戦後の教員政策の中で最悪の愚策、教員免許更新制を文科省みずから廃止。
今回、廃止の原因とされたこの法律の不具合は、成立前にすでに分かっていたものばかり。
私は更新の対象から外れる年齢の一番下だったため、一度も免許を更新をせず、定年後も更新の必要はなかった。いわば「永久免許」保持の最後の世代となったわけだ。
この10年、教員採用試験の倍率は下がり続けた。教員を目指す若者が減り、また退職して免許を更新せず、それによって産休代替や精神疾患などによる療養休暇取得者などに充てる臨時教員が足りなくなるなど、現場も教委、ともににっちもさっちもいかなくなっての廃止だ。
この法律は、教育基本法改悪など種々の愚策を成立させた第一次安倍政権時代の2009年に成立、10年以上にわたって教員の労働意欲をそいできた法律が廃止されることになるが、教員志望者の学校への回帰は10年で果たせるだろうか。
多い人で2回、免許更新をした人がいる。廃止は来年の通常国会に提出されるから、この夏も更新の講習に通わざるを得ない教員もいるだろう。
バカな政治家や官僚のおかげで、どれほどの損害をこの国の学校が被ったことか。