昨日の朝、ヨコハマハンマーヘッドで行われるワクチンの大規模接種の予約が始まるというので、ネットで試してみた。
それほど待たされずに二人とも取れた。1回目が6月29日、2回目が7月27日。モデルナ社製のワクチンの接種間隔は4週間とのこと、自動的に4週間後の同じ時間が取れた。
今朝の新聞ではこの大規模接種、75歳以上の枠が埋まっていないとのこと。
そうだろうなと思う。
中心部に住む人ならばともかく、私のような周辺部に住む者はわざわざハンマーヘッドまで行こうとは思わない。横浜とひとくくりされるが、16の市が集まったような自治体。ハンマーヘッドに着くまでには3~4つの市を越えるのと同じ。
「乗換案内」で検索すると、どのルートを使っても1時間22~25分。「乗換案内」はご丁寧にJR桜木町駅「YOKOHAMA AIR CABIN」を使えと出る。つい先日新設された都市型ロープウエイだ。
これを使っても往復3時間はみなければならない。シャトルバスが出るというが、ロープウエーを使えば、交通費は往復で3200円を超える。ロープウエイやシャトルバスの「待ち」を考えると一日仕事だろう。75歳以上の方には酷な場所。
横浜ハンマーヘッドはいろいろなお店が並ぶ商業施設だそうで、若者が遊びに行くところのようだ。ハンマーヘッドという名前は新港ふ頭の名物ハンマーヘッドクレーンからとったとのこと。かたちがトンカチに似ている。いわば「とんかちあたま」。
しかしこの言葉アメリカの俗語では、あほ、ばか、間抜け、さらに酔っ払いや麻薬常習者、ジャンキーのような意味でも使われるのだとか。命名ミスのような気もする。
わざわざこんな不便なところに会場をつくったのは、短期間にたくさんの接種ができるという理由だけ。高齢者の「足」のことなど何にも考えていない。ガースーが「7月末高齢者完了」と言い、こびへつらいの知事が「地元出身の首相とコロナ担当大臣のためにも7月完了は必至」などと云ったがためのいわばどろなわ会場。高齢者にやさしくないという点で名実ともに米語のハンマーヘッドだ。
各区のスポーツセンターなどで行われる集団接種の予約は次は6月7日から。高齢者はなるべく近くの接種場所を希望するだろうから、またこれに殺到。ネットはともかく電話予約がつながらないということが再び起きるのではないか。
いやいや個別接種だってあるじゃん?
前にも書いたが、どれだけの医院が接種場所となっているのか、市のHPを見てもわからない。どの医院も通常業務が阻害されるため公表していないのだ。
昨日、Mさんが初めて訪れた区内の医院、受付でコロナワクチン接種をやっていることが分かったらしい。医院の話では接種は8月になるとか。
私のかかりつけ医というか大腸の内視鏡検査をした医院は、次の受け付けは7月1日。
接種はやはり2回目は8月だろう。
ガースーの「7月末完了」にどれだけ近づけられるかを考えた時、集団接種や個別接種よりも大規模接種で数を稼ごうと考えているのが手にとるようにわかる。だいたい高齢者の接種はそんなに急ぐ必要があるのか?
政治が安心、安全よりもオリンピック実施を前提に物事を判断すると、行政は結果(数字)を出すために輪をかけて拙速なやり方に走る。住民は置いてけぼりといういつものパターンだ。
つらつら考えてみると、投票所の規模くらいで接種会場が設定されたら、高齢者は安心だし、接種率も上がるのではないかと思う。選挙人名簿を使えば高齢者のチェックもできるはず。投票の場合は一日だけど、接種は3~4日あればかなりの人が受けられるはず。あなたは〇日の何時からという指定をはがきで知らせる。選挙と同様に。
選挙に期日前投票があるように、自宅から出られない人、介護施設や病院にいる人、都合のつかない人は区単位でフォローする。
行政マンの中には優秀な人がたくさんいるはず。区民にやさしい安心、安全な方法を編み出す力は持っていても、それを政治が邪魔をして使わせないのが今の日本。行政マンもよけいなことをしないのは、国の官僚と同じ。
以上、またまたワクチン談義に。