ダム、水門・・・。設備の問題なのか、それとも運用の問題か。後者のような気がするのは私だけではないと思う。

25日は、台風21号の影響で朝から強風と豪雨。横浜も避難勧告が出ていた地区があったが、19号で大きな被害を受けた千葉の様子がしきりに報道される。

 

長女は習志野に住んでいるのだが、ラインで近所で土砂崩れで被害が出ているところがあると知らせてくる。マンションの3階に住んでいるが、階下に浸水はないとのこと。しかし、道路はあちこち池のようだと。上の孫の幼稚園の園庭に魚が横たわっている写真が送られてくる。

 

台風は北上して、再び東北を襲う。またたくさんの方が不安な夜を過ごすことになるのだなと思うと暗澹たる気持ちになる。

 

雨が上がったので、9時過ぎに20分ほどの散歩。雲の切れ間から青空がのぞいている。

 

城山ダムのこと。23日に神奈川県市長会と町村会が黒岩知事に「正確な情報伝達を求める」要望書を提出したという。</p>

何度も触れているが、12日、県は午後14時ごろに緊急放流を17時に実施すると流域の市町に連絡。その後いったん延期し、再び21時に「1時間後に実施」を通知したが、実際の放流は前倒ししての21時半。人海戦術で避難をうながしている流域市町にとっては、住民への連絡等に齟齬があったということだ。

被害は出なかったとはいえ、大きな問題。写真入りで要望書を知事に手渡す様子が掲載されたが、形だけのやりとりに終わらずに、県は対応の具体策を早急に出すべきだと思う。

 

多摩川では水門を閉鎖するのに通常なら1分で終わるものが、12時間かかり、川の逆流が防げず、調布市と狛江市で大きな浸水被害が起きている。

 

いくつもある水門の開閉は、流域自治体の判断だと云うが、たとえば狛江市の六郷排水樋管では、12日の16時から消防団員らがポンプで支流から多摩川へ排水作業を開始している。18時に水門を一度閉めたあと、道路への冠水が広がり、再び20分後に水門を開けている。19時半には基準水位が6メートルを超えたために職員らは水門を開けたまま退去。水位を増した多摩川から逆流が始まり、浸水被害が広がった。

 

よく分からないのだが、こうした浸水被害というたいへんな事態を引き起こしてしまう逆流状態に対して、水門の開閉をいつだけが判断していやるのかといったことが、報道を読んでいると現場の消防団員や職員の判断に任せられているようにみえるのだが、どうなのだろうか。

実際には国の京浜河川事務所の判断なのだろうが、国の説明だと逆流しそうだと判断した場合は、「水門は閉めるのが基本」だと云う。私のような素人にも分かる簡単理屈だ。

f:id:keisuke42001:20191026104453j:plain           狛江市が管理する六郷排水樋管の水門=22日、東京都狛江市で(花井勝規撮影)

それなのに、実態は逆流したまま水門を12時間あけたままにしたというのはどういうことなのだろうか。締めれば溢れるおそれがある。たしかに。でも、そのあたりの「加減」を担う人たちはいないのか。命の危険があったから職員は退去したと云うが、大きな被害が出ることを想定して、水門管理を最後まで担いきれるようなシステムを整えておくべきではないか、と素人は考える。

 

安全の為に設置されたものが、機能しない。

設備の問題なのか、それとも運用の問題なのか。後者のような気がするのは私だけでないと思う。