終末の探偵 北村有起哉がいい。

境川河畔、鶴瀬橋のたもとに観音寺という真言宗のお寺がある。18世紀創建というから古刹というわけではない。静かなたたずまい。その裏手がかなり広い墓地になっているのだが、その境川側に3本の河津桜がある。植えてまだ10年もたたないような細いものだが、今朝、3分咲きほどに。

梅は何軒かのお宅で満開になっているが、まだネックウオーマーと手袋が外せない。快晴なのに北風がひどく冷たい。からだの温まり具合も遅く、手袋は30分経っても外せない。途中のトイレも欠かせない。鶴間公園のトイレだが、毎日のように清掃の時間に重なる。掃除をしている人が入るのに用を足すのは気詰まりだが、用は待ってくれない。

気温は2℃。室内は暖房がなくても17℃ほどだから気温差がかなり大きい。かかりつけ医は寒暖差の激しい時は散歩はほどほどにと言うが、散歩に出なければ、終日どこにも出かけないことになってしまう。かと言って午後の散歩はなんだか気が抜けているようで、何度かやってみたが続かなかった。

 

1月の映画備忘録が終わっていない。

記録だけは残しておかねばと思うのだが、思うようにならない。

 

『終末の探偵』(2022年製作/80分/G/日本/脚本:中野太 木田紀生/監督:井川広太郎/出演:北村有起哉 松角洋平 武イリヤ/公開12月16日)

 

 

北村有起哉が裏社会を駆けずり回る型破りな私立探偵を演じる、クライムハードボイルド。

とある街の喫茶店を事務所代わりに、しがない探偵業を営む新次郎は、闇の賭博場でトラブルを起こしてしまったことから、顔なじみのヤクザである笠原組幹部の恭一から面倒な仕事を押しつけられてしまう。それは笠原組が敵対する中国系マフィア・バレットの関与が疑われる放火事件の調査だった。さらに、新次郎はフィリピン人の両親が強制送還させられた過去を持つミチコから、謎の失踪を遂げた親友のクルド人女性の捜索を依頼される。しかし、2つの事件を追ううちに、裏社会の巨大組織の抗争に巻き込まれてしまう。

主人公・新次郎役を北村が演じるほか、「燃えよ剣」の松角洋平、俳優・モデルとして活躍する武イリヤ、「うみべの女の子」の青木柚らが顔をそろえる。監督は「東京失格」「キミサラズ」の井川広太郎。(映画ドットコムから)

 

アウトローを主人公に、技能実習生や外国人労働者問題などさまざま社会問題もとりまぜて入るが、いかんせん深みがない。暴力シーンやベッドシーンもほとんどない。北村有起哉の魅力で最後まで引っ張られた。武イリヤが印象的。北村有起哉が醸し出す雰囲気に脚本がついていっていない。今一つインパクトが感じられず。商店会の麿赤児や喫茶店の従業員の女子?がつくり出す街の雰囲気は伝わってくるが。

 

終映後、監督の舞台あいさつ。観客は10数名だったが、30分ほど続いた。感じのよさそうな監督だったので、最後まで付き合うことに。井川監督、ストリーよりも人物が印象に残る映画をつくりたいとのこと。その意味では成功していると思う。

ひとしきり監督の話が終わると、会場からの発言が求められる。手を挙げて発言する人は皆無。

どうするかと思ったら、LINEのアカウントを発表して、そこに質問などを投稿するシステム。そんな面倒なことをする人がいるのかなと思ったが、次々に監督のスマホに質問が入る。なるほどそういう時代か。

 

父親の北村和夫も渋く存在感のある役者だったが、北村有起哉もいい。彼の主演でもう一本シリーズなら、また見てもいいかなと思った。

1月18日に見た映画。記憶が戻ってこない。