バッハ会長、アンタはどうして広島に行きたいのか?

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こちらでは報道はなかったが、昨日6月27日に中国新聞が報じ、ネットで確認するとテレビ新広島とテレビ広島が今日報じたようだ。

 

”ぼったくり男爵”たちが、広島を政治利用しようとしている。

「平和大使」を気取って広島を訪問、日本国内の反五輪の空気をやわらげ、平和の祭典ムードを盛り上げようということだ。

 

五輪中止、あるいは五輪廃止(内山節2021.6.20)が語られ始めたときに、五輪の政治利用は性懲りもなくかつ執拗に続く。

 

コロナだからではなく、コロナでなくても、五輪はいらない。

何万人もが世界中から集まってスポーツを競うことのばかばかしさ。

世界にはほかにやらねばならぬことが山積している。

すでに出場を拒否するアスリートが続出している。

 

 

最大の政治利用はガースー自民党政権。バッハ広島訪問は彼らが後押ししている。

 

金と武器売買にまみれた男バッハを好き勝手に歩かせてはならない。

それにしても、バッハという名前、汚れてしまうように感じるのは私だけか?

 

 

 

その広島でまたまた戦時遺構が見つかった。

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旧陸軍の輸送部隊『中国軍管区輜重(しちょう)兵補充隊」の施設跡。

広島城の西側、平和記念公園の北側にあたる。

 

問題は、広島市がサッカースタジアム建設計画を微塵も見直そうという姿勢がないこと。

 

中国新聞は6月15日にこの問題を大きく取り上げたが、上の記事を書いた水川恭輔という記者は、次のようにその記事をまとめている。

 

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市は当初、今月にも市民への現地説明会を検討していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に見送った。代替案を検討中という。発掘調査は当初予定通り来年3月までの計画で、サカスタの建設への影響は現時点ではないという。

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「代替案」というのが、上の記事の「写真を使った報告会をことし7月下旬に市施設で開くという。」にあたるのだろう。

 

新聞記事の中身について記者は責任をもたないが、署名記事ではある。広島の報道に係る身として、まったく無批判の「大本営発表」の記事であることに多少の痛みはないのだろうか。

整理部がこの記事でGOを出したということは、中国新聞社自体がこの問題に対して「視点」がないということだ。被服支廠に対しては積極的に保存を訴えていたように思えるのだが、建物と遺構では保存価値が違うということか。それとも新サカスタ建設が中国新聞との間に何らかの利害関係があるのではないかとも勘繰りたくなる。

 

 

爆心から1000㍍ほどのこの地が、当時どのような「さま」だったのか。想像を絶するような状況が繰り広げられたはずだ。しかし戦後、復興のために多くの破損施設、消滅施設跡は次々に埋められ、その上に新しい施設がつくられていった。平和記念公園も、多くの人々が暮らす街であったところ、戦後、その街を埋め立て新たな公園をつくった。今でも、遺構を確認できるところが公園内にはある。

1945~50年代にかけての時代は、そうでもしてなお人々が暮らすところをつくらざるをえなかったはずだ。

現在はどうだろう。旧陸軍被服支廠など数少ない被爆建物の保存が叫ばれている。市民の運動によってようやく県も保存に動き始めた。

 

サッカースタジアムを市内の便利なところにつくりたいということは否定しない。

しかし、それが原爆遺構を再度埋め立てて、その上につくられるとしたらどうだろうか。

広島のジャーナリズムが、そうした視点をもたないで大本営発表に堕しているとしたら情けない。

もちろん、この問題を取り上げない朝日をはじめとする全国紙もさらに情けないのだが。