朝ドラ『エール』、6回分を録画して見ている。
といっても、舞台は中通りの川俣町。会津からはクルマで2時間半、方言もかなり違う。アクセントはほぼ同じだが。
窪田正孝が妻の二階堂ふみが演じる音さんを呼ぶときに、「ぉとさん⤴」と後ろにアクセントが来るのが福島っぽい。たいてい無アクセントか後ろに来るのが福島流。イントネーションもしり上がりだ。
川俣町はかつて絹織物で栄えた町。ドラマではダンスホールやレストランがあったり、鉄道のシーンも出てくる。こんな町が大正時代にほんとうにあったのだろうかと思う。
いまから100年ほど前の東北の片田舎の川俣町に、大道芸人がいたりするような活気があったのは事実のようだ。
産業が各地に分散し、交通や産業の中継地点、要衝となる町がその土地土地にあった時代。流通がゆったりしていたから、物資は集散地まで、あるいは集散地から時間をかけて運ばれる。
現在のような一極集中でない時代があった。
川俣町の人口は100年前には2万人を超えていたという。現在は1万人余。
鉄道は廃線となった。
3・11のときには浜通りから福島、山形方面に避難する人々が通過した。町のHPには、今も町内85か所のモニタリングポストの1週間ごとの数値が掲載されている。
現在の産業は川俣シャモと絹製品。そして今古関 裕而 。
至近の県庁所在地福島市の人口は27万人余。こちらの100年前は3万人余り。川俣町との差は1万人余りだった。日本の地方の変化がよく分かる。
さて、ドラマに山田耕筰と思われる人物小山田耕三が登場する。今まで3回。
こういうのを存在感というのだろう。大作曲家の小心で狡猾、老獪な性格をふんぷんとにおわせる演技。朝ドラの悪役?はどこかトリッキーな雰囲気を漂わせているのが通例のような気がするが、志村けんは違う。
小山田は(山田耕筰)は、自分の地位を脅かす存在となっていくだろう古関が気にかかって仕方がない。だが、古関の才能を素直に認められない狷介さがよく出ている。
志村けんという人にとって、この役は新境地だったのだろう。残念。合掌。
先週5月10日の朝日歌壇。3人の選者が選んだ歌。
こんいろのランドセルとおねえちゃんとしょうがっこうはやくいきたい
(奈良市 やまぞえそうすけ)
新一年生の歌だ。
Mさんが、きょうだいのも載っているという。
始業式が登校日になっちゃった荷物が多くてかたがきぜつ
(奈良市 山添 葵)
肩が気絶、はうまい。お姉ちゃんは5年生か6年生か。
そうすけ君のとなりには、お母さんらしき人の歌。
新しい友との距離は2メートル入学式の静かに始まる
(奈良市 山添 聖子)
コロナの新学期、それぞれの視点が鮮やか。
今日、お姉ちゃん再び登場。
新しい国語の教科書帰ったらすぐに読みたい四月の楽しみ
(奈良市 山添 葵)