真夏の午後の祖父、やや疲れ気味である。

今日7月31日。

朝の散歩、出る時間は変わらないが、日ごとに暑くなっている。

新しくできたパークビレッジがつくる100メートルを超える日陰がごちそう。

暑さのせいか?ずっと顔を見せなかったオセロ(Mさんが勝手にそう呼んでいる白黒の猫)が久しぶりに顔を見せた。

野良と違ってどこか人間を許しているところがある。

互いに間合いをはかりながら、止まって見合う。

「だるまさん転んだ」と言って少し近づいて止まると、オセロもこちらを見て留まる。

2,3度繰り返すうちに藪の中に入っていってしまった。

2月27日の写真。

 

千葉から岐阜に引っ越した長女が子ども二人連れて「実家」に逗留している。姉のSちゃん(小3)の方が群馬で開かれる○○大会に出場するために2泊3日で、母親と二人でここから出かけている。必然的に弟のR君(小1)と私たち夫婦で3日間を過ごすことに。

Sちゃん、2種目とも1回戦で敗退との連絡。

 

マンションに温泉施設がある。マークスプリングスという名前に由来する。施設そのものはマークスパという。ちょっとカッコつけている。岩風呂と檜風呂、それにバーデンと名付けられた温水プール。バーデンというのはウイーン郊外にある温泉保養地の名前。今日調べて初めて知った。これもまたずいぶん思い切ったたいそうな名前をつけたものだが、R君はそこに行きたがる。小さい頃から「実家」へ来るたび父母に連れられ行っているからだ。サウナに寝湯や何種類かのジャグジーなどがある。

そのバーデンには男湯、女湯それぞれから水着に着替えて入る。

いままでなら「おばあちゃんと行っといで」だったが、小1ともなるとR君、女湯には入れないらしい。そこで私の出番に。

営業効率が悪いため(開設当初は毎日10時~22時だったが、今ではかなりお荷物施設。数年前に営業時間が短縮され金土日の3日間に。12時から22時。バーデンは土日だけ。住民は毎月定額の維持費を支払い、一回入るごとにまとめ買いしてあるチケットを出す。1歳児も90歳も同じ1枚が必要)。

 

「おじいちゃん、プール行こうよ」の誘いを何度か受け、何とかごまかそうとしたのだが、激しい攻撃に避けられないと判断。土日の2日間、一番暑い14時ごろ、祖父はR君と手をつないでプールへ。

祖父らしい振る舞いが苦手で、孫からいわせると「変なおじいちゃん」だが、こうして二人で手をつないでいると、なんだか絵にかいた祖父と孫のようだ。

小1時間、プールで遊んでから温泉に入り、外に出ると炎熱はあまり感じず、風が心地よい。

R君、こいつは使えると思ったのか、プールから戻るとすぐに「おじいちゃん、セミ取りに行こう」。

 

たったそれだけなのに、真夏の午後の祖父、やや疲れ気味である。

 

 

本日、発売。教員のミカタ 赤田 圭亮(著/文) - 言視舎