『百花』傑作との評判だが、駄作だと思う。ゴメン。

今朝、5時の気温18℃。寒くて窓を閉めた。おとといはエアコンを使っていた。きのうの同じ時間には25℃だった。強烈な台風14号が勢力を保ったまま沖縄、九州から山陰、北陸へ。各地で被害が出ているが、東北を横断するころには温帯低気圧に。1日を経て今朝のこの気温。

お彼岸近くなると実感する”暑さ寒さも彼岸まで”が今年も。

きのうの散歩は台風の名残りの強風の中。途中から強い雨が降ってきて、二人ともずぶ濡れ。肌にあたる雨は少し痛かったが、寒くはなく、雨風の中を歩くのは少しだけ気持ちよかった。

今朝はそうはいかなかった。玄関のドアを開けて空を見上げると厚い雲。数歩歩いてブルっときた。戻って薄手のジャンパーを着て一人で出かけた。気に入っているジャンパー、3ヶ月?ぶり、少しへたってきている。歩いているうちに脱いでしまったが、季節は確実に秋に向かっている。

 

今日は境川下流へ。Mさんは、月に何回か入る朝1時間ほどの託児ボランティア。それが終わってから散歩をして帰ってくる。

 

映画備忘録。4本たまっている。

9月12日グランベリー109シネマ。『百花』(2022年製作/104分/G/日本/原作・脚本・監督:川村元気/出演:菅田将暉 原田美枝子ほか/2022年9月9日公開)

 

 

 川村元気の短編小説の映画化。自分で脚本も書き、メガホンも持った。

それがよくなかったのだろう。

映画と小説では基本的に表現方法が違うのに、短編小説をそのまま映画にしてしまったようだ。

駄作だと思う。

短編小説ならば、ストーリーの流れやシーンを変えるのは1行でも済むが、この映画ではあちこち隙間だらけ。単なる説明不足、どうしてそうなるのかというところがいくつもあって映画に入っていけなかった。

こだわって作っているのは感じるが、成功していない。

いくつもそういうシーンがある。

小説は読んでいないが、映画を見て「読みたい」とは思わなかった。

テレビで、どこかの映画祭で上映され絶賛されたと原田美枝子歓喜極まって語っていた。原田ほどの俳優なら出演作品の質はわかると思うのだが。

原田は確かに熱演ではあったが、脚本と演出が熱演を支え切れていない。菅田と原田という役者を使いながら、二人を生かし切れなかった。純文学を気取っているような感があり、鼻しらむところも。介護や震災、不倫を配したストーリーも陳腐でまとまりがないと思った。永瀬正敏は、またこんな役柄? 使われ方が一辺倒で気の毒。もう一つ

ピアノの音がひどい。原田が弾くピアノは映画の中では大事なシーンだが、木造の自宅にある小さなグランドピアノの音も、施設のホールに置いてあるアップライトの音も、どちらも聴こえてくるのはコンサートホールで録音したような綺麗な響きのあるピアノの音。

音響のしっかりした映画館での上映なのだから、こういうところはこだわってほしい。

作る側の思い入れはたっぷり感じられたが、いかんせん惹きつけられなかった映画だった。残念。画像1