リリー・フランキー 木村多江他/公開:2022年1月28日)…

日大事件、田中、地検双方控訴せず。田中の背任関与は、地検と田中が手を結び関与なしということ終結。

4月14日付東京新聞朝刊の小さな記事。双方控訴せず。 元日大前理事長田中英寿をめぐる刑事裁判は、これで終結したということだ。 懲役1年、執行猶予3年、罰金1800万円で終わり。 「わしが逮捕されて、これで刑務所にでも入るようなことになったらただでは済…

河瀬直美、東大入学式で祝辞。ロシアとウクライナは「福はウチ、鬼もウチ」。

河瀬直美が東大の入学式で祝辞を述べた。 呼ばれたんだろうけど、つくづくこの人は、大きな権威、権力が大好きでそのそばにいないと落ち着かない人なのだなと思う。 そして話せば、NHKもオリンピックもそうだったように、ついついホンネというか馬脚というか…

あっそうか、一緒に写真を撮るんだった・・・。『北風アウトサイダー』ヒロイン櫂作真帆さん。

きのうは珍しく二人でkikiまで出かけた。 kikiは、本厚木駅南口から歩いて5分ほどにあるアミューあつぎというショッピングセンタ・複合施設の最上階9階にある。 足もとから天井までの大きな窓から、大山・丹沢山塊が望めるなかなか他に類を見ない映画館。 …

東京新聞『(ウクライナ兵は)玉砕を覚悟した悲痛な思いを投稿した』・・・「玉砕」は、旧日本軍の中の暗黒の歴史の中に閉じ込めておくべき言葉ではないのか。 

「今日が、恐らく最後の戦いの日になる」―。ウクライナ南東部マリウポリで、ロシア軍の侵攻に抵抗しているウクライナ軍部隊が11日、交流サイト(SNS)に、玉砕を覚悟した悲痛な思いを投稿した。40日余に及ぶ包囲戦で、十分な支援が受けられないまま戦…

季節の変わり目、帽子のかわり目。

今朝から帽子を変えた。 春バージョンに。今、マスターズに出ている松山選手にあやかるわけではないが、使い古しの白のSRIXONのキャップ。何年かぶっているだろうか。 寒い間は、無印の皮のキャップ。帽子ひとつで気分は変わる。これも10 年以上かぶっている…

『北風アウトサイダー』HPのストーリー、映画サイトでのレビューの数字が高いこと、それとタイトルに惹かれてみようと思ったのだが・・・。

映画備忘録。4月5日、kiki、2本目。 『北風アウトサイダー』(2022年製作/151分/G/日本/脚本・監督:崔哲浩/出演:崔哲浩 櫂作真帆 伊藤航 上田和光他/公開2022年2月11日) 大阪府生野にある在日朝鮮人の町。みんなの母代わりであるオモニ(オカン)の葬儀…

『グレイト・インディアンズ・キッチン』教員である夫とリタイアした義父。二人に埋め込まれた差別の心理を、言葉よりただただ行動を追うことでていねいに描き出している。

映画備忘録。4月5日。 『グレイト・インディアンズ・キッチン』(2021年製作/100分/G/インド/原題:The Great Indian Kitchen/脚本・監督:ジョーベービ/ニミシャ・サザヤン スラージ・ベニャーラムード/日本公開2022年1月21日) ある一組の夫婦の姿を…

4月上旬。

境川河畔のオオシマザクラの古木 4月上旬。 日に日に明るくなるのが早くなっているが、天候はいたって不順。 曇天を見上げて出かけてはみるものの、ひどく寒かったり、雨が落ちてきたりして、途中で引き返すことが何日かあった。かと思うと、ジャンバーを脱…

田中元理事長、執行猶予と罰金で放免。明らかな政治案件。 守られたのは「妻」だけではない。いったい何人の政治家が守られたのか。

境川河畔のソメイヨシノ、28日には咲き始めていた。 昨夜の雨で低温となった気温が持ち越され、今朝4℃。絵にかいたような寒の戻りの中少し震えながら歩いたのだが、遅咲きのオオシマザクラも満開となっていて、桜はみな冷凍保存されたように咲いていた。 29…