初冬、と言っていい時期なのだが、晩秋でもある。天気は日中変転する。
朝は昨日も今日も曇天。
同じようで違う境川河畔。
今朝は鳥の声がひときわ大きかった。
十数羽の群れで動くカワウが、ひっきりなしに場所を変え、思い思いに頭を水に突っ込み、餌をついばむ姿はまるで歓声を上げているようににぎやかだ。食べられる魚は大変だけど、ほほえましい。
サギもこのところ群れで動いている。そういえばムクドリ、ヒヨドリ、スズメ、シジュウカラ・・・カモも多い。バンも。
そんな中、今朝は今まで一度も見たことのないモノを見た。
上流の鶴間橋に差し掛かるところ、対岸の歩道用のガードフェンスの内側、10㎝ほどのヘリのところに犬のようなものを発見。
数メートル離れたところに私たちのような熟年夫婦がこれを見ている。
リードが見えない。ペットではないし、よくよく見るとしっぽにしましま。犬ではないのだ。目のところが黒い。タヌキかと思ったが、からだの模様からするとこれはアライグマ。70㎝ほどの体長でころっと太っている。栄養状態はいいようだ。
アライグマはフェンスのこっち側で何をしていたのか。用事がすんだのか、見る間にフェンスを乗り越え、すぐ近くの民家の塀を乗り越えようとしている。すぐに見えなくなる。
帰ってネットで調べてみると「招かれざる客アライグマがあなたの家の屋根裏を巣にしているのかもしれません」と書かれた記事を見つけた。
アライグマの特徴は
- 学習能力が高く、手先が器用
- 成獣になると凶暴になる
- 冬眠はしない
- 容姿や生息環境はタヌキとよく似ているので要注意
- シッポに黒色の輪の模様がある(タヌキは輪がなく、先がほぼ黒い)
- 指の数は5本(ネコは4本なので、足跡の指の本数で判断が可能)
- 木登りが得意
繁殖力が旺盛で、一度に3~6頭出産。妊娠期間も2か月ほどと短い。
エサは雑食。果実から小動物まで。体重は3~6㎏(大きなネコ程度)とあるが、今朝目撃したアライグマは少なくとも7~8㎏はあったように思えた。
帰途、対岸の見かけた地点を探したが見つからない。
ネットには駆除専門の業者のHPが出ている。
もとはといえば、飼っていたアライグマを捨てた人がいるのだろう。アライグマは生存本能から都市部の家庭菜園をえさ場にして生き抜いてきたのだろう。
今年は各地でクマの出没が伝えられている。イノシシ、シカも。
みな「駆除」の対象。人間がちゃんと住み分けてさえいれば、動物も静かな生涯を全うできたろうに。「駆除」という言葉にはなじめない。