『ミセスノイズィ』クレーマー跋扈の社会に小石を一つ落としてみせた

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ムスカリが咲き始めました

6時半過ぎに出かけた散歩時には曇っていたが、今9時半を過ぎて、テラス窓に日差しが差し始めた。温かそうである。

 

昨朝の散歩は風があって体感温度がかなり低かったが、今朝は無風で7度。温かかった。

 

今日の境川河畔の風景。

いつもは群れで行動するカワウ、今朝は単独のカワウが浅瀬に潜っては浮かびを繰り返し、そのたびに口に小魚を捕まえてくる。近くにいる小さなサギがそれを見ている。

 

サギは脚が長いため浅瀬に立つと、目もくちばしも高い位置になる。その高いところから目星をつけて、素早く水中にくちばしを入れる。この目とくちばしのバランスは素晴らしい。

 

捕獲の効率はカワウのほうがいいように思えるが、サギの捕獲率も見ていると結構高い。

カワセミはほんの一瞬だが、からだごと水中に飛び込み、えさを捕まえる。これも精度が高い。

それぞれの捕獲方法があるが、賢いといわれるカラスはどうなのか。水面に飛び込んで魚をとらえるシーンは見たことがない。カラスは雑食で死んだものでも食べるといわれている。水中の生きた魚を捕るようにはできていないのかもしれない。

 

カラスが針金ハンガーを加えて飛んでいくのをは何度かたことがあるが、数日前にプラスチックの太いハンガーを口にくわえて飛ぶカラスを見た。とっても重そうで、けなげだった。

 

1月に見に行った映画は5本。5本目が

『ミセスノイズィ』(2019年/106分/日本/監督:天野千尋/脚本:天野千尋・松枝佳紀/出演:篠原ゆき子・大高洋子・長尾卓麿・新津ちせ/2020年12月4日公開)

「今、あなたの常識が試される」。

 

面白かった。

小説家で母親の吉岡真紀は、デビュー第1作は評判よかったが、それ以降は鳴かず飛ばず

スランプのさなかに立ちはだかったのが、隣の住人若田美和子。

若田は朝5時から布団を干し、すさまじい音を響かせながら叩く。

ブチ切れる吉岡。若田が吉岡の子どもを部屋に引き入れたことをきっかけに、二人の関係はこれ以上ないほどに悪化。

しかし、吉岡はただではころばない。若田を主人公に迷惑おばさんの小説「ミセスノイズィ」を書くことで反撃に出る。

小説はSNSで話題を呼び、読者が二人の住むアパートに押し寄せて…。

 

テンポがあって面白い。

若田を演じる大高洋子という女優の演技がしぶくてとってもいいし、吉岡の、自分の正しさに固執するエキセントリックさもいい。吉岡の旦那役長尾が好対照で抑えたいい芝居だし、子役の新津ちせも冴えている。

 

落としどころは順当で、途中から布石が置かれているのを感じるが、わかっていても面白い。

 

二人の女性のなかに、だれもが自分の姿を重ね合わせてみる。

中学生に見せたいと思った。