休憩時間問題 (2)罰則付きの法律なのに守られていない、そして誰も罰せられたことがない。罰せられたのは教員を休ませようとした校長。

教員の休憩時間問題について、横浜学校労組のNさんが提起した措置要求に関わる報道は予想を上回る大きなものだった。Yahoo!ニュースに対するレビューは、今日段階で164件、異例ではないか。現場の教員のものが多いようだ。

 

労働基準法34条で定められている休憩時間には罰則規定(6ヶ月以下の懲役あるいは30万円以下の罰金)があるのだが、これが教員に適用された例は寡聞にして知らない。

雇用者は6時間までは45分、6時間を越えれば1時間の休憩時間を与えなければならない。休憩時間には3原則があるといわれる。

   ・一斉付与 ・途中付与 ・自由利用

である。このうち全員一斉付与については、労使協定などで交代での付与が認められる。また、45分あるいは1時間まとめずに分割して付与することも、通知などで認められてはいる。文科省と交渉すると、必ずこれを持ち出すが、それがどこまで分割するかの基準については口を濁すことが多い。

自由利用、労働からの完全解放については、休憩時間が給与の対象でないことからすれば当然のことなのだが、レビューでも触れられているが、そんな使い方をしている教員はまずいない。そういうものだということを知らない教員の方が多いだろう。

 

途中付与は、休憩時間の性質上当然のことなのだが、原則を通すか実態を取るかで考えれば、勤務時間の外側、つまり勤務時間の終わりに置いてその分早く退勤するという発想は、かなり昔からあるし、いまだにそれを通している自治体もある。

しかし、実際に工夫をして教員が休めるよう手立てをとった校長が、今年処分されている。34条を守らなかったから処分されたのではない。教員を休ませようとして処分されたのだ。

 

 

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こうした運用は「適切な配慮」と呼ばれ、校長の権限で行えるものだし、私自身、取得できなかった休憩時間をまとめて休暇として申請し、実際に「回復」するという形で退職の時期までやってきたのも事実だ。これも明るみに出たならば、校長は処分されていたのかもしれない。

 

というようなよくわからない事情がこの教員の休憩時間問題にはある。その原因はいくつも考えられる。そのあたりを掘り起こしていかないと、原則論や被害者論だけではこの問題の解決は見えてこない。

 

次回は、Nさんの判定、横浜市人事委員会がいったいどんな「判定」を出したのか、具体的に見てみよう。