境川河畔を歩きながら、自然の事物のバランスを破ってに突然現れる軍用機を見るにつけ、この疑問は高校生の頃から変わっていないことに気がついて暗澹たる気持ちになる。

    2週間ほど前に紅梅が咲いているのを見つけた。

 

 近所を二人で散歩していて、あれ?何か目に触れたなと思って振り返ったら、小さな花びらが揺れていた。大寒に入る前のことだ。春近し?いやいやまだまだ。


 相変わらず雨が降らない。空気が乾いている。朝方には50%近い湿度が14時には24%に。

 

 境川の水流も一段と減っている。いつもは水中にある岩があちこちで顔を出している。水底もよく見える。カモの足ひれがよく見える。

f:id:keisuke42001:20190127160104j:plainダイサギ 

 

 今朝、気温2度。風がないせいで体感温度はそれほどでもない。小さなよどみに、この冬初めての結氷を見つけた。結氷といってもほんの薄氷だが。
 

 

 水鳥たちの賑わいが続いている。サギにアオサギオナガカモ、コガモマガモ、カワウ、カワセミハクセキレイキセキレイなどがまとまって餌を探していることがある。不思議な光景だ。カラスも近くに来る。鳥たちをもっと近くで見たくて、水面近くまで下りられる土手の階段を降りてみる。近づきすぎたのか、鳥たちはいっせいに飛び立つ。いつもは上から眺めるこの光景、水面近くで見るのは新鮮だ。

 

 まれに単体のカモメが群れに混じることも。相模湾から来るのだろうか。カモメは他の鳥と一緒にえさをついばんだりはしない。 
当地は、境川が東に向かって片瀬川となり、相模湾(江の島)に注ぐ河口から遡って15,6キロほどのところ。時々カモメが飛ぶ姿を見る。

f:id:keisuke42001:20190127160214j:plainカモメ

 

 飛んでいる姿といえば、西側の厚木基地のある大和市の上空に自衛隊や米軍の軍用飛行機をよく見る。以前はオスプレイを数度見かけたが、最近は見ない。バスで10分ほどの小田急鶴間駅大和市)まで行くと、離着陸する軍用機の腹部がよく見えるのに驚く。爆音がすごい。この低空飛行は基地がすぐそばにあることを否が応でも意識させられる。


 厚木基地って厚木にあるんでしょう?そこからけっこう離れているよね、というのは認識違い。厚木基地大和市綾瀬市にある。基地の8割近くが綾瀬市にある。厚木市にはない。

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厚木基地の全容

 大和市厚木市の間には海老名市がある。海老名市と厚木市の間には相模川が流れている。どこまでいっても厚木市厚木基地とは無関係。それなのにどうして厚木基地なのか。綾瀬基地、大和基地ではないのか。チコちゃんじゃないけどこれには諸説あるようだ。
 

 私が納得している説は、基地が昭和13年に開設された当時、綾瀬市はかなりの田舎、綾瀬村であったし、大和市大和町という小さな自治体。それに比べ厚木市はその頃から交易の中心として栄えていたというから、最も通りやすい名称として厚木が選ばれたのではないかというもの。新東京国際空港(旧)や東京ディズニーランドの例と似ているのではないか。

 

 いずれにしても、厚木基地に関わる爆音被害等の問題は、沖縄同様大きな問題としてある。どれほどのものかは近隣を歩いてみるとすぐにわかる。基地問題は遠い沖縄だけの問題ではない。

 

 その沖縄、県民投票を拒否していた5自治体が選択肢に「どちらでもない」を入れれば「実施」するという意向を示しているとか。
今朝、NHKで記者が辺野古に4か月住んで取材したドキュメンタリーが放映された。辺野古現地の住民の人たちがどんなふうに考えているかがよく伝わってきた。誰もが静かな生活を守りたいし、新基地建設には反対だ。なのにさまざまな事情が入り乱れて、人々の気持ちに埋められないほどの溝を生み出してきた。今ではおもてだっては誰も基地問題に触れたくない状況がある。

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 古くは水力発電所の建設や原発の新規立地などと同じ問題である。結局、もっとも不便で中心から遠く人口の少ないところが条件闘争の場とされ、安全安心な生活を奪われ、犠牲になる。

 

 厚木基地にしても沖縄にしてもまた各地の米軍基地にしても、なにゆえ他国の基地のために政権党は自国の人々を抑圧するために奔走するのか。なにゆえ自国民同士が争わなければならないのか。この国の対米従属という桎梏、100年経っても日本はアメリカに守ってもらう代わりに、まともにものを言えない状況を引き受けざるを得ないのか。

 

 

 境川河畔を歩きながら、自然の事物のバランスを破ってに突然現れる軍用機を見るにつけ、この疑問は高校生の頃から変わっていないことに気がついて暗澹たる気持ちになる。

 

f:id:keisuke42001:20190127155948j:plainオナガカモ