米軍の上瀬谷通信施設跡地から有害物質検出。花博、巨大テーマパーク建設、新交通システム・・・横浜西部の巨大都市開発のまえに住民の生活の安全性確保を優先すべき。

 

9月13日(日)雨の予報が出ていたが、日中は降らず。朝方は涼しかったが、昼下がりから蒸してくる。

昨日の朝日新聞横浜版に気になる記事。

70年もの間米軍に接収されていた土地から、基準値の10倍以上の特定有害物質が検出されたという。

記事にあるように米軍上瀬谷通信施設の広さは242ha。よく面積の比較で使われる東京ドームの広さは4.7haだから51個分ということになる。広大な土地であり、個人所有の土地で接収されていた部分では農業が営まれ、市内でもまとまった農地としてはかなり大規模なものである。

特定有害物質が検出されたのは国所有の部分ということだが、米軍が使用していた70年の間に何らかの事業が行われていた可能性はないのだろうか。有害物質の検出はその影響ということはないのだろうか。

「地下水の汚染はなく、周辺に健康被害が及ぶことはないと考えている」と市は云うが、こういう発言にはつい眉唾で聞いてしまう。

なにしろこの土地、2027年の国際園芸博覧会(花博)の会場と決定しており、そこでつくられたインフラをもとに、TDLを超える巨大テーマパークの建設や都市公園の整備が予定されていて、すでに地権者240名との合意がなされている。さらにそれを見込んで新交通システムの建設が相模鉄道などによって計画されており、IR(統合型リゾート施設)とともに横浜市の都市開発の目玉となっている。

IR問題が国会議員の逮捕やアメリカの最有力企業の撤退で雲行きが怪しくなりつつある中、もうひとつの巨大開発も出鼻をくじかれたくないと考えれば、小さな火元は消しておきたいものだ。

報道は朝日新聞だけ。他者は追随していないのも気にかかる。

 

この広大な跡地まで、歩いて10分ぐらいのところに拙宅はある。

ほとんど使われなくなっていたこの施設は、返還がなされる前は市民が自由に入って、凧を上げたり、ラジコンを飛ばしたり、ボール遊びに興じる人たちも多く、なんだかとっても「いい感じ」の広場だった。それが返還が決まってからは厳重に囲いがつくられ、出入りが出来なくなった。

その頃も当然有害物質は出ていたのだろう。

そもそも米軍の施設に被害はなかったのか、それとも米軍の何らかの事業によって・・・いろいろな可能性が考えられる。

国、防衛省、関東防衛局、横浜市は徹底した調査をすべきだ。旧陸軍被服支廠保存問題の広島県の杜撰さを他山の石として。

 

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もうひとつ、横浜に関する記事。これも朝日。

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全国で水道料の値上げが続いているという。その理由は人口の減少による水道料徴収額の低下と浄水場や配管等の設備の老朽化を補うものと言われている。

 

それにしても12%の値上げ幅は大きい。

その根拠を問うても素人には是非を判断することができない。

ただ、3月以降、水の使用量は例年よりかなり下がっているはずだ。会社は休み、お店は閉店、休業。それだけでも水の使用量は減っているだろうし、横浜に限って言えば500以上の学校のプールが未使用だ。

全体的に低下した使用量が値上げの根拠になっていなければいいがというのが素人の下衆の勘繰りではある。

 

消費税が10%となり、その直後のコロナ禍によって国内経済はリーマンショック以上の低迷に入っている。猛暑により電気代も年々上昇している。不況によって給与や年金の削減も企図されていくのだろう。

道路なども含めて戦後につくられたさまざまな施設が老朽化し、新たに作り直さなければならない時期に来ている。

 

特別給付金分などすぐに回収されてしまうことは自明だ。

 

水道料金の値上げの記事を見て、長い不況のトンネルの始まりを予感したのは私だけではないだろう。