外出三昧

8月2日。

次女が明日、東北に出張、夫のAさんは、午前中に部活の指導があるということで、2人の子供の面倒を見ることに。今夜は4人で泊まる。

8月3日

孫の面倒見はMさんが主導。私はいつも通り食事担当。

 

夕方、長らく延期になってきた打ち合わせのために新宿に出る。

中央林間から快速急行で40分。

薄暮とはまだ言えない時間、外は強い陽光が輝いている。

電車の中は、7、8割の座席が埋まり、半分くらいの人は居眠りをしている。気だるい空気が車内に流れている。こういうのは久しぶり。いい感じ。

 

下車すると一転、人、人、人。クラクラする。

小田急側から東口にすんなり出られた。新宿駅のつくり、変わった?東西自由通路か。

 

通路に何やら人だかり。高さ1、7メートル、横45.6メートルのスクリーンに画像が映し出される「新宿ウオール456」だそうだ。Yostar「アークナイツー明日方舟ー」新宿駅東西自由通路

 

待ち合わせは紀伊国屋ビル入り口のエスカレーター前。

予定時間より早く着いたので、2階の書店をひと回りして、椅子が置いてあるbook salonへ。新宿通り側に大きな窓が切られている。

腰掛けてぼーっと街を眺める。

ひっきりなしに人が行き交うが、音は聞こえない。一人一人が何か確たる目的をもって動いているようだが、無表情な人が多い。

大きな身振りでゆっくりと笑みを浮かべて歩いているのは、カラダの大きな外国人グループ。

皆、楽しそうだ。こちらは表情がある。

先日、1泊数10万円のホテルに泊まり、数万円もする食事を惜しげもなくする外国人が多いというニュースを見た。

高級ホテルも高級旅館も、料理も食事も、日本人を対象としているわけではないようだ。

法外な値段をふっかけるような商売が、コロナの3年間で崩壊したと思ったら、また復活している。価格に見合っているのならまだしも、「言い値」でぼるような商売は、かえって評判を落とす。

「高い設定のものから売れていくんですよ」というコメントを発する経営者の口元のほころびに「ウッ」と声が出てしまう。

子どもの貧困率15%といわれる日本。夏休みには給食がないから痩せてしまう子どもが多いという。

窓の外の風景に格差は見えないが、その奥にはいびつな社会が隠れている。

 

打ち合わせは3時間。話は多岐に渡り、楽しませてもらった。ビール?大人の打ち合わせに酒は欠かせないが、大人はほどほどだ?

8時過ぎの快速急行に乗る。坐れないが、他の乗客と体は触れない。戻ったと言っても、混雑の仕方がコロナ以前とは明らかに違う。

マスクをしている人は三分の一ほどだろうか。

予定時間通りのバスに乗る。

誕生日の前日から、横浜市内発着のバス全線と市営地下鉄が乗れる敬老特別乗車証が使えるようになった。いよいよ本格的なシルバーの仲間入りである。

 

8月5日

湘南教組の教研集会に出席。

日教組傘下の組合の教研に、日教組から分裂した独立組合歴40年以上の私が「共同研究者」として出席する不思議。

会場は小田急線藤沢本町近くの本町小学校。初めて降りる駅。地図を見ながら向かう。

途中嫌な予感。

地元の人らしき婦人に道を尋ねる。案の定、違う道を歩いていた。

校門を入ると、昇降口の外には、スリッパ販売がある。そういえば、連絡にスリッパ持参とあったことを思い出す。

300円で簡便なスリッパを買う。学校の備え付けのスリッパは使わないことになっているようだ。校務と組合を区別しているのか、それともコロナのせいもあるのだろうか。

控室で名古屋の岡崎勝さんに会う。4年ぶりだろうか。元気な笑顔は変わらない。岡崎さんは何年も前から共同研究者を務めている。

 
夏休み中の土曜日開催なのに、組合員は午前か午後どちらかに10割動員の指示が出ているとのこと。
同じ神奈川県なのに、横浜とは組合の風土が違う。
実際、「学習と評価」分科会は広めの教室なのに、隙間のないほどびっしりと椅子が並んでいる。午後に出た「学校をめぐる諸課題」分科会も満員。10割動員はだてじゃない。
分科会設定も独特。全部で26分科会があり、教科や領域の他に「自治的諸活動と生活指導」「障害児・者教育」「平和・解放教育」「男女自立と共生を目指す教育」PTA/地域住民との連携」などがある。今では教組と教育委員会が一緒になって「研修」「教研」をやっている例も多いのだが、ここはまだまだ組合の独自性が保たれているようだ。
レポートはざっと見ても130本。幾つの分会があるのかわからないが、かなり多い。
共同研究者も、官製研修なら大学の教員や指導主事の名前が並ぶものだが、ここは新聞記者やPTA関係者、議員、民間教育運動、日本作文の会の方や障害者の地域でサポート活動をしている方など、かなり多彩でかつ現場の方が多いようだ。
人選は聞くところによると執行部主導ではなく、各分科会の推進委員の人たちが独自に選定、依頼をしているようだ。
私が出た「学習と評価」と「学校をめぐる諸課題」の推進委員諸氏は、労働条件はもちろんだが、障害児教育と不登校問題を継続的に取り組んできた人たち。私の文章なども読んでくださっている人たちだ。
 
内容だが、午前中の「学習と評価」分科会では、校務支援システムの導入によって、通知表が指導要録と同じ形式に流れていく動きに、どう抗していくかがテーマ。生真面目なレポートが並んだ。
気になったのは、学習指導要領の「主体的対話的な深い学び」とか、新たに設定された評価3観点の一つ「主体性」をどう評価するかといったことが議論されるのだが、文科省なり学習指導要領の「言語」に乗っかりすぎていないかということ。前提の段階で批判的な視点をしっかりもっていないと、向こうの土俵での勝負になってしまい、流されかねない。また、通知に時間をかけない分、子どもたちとじっくり向き合えるという「常識」に対し、どの子も教員とじっくり向き合いたいと思っているわけではない。余計なお世話ということもある。教育という行為の危うさに自覚的になることが大事、など言わずもがななことを発言。
中に1校だけ、職員会議での管理職と職員の議論をレポートにそのまま載せたものがあった。現場のリアルが垣間見えた。
 
午後の「学校をめぐる諸課題」では、教員不足、多忙化をどうするかが大きなテーマ。休憩時間が取れていない現状、超過勤務がなくならない現状に対して、各職場での取り組みが紹介された。
ここには親も参加していて、「教員がICT教育を無批判に受け入れているのはおかしい」というかなり厳しい指摘があった。実際に文科省経産省に出向いて話をしてくる原則的な親たちで、教員の方はややたじたじという感じだった。
 
終了後は、近くの中華屋で開かれた推進委員のグループの人たちの反省会に出席。中堅の年齢層の人たちの話をたくさん伺った。

この夜、21時45分ごろ、大船駅構内で電車事故。電車内は停電、エアコンも切れて、乗客は歩いて大船駅に向かったという。この影響は次の日まで響いた。

藤沢駅も入場制限がかかったというが、小田急に乗ったのは事故の30分ほど前。影響は受けなかったが、友人のKさんは自宅に着いたのが深夜の2時半ごろだったそうだ。

朝、家を出たの7時30分、帰着が10時半。珍しい長時間の外出だった。

白いサルスベリ(百日紅)もあります♪||ブログ|長浜公園公式 ...