菊名「街を耕す会」・・・『聖職のゆくえ~働き方改革元年』(2019年・福井テレビ・55分・ドキュメンタリー)をみる

5日(土)、菊名の「街を耕す会」。5月に一度訪れたことがあるギャラリー&スペース弥平が会場。道順があやふやなので、西口のコロラド前でIさんと9時30分に待ち合わせ。

 

土曜日の横浜線、そこそこ込んでいる。早めに菊名に着いたので、デリフランスという新しい喫茶店で時間をつぶす。コーヒー イートイン306円、お持ち帰り300円という表示。導入5日目に初めて目にした軽減税率。初日は日高屋に寄ったが、価格は変わっていなかった。

 

ここのコーヒー、お金を払うとサイフォンに火がつけられる。温めてあるのをカップに分けるところが多いのに、手間をかけている。そこそこにうまい。今風に云うと普通にうまい、か。

 

9時半。Iさんと会う。歩いて弥平へ。カンカン照り。日傘が役に立つ。

 

今日のテーマは”教員の働き方を考える”。

 

昨年の「働き方改革」法案の概略~厚労省のデータ改ざんから、高プロ裁量労働制の問題など~をお話しし、そのあと

 

『聖職のゆくえ~働き方改革元年』(2019年・福井テレビ・55分・ドキュメンタリー)

 

を見てもらう

 

この作品、福井テレビ開局50年を記念して製作された。春に福井県内でオンエアされ、その後評価が高まり、日本民間放送連盟賞の報道部門で96作品出品のうち最優秀賞を受賞した。

 

7月はじめ「なかなか良いらしい」という噂を耳にして、何とか見てみたいものだと考えていた。

思いついたのは、かつての若い同僚、YさんとAさんが結婚して福井県の教員となっていること。もし録画を録っていたら送ってほしいとお願いして、ブルーレイに録画したものを送っていただいた。福井県ではかなり大きな話題となっていたようだ。

 

全国放送では、フジテレビが深夜枠(8月15日深夜2時~)で放映、今回最優秀賞受賞ということで福井テレビが再放送(10月8日(火)20時~)するという。いずれ、普通の時間帯で全国放送がされるのではないかと思う(コピーをして友人にと考えて、パソコンをいじくってみたが、どうにもコピーできない。ガードがかかっているらしい)。

 

この作品、ナレーションが若手俳優菅田将暉さんが担当している。『3年A組今から皆さんは人質です』などが話題となったが、それ以外でもいまや若手ピカ一の役者。

 

アナウンサーのナレーションとは違って、若者の逡巡や内省が感じられるとっても素晴らしいナレーションになっている。

 

ということで、55分、じっくりとこの作品を皆さんでみた。

 

10時から始まった会も、もう11時半過ぎ。参加者15名がそれぞれ感想を出して、最後に私がまとめにもならないまとめの話をしておひらきに。

 

感想で最も多かったのは、「給特法」という法律の存在。給与の4%をあらかじめ支給する代わりに、残業手当は支払わないという法律。この法律に縛られて48年。教員の働き方は肥大化してきた。

 

 

参加者の中に武藤啓司さんがいらっしゃった。

20代の頃、武藤さんが書かれた『教育闘争への模索』(1976年・社会評論社を夢中になって読んだことを憶えている。

給特法に関する当時の議論の様子がよく分かるだけでなく、武藤さんの教員としての生き方が伝わってくる本だった。発行年の1976年は私が教員となった年でもあり、学校の中に身の置き所を見つけられないでいたころだった。この本を読んで目の前が少し開けたような気がしたことを憶えている。

 

武藤さん、今回の働き方改革の議論の中から、何か新しい動きのようなものが期待できないだろうか、と云う。

展望は厳しいが、私も同感である。

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