「映画・ドラマとマイノリティ存在」を書いた。(飢餓陣営58号2024年2月刊)

佐藤幹夫さん編集の思想誌『飢餓陣営』58号に「映画・ドラマとマイノリティ存在」という文章を書いた。日記形式の映画評の2回目で、10頁ほどの原稿である。1回目は前号57号にやはり日記形式で『「社会は何も変わんねえんだよ」はほんとうか』を書いた。

表題の中の言葉は、日本精神科病院協会の山崎会長の身体拘束についてのインタビュー記事(東京新聞)からの引用だ。

地域でこそ病者を受け止め身体拘束は止めるべきという記者に対し、山崎氏は「患者の安全を考えて拘束して、なぜ心が痛むの?」という。

社会構造を変えなければという記者に対し「変わんねえよ!医者になって60年、社会は何も変わんねえんだよ。みんな精神障害者に偏見をもって、しょせんキチガイだって思ってんだよ、内心は」。

映画『PLAN75』『ロストケア』をめぐって、山崎氏や滝山病院の問題について触れた。

今号では『ケイコ、目を澄ませて』から『月』まで、触れてみた。障害や精神病に対し、社会は変わりつつあるのか、それとも山崎氏の言うように「しょせん」なのか。

映画という媒体の中で、こうした問題に対する視線が、つくる側とみる側でどう変化していくのか、関心のあるところだ。

 

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