異例のロングラン『ミッドナイトスワン』(2020年製作/124分/日本/監督:内田英治/出演:草なぎ剛 服部樹咲)アマゾンプライムレンタルでみた。服部樹咲という個性的な俳優と草なぎのからみがとってもよかった。あちこちに行間を読ませるような仕掛けがあって、映画そのものが楽しめた。 

f:id:keisuke42001:20210530150010j:plain

野草シリーズ

映画備忘録その2。

 

『ミッドナイトスワン』(2020年製作/124分/日本/監督:内田英治/出演:草なぎ剛 服部樹咲) 

 

劇場公開が昨年9月25日。なのにまだ全国で上映が続いている。

何度かほかの映画との時間調整をしたのだが果たせず。

映画館のスクリーンで見られないのは残念だが、テレビでもいいものはいいだろうとAmazonプライムのレンタル500円で見た。画面で「お金引き落としますよ」と通告され

るのはちょっと怖い。一年ほど前に初めてこれを利用したときは、間違って「購入」を押してしまった。今回は間違いなく。

 

 おもしろかった。芸達者な人たちがたくさん出ていて、脚本も演出もよいなと思った。内田英治という監督の力と、草なぎ剛というキャラクターの勝利。

はっとするような女性の美しさ?を草なぎに求めなかったのがいい。

 

3分の2ぐらいまでは急がずじっくりと流れていて、服部樹咲という個性的な俳優と草なぎのからみがとってもよかった。あちこちに行間を読ませるような仕掛けがあって、映画そのものが楽しめた。中学女子の独特なところ、わけのわからんところがよく伝わってくる。なかなかこうはいかない。

 

しかし後半3分の1は、駆け足。事情もよく分からなくなる。そして日本映画の定番(と私は勝手に名付けているが)ランニングと海。たいてい無理やりねじ込んでまとめるために使うシーンに出てくる。この映画ではそれほど悪くはないが、後半をもっと丁寧に描いてほしかった。

タイでの性転換手術のシーンは必要だったか?アメリカでのバレーのオーディションは必要だったか?そんな簡単に海外の奨学金がもらえて留学ができるの?友達の飛び降り自殺のシーンは必要だったか?

お金をかけていろいろやったけれど、それよりもっと「小さな映画」としてつくったほうがしみじみとした映画になったのでは。