19日、一年ぶりの胃の検査。
早期胃がんの疑いで入院、手術したのが、2019年7月。患部を切除後、生体検査をしてめでたく?「疑い」がとれてそろそろ2年になる。
昨年は2月と5月に内視鏡検査、問題なしだったため、次は間をあけて1年後にということで今年の1月に4月の検査の予約をとった。
ところが急遽、心臓の治療で3月、4月と入院を繰り返していたので、少し落ち着いてからというドクターの配慮で日延べしてこの日に。
前日の夕刻7時には夕食を終える。
雨。朝食は食べず、水と服薬だけ。朝食、散歩・・・というリズムが狂う。手持ち無沙汰。
土曜日のせいか病院は空いている。検査室前で待っているのは私だけ。
若い女性の看護師に促されて検査室に入る。
ここからは手順通り。のどの麻酔。血圧計、酸素濃度計をつけて注射。
ドクターが入ってきて、鎮静剤を注射。すぐに意識がなくなる。
起こされて目を開ける。終わりである。意識がはっきりするまでに小1時間、休憩室で休む。
会計。額面で問題がなかったかどうかがわかる。組織の切除などをしたときは高くなる。本日は普通の額面。安心する。
胃と心臓の治療を比べると、圧倒的に心臓は高額だ。一桁は、違う。
空腹なはずだが、食欲が湧いてこない。
まっすぐ帰宅。昼食の前に眠り、昼食のあとにも眠る。夕食のあともすぐに眠る。検査の最中のことは憶えていないが、それなりにからだに負荷がかかっているのかもしれない。なにしろカメラで食道、胃、十二指腸の隅々まで覗かれているのだから。
友人が送ってくれる労組の通信の中に、毎回あるわけではないのだが、「新組合員の声」という欄がある。妙に惹かれる文章があった。書いたのは20代男性の教員。一部を抜粋する。
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・・・私の特技(?)は道を歩いていると、知らない人によく声をかけられることです。おそらく声をかけやすい雰囲気なのでしょう。かと言って自然と人が集まってくるとか、スター性を秘めているとかそういった類のものではなく、「あの人なら声をかけても害がなさそうだな」的なものからだと思います。先日も、向かいから歩いて来るおばあさんに、突然「今何時!?」と聞かれました。歩いている人は私だけではなく、ほかにも人はいましたが、ピンポイントで私に聞いてきました。/昔、新宿の人ごみのを歩いていた時もそうです。狙いを定めたかのように男の人が私のそばにやってきて、「神の助けをお望みですよね?」という言葉とともに分厚い本を差し出されました。そ、そんなに、この現世に絶望しているように見えたのでしょうか。/また、渋谷で買い物をしていた時。店内で私のあとをつけてくる男性がいました。何か声をかけたそうにソワソワしていて、私も気になってチラチラ様子をうかがっていました。買い物を済ませ、お店を出ようとすると、意を決したように、男性が声をかけてきました。
「まちがってたら申し訳ないんですけど・・・・・・ホワイティさんですよね?」
(・・・いや誰!?…ですよね?ってほぼ断定しているし!○○って苗字(白という漢字が入る苗字)だからホワイティ、あながち間違いじゃないし!怖い怖い怖い!誰誰誰!?)と頭の中はパニック状態でしたが、そこは冷静に「・・・違います」と否定したら、その男性は去っていきました。これに関しては未解決事件です。
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不思議な文章。掌編小説のよう。面白かった。
もう一つ、フリーターユニオン福岡の通信から。これも一部抜粋。
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・・・またあろうことかトップクリエ(註=西日本新聞トップクリエは、西日本新聞グループの編集、広告制作会社。社員80名は九州最大級の規模)は昨年5月、福岡中央労働基準監督署へ提出した三六協定において、勝手に選んだ社員に、投票による選挙で選ばれた者としてサインさせ提出していたことが判明したため、今年1月15日に同署へ告発した。
事前に社員間で従業員代表の立候補募集があり、私が立候補を表明したら、前年度の代表者が二人来て、「他に立候補はいないだろうから、もう決まりですよ」と笑顔で言うので、そのつもりだったが数日後、急に二人のうちのA君が態度を急変し立候補を表明した。もう一人のB君が選挙にしようと言うので承知したが、音沙汰が亡くなったので不思議に思っていたが、いつの間にかB君が三六協定にサインしていた。1月22日に会社へ労働基準監督官が来て指導が入った。総務部には社労士もいるのに、意図的に前年度の従業員代表に無投票で押印させたと疑われても仕方がないだろう。
その後、驚くことに、会社は私がうつ病で休職中にもかかわらず、私が書いた(従業員代表)立候補理由書に虚偽があるからと賞罰委員会にかけるため面談か書面による回答を求めてきた。これも告発者に対する不当な嫌がらせであり、労基法違反ではないか。これまでもパワハラ大王みたいな総務部長が組合員に「おまえなんかいらん。辞めろ!」と叫んで社長と取っ組み合いのけんかになったり、20年も勤めたパート社員や精神障害者枠の契約社員を一方的に雇い止めにしたり、めちゃくちゃな経営が行われてきた。
私たちは泣き寝入りせず、働きやすい職場を求めて声を上げていくしかないのだ。
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こんなめちゃくちゃな労務管理が行われている会社はテレビドラマにも出てこない。リアリティがないからだ。ほんとらしくないということだ。
かつて私がいた公立学校という労働現場だって一皮めくれば信じられないようなパワハラ、セクハラが横行していたし、適用されるはずの労基法など全く守られていないのに、なぜかみなあまりつらそうな顔もせずにへらへらと仕事をしていた。これもリアリテイのない話だ。
職員会議で、ほかの教員の勤務時間を勝手に延ばす提案をヒラ教員が行うというシュールさなど「ホワイティさんですよね?」に勝るとも劣らないレベルだ。残業代の出ない「定額働かせ放題」システムにもあまり文句も言わないのもシュールと言えばシュールだ。
ほんとうのことを書くと、リアリティがないってことだ。
「もしかしてレッドさんですよね?」
そんな変な名前じゃねえよ。