梅雨はまだ明けないが、30度をゆうに超す日が続いている。
日差しは朝からかなり強い。夜中、雨が降ったはずなのに、境川の水量はかなり減っている。中洲の岩の上でそこそこ大きなスッポンが乾いた甲羅を見せていた。
昨日、録画しておいた『やさしい猫』(NHK)をみた。先週の土曜日から始まった。
中島京子の原作が良かったので、楽しみにしていたのだが、イメージが違うというか、設定や演出、台詞回しなどしっくりこない。
NHKがこの時期に、強制送還されるスリランカ人のために闘う日本人のドラマをつくること、その意義はわかるが、ドラマは意義だけでできているわけではない。
シングルマザーとその娘の中に葛藤が見えてこない。スリランカ人を演じる俳優も日本語が堪能なのはいいのだが、立派すぎて日本人との距離感へのとまどいが感じられない。小説にあった遠慮や忌避がより合わさったような緊張感がないのだ。
2回目以降よくなることもあると思うが、見ようという意欲が湧かない。
みているうちにやめられなくなったドラマがある。
『日曜の夜ぐらいは・・・』(テレビ朝日・日曜22時)
毎回、「え?もう終わりか?」と思う。愛おしいとさえ思えるドラマだ。
見知らぬ若い女性3人が偶然出会い、宝くじに当たり、レストランを開く、そういうドラマ。
ほとんどが登場人物同士の会話。
3人の生きづらさを抱えた若い女性・・・だけでなく、そこに一人の母親、車椅子で生活している、もう一人祖母・・・若い男性も一人。あわせて6人の物語。
岡田惠和脚本は、6人の思いが重なるところとずれるところを、染みるように語らせる。それぞれのしんどさがよく伝わってくるのだ。ギリギリの淵を歩いているような3人に、「つまらぬハザードはいらない、うまくいくといいね」という気持ちで見てしまう。
ネットでは、視聴率は高くないようだが、たぶん終了してから話題になっていくのではないか。
昔、山田太一のドラマを見ているような気分になるよねと話していたら、
昨日の東京新聞で文芸評論家の斎藤美奈子氏がこのドラマを絶賛しながら、1981年の山田太一のドラマ『想い出づくり』を思い出すと書いていた。残念だが、そのドラマ、記憶がない。
いずれにしても、7月2日が最終回だということが、9回目で分かった。いやいやまだまだだ続くだろうと思っていたのだが。