緊急事態宣言が出て3日目。
自粛要請について、都と国の調整がまだつかないという。
神奈川県の黒沢知事は、「足並み揃えていこうという話をしていたのに、どうして都は・・・」と云う。
政治家が何を見ているのかということだ。
どういう政策を出せば、人々は自分に投票してくれるか。
どういう階層の人たちに援助すれば、人々は自分に投票してくれるか。
何か少し他と変わった動きをしているなと思ったら、次の選挙だ。
小池都知事の強気の自粛要請は、その最たるもの。
他府県に紛れてたまるか、と考えてるんだろうなあ。
しかし、今上がっている業種のひとつ、理美容業に強い規制をかけたとして、それに対しての補償がどこまでできるのか。
美容に限っても都内だけで2万軒を軽く超えるお店がある。これを1か月休ませるとして、いいかげんな試算だが、1千億円ぐらいはかかるはずだ。
休めと言いながら、それを補償するとは云わない。
一方、国は都が決めた休業要請には金は出さないという。
双方とも、強制ではない、自粛を強くお願いするだけだ、という逃げ口上。
それでも、小池知事は国や他府県と差をつけたいと考える。
首都圏という考え方すら、抜け落ちていると思う。
それにしても、緊急事態宣言が出てから、国と自治体間で議論が続いているという事態は、あまりに悠長なのではないか。
マスクの発送が始まるのだという。
440億円という試算があるようだ。
壮大な無駄。
最悪の事態になっても責任をとればいいというものではない、という総理大臣。
トップが責任をとらないから、モリカケも桜もいきぐされのような状態になっている。
責任をとるためにトップがいるはずなのに。
この人たちに任せておいていいのかと思う。
終わってみると、この人たちの地位が盤石に、という”緊急事態”がめにみえるようだ。
赤木俊夫さんの問題が、コロナによって見えにくくなっている。
赤木さんの遺書を握って、赤城さんの名誉の為に闘う奥さんを支えたいものだ。
コロナで逃げようたってそうはいかないぞ。
『愛国者に気をつけろ! 鈴木邦男』(2019年/78分/日本/監督:中村真夕/公開2020年2月1日)<
異色の政治活動家・鈴木邦男の素顔に迫るドキュメンタリー。17歳の時、愛国党党員の山口二矢が日本社会党委員長を刺殺する映像に衝撃を受け、「愛国」に目覚めたという鈴木。大学時代には全国学協の代表にまで登りつめるも失脚し、その後、自身が右翼運動に引き入れた大学の後輩・森田必勝が三島由紀夫とともに自決したことをきっかけに、政治団体・一水会を立ち上げた。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で、鈴木は自らが訴えてきた愛国心さえも疑い、異なる意見や価値観を持つ人たちの言葉に耳を傾けるようになる。2年間にわたって鈴木の活動に密着し、彼の思想遍歴をたどりつつ、様々な人たちと交流を続ける姿を映し出す。右翼活動をともにした雨宮処凛、一水会代表の木村三浩、赤軍とも関係が深い映画監督の足立正生、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の蓮池透、元オウム真理教の上祐史浩らが出演。監督は「ナオトひとりっきり Alone in Fukushima」「ハリヨの夏」の中村真夕。(映画ドットコムから)
途中から、これは鈴木邦男ファンクラブのPVのようなものだなと思った。
2年間密着したという割に、鈴木邦男にどこまで迫れたかというと、やや皮相的と云うしかない。
たくさんの有名人、歴史的な人々も含めて出演しているが、みな鈴木邦男を褒める。
意見の違う人を命がけで合わせて、耳を傾ける人。雨宮処凛にいたっては、「年取ったハムスターみたいだよね」という。
飄々と家賃6万円のアパート暮らしを続ける鈴木の生活の深部まで追ってほしかった。
鈴木の右翼の活動家としての「芯」に迫ってほしかった。
意見の違う人に耳を傾ける鈴木はそれはそれですごいけれど、意見の違いを認めながら厳しく対峙して議論する姿、単なる異色の右翼活動家ではなく、70歳を超えてもアブナイ鈴木邦男、が見たかった。
鈴木邦男ガールズにかこまれて、邦男ちゃんてホント危なくないんだよね、ではなく。