今朝、鳥の啼き声で目が覚めた。このところ、雨音で目が覚めていたので、少しうれしくなった。
何日ぶりかで傘を差さずに境川散歩。青空が北の空に少し。
小学校の小さな林でセミの声を聞いた。
4,5日前だったか、夜明け前に寝床でセミの声が聞こえたのを思い出した。
薄暗い日が続いているが、季節はわずかずつだがまわっているようだ。
被爆者6団体、広島市に申し入れ。県被団協(坪井直理事長)とあるが、坪井さんは今年96歳になる。この行動には出てきていないようだ。
6団体の要求は
「遺構の保存・活用にあたっては、軍事遺跡や都市計画の専門家の意見を反映し、遺構の評価が定まるまでは現状の変更をしないこと」
これに対し広島市(杉山朗市民局長)の回答
①今回の発掘を担った専門職員は、原爆資料館本館下で2015~17年に行った発掘調査 に関わっている。市では被爆遺構に誰よりも詳しい。その意見を踏まえて粛々と進める。外部有識者の声を聴く予定はない。
②戦後は生活の場となったため状態が良くなく、歴史的な価値は低い。被爆の痕跡が明らかなら現物保存を考えるが、現時点でそういうものはない。
③写真や測量のデータを詳しく残す記録保存を軸とする。
これに対し、6団体は
被爆遺構は、世界に広島と長崎以外ない。軍施設がそこにあり、被爆したという事実が重要。痕跡が明らかでなくとも残すべき。
「市では被爆遺構に誰よりも詳しい」「市では誰よりも」は大人げない。その人の判断だけで保存するかどうか決められるのか?
行政というのは、なんでも都合よく使うもの。この専門職員が「残すべき」と主張したら「外部の専門家の意見を聞いて」と言って、行政の方針にあう専門家を連れてくるものだ。
それより
「戦後は生活の場となったため状態が良くなく、歴史的な価値は低い」。被爆遺構をそのまま大事に残そうなどという発想が1945年当時にあるわけがない。みな生きていくのに必死だった。かといってだから「歴史的価値が低い」と断じていいものか。そもそも歴史的価値が低いかどうかは、一行政マンが判断することではない。
6団体は全面保存を訴えているわけではない。じっくり調査をして評価を明らかにするまでは壊すな、埋めるな、と言っている。どんな歴史的価値があるかどうかは調べてみなければわからない。行政が都合よく評価を下すなということだ。
サカスタの建設計画を遅らせたくないために、まさにためにする粗雑な理屈を広島市は云っているに過ぎない。
被爆遺構は広島と長崎にしかない、という被団協理事長代行の言葉は重い。