報道を見ていると、ロシア軍の兵站線をウクライナ軍が切断しているようだ。
雪解けの時期でもあるので、トラックなどが立ち往生することもあって、ロシア軍の士気は上がっていないという。
米メディアフォーブスは、2月24日以来50億ドルの軍事装備品を失ったと報道。財政的には5月初旬に戦費が枯渇するだろうとの見方。
ウクライナ国防相省によると、ロシア側は軍用機84機、ヘリ108機、戦車430台を失っている。
テレビで何度も流れるが、一人で扱える対戦車ミサイル”ジャベリン”や地対空ミサイル”スティンガー”が大きな役割を果たしている。
すさまじい武器が開発されている。
欧米・NATO軍は参戦していないが、こうした武器供与や訓練、戦費の支援など、実質的にロシアはウクライナ+NATO 連合軍と戦っているということになる。
ただ、制空権を握れないロシアは、支配地域の外から精密巡航ミサイルで建物単位に攻撃目標を定め、意図的に民間人の住居などを攻撃している。
数百人が避難していた南東部マリウポリの激情が空爆で崩壊したのも、これによるものか。
報道では無差別攻撃となっているが、戦意喪失を狙った意図的な民間人攻撃ではないのか。
避難民はすでに300万人を超え、子どもは150万人超との報道。総人口の7%。
政府系テレビの編集者マリーナ・オフシャンニコワさんが罰金を支払って釈放されたが、これはテレビでの抗議行動に対してのものではなく、番組での抗議行動については今後訴追される可能性がある。
最長で15年の懲役罰が科されるが、EU(の広報官)は亡命を受け入れを表明している。
プーチン政権に対し大きなダメージを与えたオフシャンニコワさんの行動、政権は、彼女の拘束を続ければ国内の戦争反対の声に油を注ぐことになると判断したか。
いつでも拘束できると踏んで、泳がせようとしている。
彼女は釈放後もぶれずに自分の主張を繰り返している。
香港の周庭さんのケースとは少し違うようだ。
ただ家族も含めて政権の監視の下に置かれていることは容易に想像できる。彼女の強気の発言は心強いが心配でもある。
そして今、全世界が私たちに背を向けた。私たちの子孫は十世代にわたり、きょうだい殺しという恥辱をぬぐうことはできないだろう。私たちは思慮があり、懸命なロシア人であり、この狂気を止められるのは私たちの力だけだ。集会に行こう。なにも恐れることはない。彼らは私たち全員を拘束することなんてできないだろう。
(オフシャンニコワさんの訴えの一部)
そのプーチン、18日モスクワ・ルジニキスタジアムで、クリミア併合8年の記念集会に出席。
大観衆の前で、ウクライナ侵攻はロシア住民に対するジェノサイドへの対抗措置だとして、軍事侵攻の正当性をアピールした。
この集会、20万人が結集、ロシア国旗を振って盛り上がったというが、集まったのは公共部門で働く労働者の動員。一部の出席者はBBCの取材に「出席を余儀なくされたが、ここに来たほとんどの人が戦争を支持しないと思う」と語ったという。