6月22日、関東は梅雨入りとのこと。山形の空は朝から晴れわたっていて、梅雨の気配など全くなし。
朝食を早めに済ませ、山形駅7時12分発の仙山線仙台行きに乗る。これも初めての在来線。2両編成の米坂線と違って、こちらは6両編成。
目的地は山寺。「閑かさや岩にしみいる蝉の声」の天台宗の立石寺である。
20分足らずで山寺駅に到着。降り立ったのは私たち2人と、少し年配?のご夫婦の4人だけ。
駅前に並ぶいくつものお店はどこも開店しておらず、人気もない。
ゆっくり歩いて立石寺山門を目指す。二人で日傘をさしてぶらぶらと。
7時50分、門前到着。すでに5、6人が待っている。
8時開門ということだが、少し早めに開けてくれる。
このドローンの画像はすごい。
1045段あるという石段、健脚のMさんは問題ないが、20年前に左膝の半月板を取ってしまって、いつも痛みがある私は少々不安。
石段といえば、10数年前に日蓮宗の総本山、身延山久遠寺の石段を登ったことがあった。宗教色の全くないいわば観光である。
今調べてみたら、この久遠寺の石段は、287段。
法華経の信者はこの石段をお題目を唱えながら登ると、涅槃、悟りに近づくことができるというが、もちろんそんなことはなく、ただただ苦しかったことを覚えている。
その3倍以上の石段、はたして登り切れるだろうか。石段ではなく医師団のお世話になってことにならないように、危なかったらすぐに下山することにして登り始める。
結論から言うと、難なく登ってしまった。
石段は林の中で日陰が多いことと、一段ごとの高さが低いこと、久遠寺のように直登?ではなく、途中途中に踊り場があり、石仏などが拝めるようになっていることで程よい休憩を何度もとれたことなどが勝因。
念願の五大堂まで4、50分だったろうか。パンフレットによっては往復3時間というのもあったので、到着してホッとした。
下手くそな写真、高さも奥行きも出ない。
五大堂から数分の奥の院にも足を運ぶが、こちらは開帳されておらず、特に見るものなし。
芭蕉の碑(弟子たちが建立したもの)などをみながら下山。
山門から20分ほどの山寺芭蕉記念館に向かう。
建物は大きいが、展示室は一つだけ。芭蕉の真筆の掛け軸が何点か。
人気もないので、コーナーに設えてある米倉斉加年主演のドラマ仕立ての奥の細道のビデオを見入る。これが面白かった。
企画展「妖怪」は、それなりに。
Mさんどうしても山門下のお店の「ずんだパフェ」が気になるというので、来た道を引き返し、立石寺山門方面へ。
若い夫婦が経営する茶店。二人とも感じがいい。訛りがないのが玉に瑕。
駅構内にある平田牧場のレストラン「とんかつと豚肉料理 平田牧場」で食事。
平田牧場の豚肉は生活クラブ生協で取り扱っている。毎週、買っている。
12時前、広い店内ほぼ埋まっているが、待たずに坐れる。入った直後から行列ができる。人気店のよう。
ロースカツ定食。何かのフェアで値下がりしている。
最近食べたトンカツは、センター北のイオンシネマの近くの「和幸」。これはこれでかなりうまいと思うが、やはり一味違う。
この後、午後は在来線で酒田まで行く予定。
ここでひょんなことから、新幹線つばさ号には大人休日パスで指定券がなくても乗れることを駅員から教えてもらう。もちろん特急券もいらない。
12時46分の山形新幹線つばさに乗車。新庄へ向かう。
初めての街新庄。降り立つと気温は30℃を超えている。ここで50分ほどの待ち時間。駅の隣のイベント館で遊ぶ。
Mさん、何やらNHKの客引きにキャッチされたようで、一緒にVRドームシアターに入ろうと。
山寺の映像をドームの中で見る。
NHkに対するアンケート、やらざるを得ない。ショージキに書く。ボールペンをもらう。
ここから陸羽西線代行バス。昨年8月の災害で新庄ー余目間が不通に。
バスは酒田行き。客は10人ほど。
約2時間のバス旅。16時20分着。
酒田駅頭で待つHさん夫妻の姿がバスの中から見える。間違いなくHさん夫妻。
夫のKさんとは6年ぶりだが、妻のYさんとは10年以上ぶりだろうか。
お二人とも少し痩せたようだが、変わっていない。
駅前のホテルにチェックイン。月のホテルという変わった名前のホテル。市の図書館と一体の施設。民間の資本が入っているようだ。
洗練された建築、図書館とホテルという取り合わせの妙。
Y子さん運転のクルマで、遊佐町にある鳥海山の麓のカフェへ向かう。30分。車中、来し方についてポツポツと。
夕暮れに訪れたお店は店名「翠」。写真でわかるように、目の前に雄大な鳥海山が見える。
店主のNさんは10数年前にご夫妻でこちらに移住。周囲の林を切り拓いてきたという。
神奈川の方のようだ。Hさん夫妻と親交があるようだ。
コーヒーやケーキも良かったが、展示してある焼き物などがかなりのもの、つい手に取ってみたくなるものばかり。
遊佐町観光ガイドブック「巡るゆざまち」から
1時間ほどで辞去。
外で鳥海山をバックに写真を撮ってもらう。
そのまま酒田のHさんのお宅へ直行。酒食を呼ばれる。
酒田の港に上がった魚と山形の銘酒。互いに近況を交換し合う。お二人は私たちよりいくつか上の年齢。小さな労働組合を通じて、お付き合いはもう40年近くになる。