ふたりで住んでいるだけなのに、ブレイカーが落ちた。昨日のお昼。
リモコンでリビングのエアコンをつけると、その隣の自分の部屋のエアコンも、メーカーが同じなので反応してしまうことがある。昨日は気がつかなかった。
おりしもMさんも自分の部屋でエアコンをつけていた。3部屋同時稼働になってしまった。そのほかの電気用品も冬は動いていることが多いせいか、ぎりぎり40Aのピークを越えてしまったようだ。
作業中だったワードとエクセルの文書は、保存はしてなかったが、すぐに復元した。
困ったのは、Wi-Fi。
昨夏も留守中に設備点検のための停電があり、Wi-Fiが落ちた。
PCを切って出かけなかったのが原因。
PC音痴の私がいろいろやったが、復旧せず、ルータを新品に取り換えてもだめ。
電気屋さんのサポートシステムには入っていないが、背に腹は代えられないとサポートデスクに連絡。すると停電でダウンすることもあるという話。来てもらった。症状に応じての料金だが、2万円近い高額。痛かったが、解決。
このとき、いただいた名刺に探して電話。「今日だと22時ごろになるがそれでもいいですか?」。
Wi-Fiがなくてはスマホも4Gで対応しなければいけないし、そもそもPCがネットにつながらない。さらにテレビもスピーカにつながらなくなるし、アマプラもyoutube も見られない。Wi-Fiに頼り切りの生活。
「そちらが構わなければこっちは早い方がいいですが」
「伺います」
すぐに来てもらえるのはありがたい。
このかた、Fさんといってとっても気さくな30代男性。夏の印象がとってもよかったし、仕事も早かった。
いつもなら布団に入っている21時30分、玄関チャイムが鳴る。
すぐに作業開始。ほどなく復旧。モデム自体に不具合があるかもしれないとのこと。そのせいで停電するごとに設定がチャラになってしまうとのことだ。
あちこち点検、完全復旧。若干不安定だったWi-Fの電波iがよく飛ぶようになったようだ。
ありがたい。PC関連の修理は長引くケースが多い。
今日は上々の守備。
帰り際リビングを通ったFさん、スピーカーを見て
「タンノイですね」。
タンノイはイギリスのスピーカのメーカー。その名を指摘されたことなどないので、ちょっと嬉しくなり、それならと、プレーヤーに載っていた"somethin' else"をかけてみる。最初の曲「Autumn Leaves(枯葉)」。マイルスデービスにキャノンボール・アダレイ。
「ああ、いいですねぇ」とFさん。うれしそうに聴いてくれる。
購入して25年にもなる年季の入ったスピーカーは、タンノイのTD-100というもう小さな骨とう品。
Fさん、はめ上手。
次に石油ストーブを見て、「これ、アラジンですよね」。
これも20年近くなる古いもの。
Wi-Fiはなおり、スピーカーを褒められ、いい気分。
「今度、またゆっくり遊びに来てください」。
電波を発する新しいデジタル機器のWi-Fiはすぐに不具合を起こすが、古いアナログのスピーカーは、25年経ってもいい音を聴かせてくれる。
Fさんが帰ったあと、すこしほっとして、マイルスが鳴っていたプレーヤーの針をそっと上げた。