メーデーと裁量労働制・・・・同じ曲を歌詞をかえて歌うように、労働者は労働を強制されるのではなく、自分の裁量 で働くことができるという美辞で誤魔化されないようにしたいものだ。

昨日、メーデー。

ひどい雨の中、全労協メーデーに参加した方の報告を読んだ。2000人の参加。頭が下がる。

 

代々木公園で行われた連合のメーデー、こちらは26300人(いずれも主催者発表)。

 

こちらでは会長の芳野友子が、明確に「裁量労働制反対」を表明した。

裁量労働制は、働いて働いて・・・・の高市の肝入りの労働政策だ。労働時間の上限規

制など吹き飛ばす勢いの動きに対し、「拡充反対」の表明は労働団体としては当然のこ

とだ。

裁量労働制については、すでにこの3月から首相直轄の「日本成長戦略会議」に「労働市場改革分科会」が新設さ

れ、議論が始まっている。

この分科会、会長は厚生労働大臣。メンバーは有識者が8人、使用者代表(経団連と日

商)が2人、労働組合の代表者は1人だけ。

ここで「労働時間規制の緩和」が検討される。結論ありきの出来レースの可能性が高い。

 

一方、厚生労働相の諮問機関「労働政策審議会」の労働条件分科会では、「時間外労働

の罰則付き上限規制などを定める労基法改正について、昨年から議論をしている。

こっちの構成メンバーは、有識者、使用者代表、労働者代表それぞれ8人ずつだ。

この改正案の検討は、2019年の改正労働基準法改正を含めた働き方改革関連法の5年後

の見直しというスケジュールに則っている。当然、働き方改革の拡充の線で進む議論になる。

そこに、首相直轄の日本成長戦略会議ー労働市場改革分科会が喧嘩を売っているという

構造だ。

厚労大臣の諮問機関と首相直轄の諮問機関。

 

教育臨調と中教審の関係に似ている。

 

いずれにしろ現在、働き方改革を進めてきた厚生労働省の既定路線の迷走が始まっていると言っていいだろう。

芳野発言はその中で、高市にジャブを放ったもの。

しかし、芳野と自民党はこの4年間、蜜月状態を続けてきた。いつ、方向転換するかわ

からない。

議論の推移を気をつけて見ていく必要があると思う。

 

 

メーデーについて、大阪の友人Sさんが次のような小文をML にあげている。

 

 

ちなみに、メーデー歌(聞け万国の労働者)
と、
youtu.be/F0d8G35La-I?si
と、帝国陸軍の歩兵の本領は同じ歌で、
youtu.be/ikjUtq1Rbq8?si
メーデー歌は歩兵の本領の替え歌です。
メーデー歌は、1920年、歩兵の本領は1911年の歌なので、歩兵の本領の方が古いです。
左翼と陸軍が歌詞違いで同じ歌を歌詞違いで歌っているのです。
同じ歌を左翼と右翼が歌詞違いで歌っているのが面白いですね。

 

よく知られた話だ。

ちなみに「歩兵の本領」の作曲は陸軍の軍人で音楽家の永井建子(ながい・けんし)

「聞け万国の労働者」の作詞家は池貝鉄工序労働組合の大場勇。

 

「歩兵の本領」が作られて9年しか経っていないのに、同じメロディーが労働歌になってしまった。

 

今の時代から見ればご都合主義と見えてしまうのだが、音楽的な資産が少なかったせいもあるのかもしれない。

二つの歌を歌詞をかえて歌った当時の人々、とりわけ男性たちの意識はいったいどんなものだったのだろうか。

 

労働時間の上限規制の流れは、逆戻りできないものと考えてきたが、高市政権では平気で戻ってしまう。

同じ曲を歌詞をかえて歌うように、労働者は労働を強制されるのではなく、自分の裁量

で働くことができるという美辞で誤魔化されないようにしたいものだ。