機種交換

スマホを換えた。

先月のなかば、映画の帰り、バス停でスマホを取り出したときに手を滑らせて落としてしまった。

液晶パネルがバキバキに割れた。操作はできるのだが、画面が見えづらい。

調べてみると、液晶パネルだけ交換できるとのこと。しかし、液晶パネルと言ってもただの1枚ガラスではなく、裏に細かな部品が張り付いている。

ネットには、その部品をそっくり購入して、自分で取り換える動画が出ていたが、見ていて自分にできるとはとても思えないのであきらめ、修理をしてくれるところを探す。

近隣にいくつもの修理ショップがある。

どこも2時間くらいで修理できるとある。

よく見ると、修理可能な機種が細かく書かれている。ショップによっても違う。ショップによっては、純正品ではありませんという断り書きも。

 

壊れたスマホは、iPhone6plus。日本では2014年に売り出され、2019年まで現行機種だった。その終わりの方で安く購入したようだ。

もう3年半ほど使っている。物持ちがいい方だ。Mさんは2年で新機種iPhoneSEに交換したが、私のはやや充電が早くなくなることをのぞけば、使用にまったく問題がなかった。

iPhone6plus ✖ それ以降の機種○ というショップがほとんど。修理はSE から。

買い替えることにした。

 

携帯の機種交換は時間がかかる。もうかれこれ90年代の終わりから10台ほど機種交換をしているが、毎回4時間ぐらい平気でかかり、待ち時間が長い分疲れる。

ノジマに電話。スマホ担当がいるかどうかを確認する。

オペレーションセンターに電話がつながる。録音が返答。人間が電話口に出るまで3分も待たされる。

「確認を取ります」でまた3分。「おります」まで5,6分かかる。

店に行けば分かるが、平日の家電量販店は客もまばらで閑散としている。

その分、スタッフの数もぎりぎりに抑えているから、直電には出ないようなシステムになっているようだ。

かといって土日は込む。

何とか予約が確認できて、出かけた。守備は?と言えば

対応迅速、丁寧、親切。予想外にすんなりと済んだ。

 

若い女性スタッフが対応してくれたのだが、1時間半で終わった。

iPhone14や14proなどという新機種が、パソコンより高く20万円を超えるなどと言われているので、こわごわと話を切り出したのだが、

「大丈夫ですよ。SEの第三世代の機種があります。5G対応で価格は1万4800円です」

「そのほかにかかる費用は?」

「いったんauに移って来月早めにUQmobileの990円にするのに11000円かかります。

電話代金はそれぞれ日割りになります」

今までは機種代金を24か月で割って毎月の費用に上乗せする方式だったが、これだと今日機種代金を支払えば済んでしまう。調べてみるとSEの第三世代は月々の割賦価格が3000円を超えるのだが…。

前回の機種変更の時にはなかった料金プラン、固定電話、プロバイダ、とセット料金ならば、65歳以上は990円というプランだという。

ここまでの複雑な手続きをおしゃべりしながら、滞ることなく済ませてくれた。

データの移行やシムカードなども物理的にやるのでなく、いつの間にか終わっていた。

いつもは重苦しい気持ちで帰る機種変更。担当者の名刺をもらい、来月なるべく早く来店することを伝えて辞去。

 

2週間後、12月1日。

前日に彼女○○さんが出勤しているかどうか、電話で確認。またまたオペレーションセンター。

同じだけ時間がかかるが、いろいろやり取りして○○さんがいることが確認できた。

そして次の日、夕方に来店。

「○○さんをお願いします」と閑散とした売り場で告げると、見たことのない若い女性スタッフが、

「○○さんは本日異動になりました」。

「え?そりゃないでしょ?昨日予約したんだけど。聞いているでしょ?」

「ちょっとお待ちください、確認してみます」

12月1日付での異動。そんなことは昨日分かっていたのではないのか?

私の電話、予約の確認は通じていなかった。

オペレーションセンターはオペレーションと言いながらオペ不能の状態。

 

不機嫌になりながら、

「でもどなたか対応してもらえるんですよね」

「はい、私が」とその女性スタッフ。見た目で判断してはいけないが、○○さんに比べ見るからに頼りない。彼女を△△さんと呼ぼう。

手続きが始まっても、何度もバックヤードに姿を消し、そこで電話をしている。

戻ってきては

「お父さんの場合は・・・」とお父さん呼ばわり。私はあんたのおとうさんではない。

そんなに若くないし。

参ったなあと呆れるが、ここで帰るわけにはいかない。我慢。

ところが、なんと途中からどんどん進み始めた。

私のが終わるのに1時間と少し。Mさんも今回は料金プラン変更をしてもらうのだが、これも含めて2時間かからなかった。

さらには途中で、若い男性スタッフが笑みを浮かべて

「お疲れでしょう。これ、どうぞ」と

ノジママークのペットボトルの水を渡してくれる。そのうえ△△さん、

「朗報があります。ご主人の方ですが、乗り換え手数料11000円が3000円減額になります」という。お父さんからご主人へ。なんと月初めに平日来店の方へのサービスだそうだ。

結局、選んだプランはMさんが月々990円、私が月々990円+24時間かけ放題770円で1800円余ということに。

○○さんに劣らぬ対応をしてくれた△△さんにお礼を言う。

 

彼女は、非正規社員なのだそうだ。

ノジマの正規社員は異動がよくありますが、私はずっとここにいますので、よろしくお願いします」と会ったときとはうって変わった晴れやかな表情で名刺を渡してくれた。

今回はオペレーションセンターの対応の不備はあったものの、現場スタッフの機転でストレスなく、機種変更ができたうえに、料金プランも格安になった。

 

最近、固定電話にかかってくるのは、オレオレ詐欺こそないが、不用品や着物販売などの営業がほとんど。あと2年は使うとしても、そのあとはやめようかと思う。

かけ放題とLINEがあれば、必要なときはすべて済んでしまう。

時代は確実に変化していると思う。