明け方、エアコンを消してテラス窓を開けると、暗闇にわずかに雨音が聞こえる。気温が少し下がっている。
散歩に出かける6時半ごろには雨は上がっている。
昨日jは水が澄んで、カモの足ひれが上から見えたが、今日は上流でかなり降ったのだろう、悠々と流れる大河風の表情。
歩くとき、いつもはネッククーラー(硬軟の保冷剤二つが入るすぐれもの)を首に巻くのだが、今日は、なし。汗ばみもしない。季節が少し回ったか。
昨日、闘病中のHさんからはがきをいただく。表面に達筆な近況報告。裏面は鴨川市にある棚田「大山千枚田」のスケッチ。絵の中に静かで穏やかな時間が流れている。
まだ続いている”薄暮シネマ”
8月22日
『コンフィデンスマンJPロマンス編』(2019年/日本/90分/監督田中亮/出演:長澤まさみ・小日向文世・東出昌大・三浦春馬)
人気のあるシリーズ物、今年もプリンス篇が公開されている。ファンも多いようだが、正直つまらなかった。つくられたトリックがみな後付けで、リアリティが全くない。つくっている人たちが面白がっているだけで、見ている方がしらける…言い過ぎか。★★
8月29日
『イエスタデイ』(2019年/イギリス/117分/監督:ダニー・ボイル/出演:ヒメーシュ・パテル/日本公開2019年10月)
突然現出する誰もビートルズを知らない世界。知っているのは自分だけ。歌えば歌うほどどんどん人気が出てしまう・・・楽しい映画だ。ありえないぶんだけドキドキしてしまう。拍手。この世界にはコーラもたばこもないというのがなんとも。★★★☆
8月30日
『七つの会議』(2019年/119分/日本/監督:福沢克雄/出演:野村萬斎・香川照之・片岡愛之助)
これ、半沢直樹か?
堺雅人を野村萬斎に代えただけ。香川照之も北大路欣也も愛之助も皆出ている。分かりやすい会社モノ。勧善懲悪の時代劇の現代版。そこそこ楽しめた。★★
9月1日~3日
『あゝ荒野(前・後編)』(2017年/157分・147分/R15+/日本/監督:岸善幸・出演:菅田将暉 ヤン・イクチュン 木下あかり でんでん ユースケ・サンタマリア)
封切りのときに前・後編通して見た。その時も長いだけで、これって寺山修司?と思うぐらい劇画的で、迫ってくるものがなかった。今回、Mさんが見ていないというし、体調によって感想も変わるからなと思って、3日間で見通した。感想変わらず。菅田将暉はいいけど脚本がよくない。何かありそうで、ない。結局ボクシングマンガ。駄作。2017年キネ旬ベストテンで3位に入ってはいるけれど。★★
9月7日
『マルクスエンゲルス』(2017年/118分/フランス・ドイツ・ベルギー合作/原題:Le jeune Karl Marx/監督:ラウル・ペック/出演:アウグスト・ディール シュテファン・コナルスケ/日本公開2018年4月)
地味な映画だが、1840年代のヨーロッパの現実を忠実に再現しようとしているのが伝わってくる丁寧なつくり。『共産党宣言』に至るまでのふたりのそれぞれの道筋の違いもよく分かる。ただ、湧き上がってくるようなエネルギーはあまり感じられない。★★★