安積フィメールコール東京2026を聴きに浜離宮朝日ホールへ。

 

土曜の午後、築地市場の浜離宮朝日ホールまで出かけた。

3年前に紀尾井ホールでのコンサートを聴きに行った。その時のことをこのブログにこんなふうに書いている。

 

11月4日(土)東京・永田町の紀尾井ホールで、安積フィメールコールのコンサートを聴く。演目は、現代ノルウエーの作曲家オラ・イェイロのミサ曲。木下牧子や信長貴富の小品。指揮は菅野正美。メインは、中田喜直生誕100年ということで組曲『美しい別れの朝』。いずれも練磨の人たちの歌はよく練れていて艶もあり、楽しめた。

 

安積女子高、安積黎明高校の卒業生によって構成されている。創立は1987年というから長い歴史がある。今回は若手作曲家の三宅裕太氏への委嘱作品の初演。朝日ホールのやわらかくのびやかな響きがよく合う素敵なコンサートだった。

印象的だったのは、スペイン・バスク地方出身の作曲家ハビエル・ブストの「宗教音楽から」のステージ。初めて聴いたのだが、中世のヨーロッパの教会で歌われていたようポリフォニーと現代音楽が合わさり独特の透明感が醸しだされていて、驚いた。懐かしささえ感じるような親近感を覚えた。安定した歌唱によって現出したもの。素晴らしかった。

もう一つは、三宅悠太氏への委嘱作品。立原道造を4編並べた組曲「五つの詩譚」(1曲はピアノ独奏曲。「詩譚」という命名がいい。

三宅は高校3年の時に終曲「子守唄」を作曲(2024年の全国合唱コンクールの課題曲に選定)し、その後、立原の詩から遠ざかっていたという。

 

・・・しかし、二十余年の時を経て、再び彼の言葉に向き合うに至った。そこに立ち現れたのは”パステルカラー”の叙情ではなく、内奥に渦巻く葛藤のエネルギー、痛み、諦念、若さゆえの感傷や自己愛といった、より複雑で生々しい切実な相であった。道三は今、新たな青年の姿として此処に立ち現れた。この「再会」は作曲の原動力となり、音楽の律動へと繋がっていった。(三宅悠太 プログラムから)

 

これまた圧倒的な演奏。ホール全体が鳴っていた。臆面もない書き方だが、夢のような演奏にただ身と耳をまかせていた。終曲、これ高三が書いたものとは。なんとも早熟で豊かなものだろうか。X JAPANの「Forever Love」を聴いたのが作曲の契機だとか。

いいものを聴かせてもらった。