昨日、前橋の兄のところから戻って荷物の片付けをしていたら、電話が鳴った。訃報だった。卒業生Y君の母親Mさんが未明に亡くなったという。
連絡はY君の妹のTさんから。
Mさんは、ここからほど近い老人施設に入所していた。長い間間質性肺炎という重い病気と闘っていて、病院と施設の間を行き来していた。享年79歳。
コロナがあったから近くにいても会うこともできなかったから、うちのMさんが3人のLINEを組んでくれた。2年半ほど前のことだ。
散歩で施設の前を通りかかったり、境川でカワセミを見かけたりした時、メールや写真のやり取りをした。
最初の卒業生であるY君は今年59歳。Mさんは母親たちの中でもかなり若い方だったせいか、在学当時からこちらも気楽にお話をすることが多かった。
Y君の結婚があってお付き合いは45年近くなる。
Yさんが、先生には来てもらいたいと母が生前申しておりましたと言う。
お悔やみを伝えるとともに、声をかけていただいてありがたい、必ず参列しますとお伝えする。
今日、Y君夫妻から電話があった。亡くなる前のお話を伺う。
ほんのわずかだが、一つの家族の半世紀近い歴史に関わったことを実感する。
昨年の今頃ちょうど訪れた箱根やまのホテルのツツジの写真をLINEで送った。
すると、「泊まったのは昔の昔、私が小学校低学年の時よ。それなりに落ち着いた豪華さは子どもながらに覚えています」という返信があった。嬉しそうだった。
LINEはこの1月に途絶えた。何もなければいいがと話していた。
何度も、コロナが終わったら行き来しましょうねと話していたのだが、果たせなかった。
ご冥福を祈るばかりだ。