クマ対策、国も本腰を入れざるを得なくってきた。
【速報】政府がクマ被害対策パッケージまとめる 「緊急的」「短期的」「中期的」の3段階で生活圏からクマ排除
政府は14日、クマ被害対応するため、関係閣僚会議を開き、クマによる死者数が過去最多を大幅に更新するなど、国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となっていることを踏まえ、クマ被害の対策パッケージを取りまとめました。
対策パッケージは、▼緊急的な対応、▼短期的な取り組み、▼中期的な取り組みの3段階に分けられています。
緊急的な対応では、▼既に着手している警察によるライフル銃を使用したクマの駆除などに加え、▼新たに自衛隊や警察OB等に協力を要請し、駆除にあたる人材の確保を進めるとしています。
また、短期的な取り組みでは、▼ガバメントハンターと呼ばれる狩猟免許を持つ自治体職員の人件費や資機材などを支援するとした他、▼誘因物の撤去や、▼電気柵による防護の強化を図るなどとしています。
さらに、中期的に取り組むこととして、▼ガバメントハンターの育成や、▼クマの個体数の削減、人の生活圏からの排除に向けたガイドラインの改定などをおこなうとしています。 政府はこれらの対策のため交付金などによる速やかな支援を実施するとしていて、クマの駆除などに要する経費については特別交付税措置を講じるとしています。
(yahooニュースから)
13日の東京新聞の記事が興味深かった。
◆自衛隊出動「銃器を持たず出没地域に…危険だ」
◆緊急銃猟制度 ハンターたちが責任を問われかねない
◆東京都内でもクマによるケガ人
◆23区にクマが出没する可能性も「ゼロではない」
◆デスクメモ
秋田に法事で帰省している友人とのやりとり(抜粋)。
きのうお寺の法事を済ませて帰宅すると、玄関脇4〜5メートルの所に熊の糞が一つありました。初めてのことでした。緑がかっていて、柿の種が2個見えました。
隣家の人にも見せ、隣の柿の木の様子も見に行きました。
木の下のあちこちに熊の糞が7〜8個あり、今年も複数回きていることがわかりました。
木に登ったらしく、太い枝が三本折れてました。
隣家では苗代で芹を育ててますが、その穂先も初めて食べられていました。糞の緑のでの原因でしょうね。
近隣の人たちは、熊の出没についてなんだかのほほんとしているのか、あきらめているのか、話していて気持ちが噛み合わないことがあります。
日の出の頃そして暗くなってから外出しなければ平気、とでもいう雰囲気を感じます。そんな風に思わないと農作業なんかやってられないのかもしれないけど。
市役所の農林整備課(熊対策)に連絡すると、担当者たちは猟友会と熊の捕獲に
出かけているのでと、代理が対応。
いま、そういう案件が急激に寄せられているが、糞だけでは動けないから「いまのところ、注意して過ごしてください、としかいえません」とのアリガタイお言葉。
警察にも報告しましたが、いま現在そこに熊が居座っていなければ出動してないし、熊関係は農林整備課が主体なので、そちらに連絡してほしいとのこと。
そこで、両方に、もっと近隣の情報を集めてまた連絡するので、その集積によって警戒区域として対応出来ないのかと聞くと、農林整備課は、可能かもしれないとのこと。
警察は、いまやどこでも似たような状況なので、情報だけでは行けない、と。そしてあちこちに話を飛ばして、不用意な言質を取られないようにしてました。
それにしてもこの集落の人たち(や行政)の諦めに似た静観ぶり、新たな現実へのヴィヴィットな対応のなさ(というか思考放棄)、まあ、自分もそんなもんかも知れないけどね。
時々、自然との向き合い方に関してここの人たちはプロだなぁと思い、翻ってオノレの浅薄な意識を省みることもありますが、クマ問題については、まずいなと思います。
現場からは、以上です(笑)
私の返信
なるほど、そういうことなんですね。「渦」の中にいる人々と外側から見ている人とのちがいでしょうか。正常性バイアスというか、どうしても事態を過小評価しがちですね、現地の人は。
朝晩しかクマは来ない、というのがまさにそれですね。お寺の法事は早朝でも深夜でもないのでしょうし。
こうして外側の人とのずれが生じてしまう。外側の人、と言っても「渦」を内在しているだけにこのずれは感情的なものも含めてなかなか解消しない。
老父母が動けなくなった、さあどうする?といった時の現地の子どもたちと都会の子どもたちのずれにも似ているのかもしれないし、現地の人はどっかで「普段いないくせに」「何も知らんくせに」というのもあるかもしれません。
また行政や警察は、個人個人にしてみれば、俺だってうちに帰ればクマ被害があるんだぞという気持ちがある。震災の時の避難所のクレームとも似ていますね。
こうして見てみるとやっぱり、くま被害は自然災害そのもの。直接なんの関与もしてない私などは、「お前なぞ高みの見物だろう!ガタガタ言うな!」と言われそうです。
とにかく被害が出てからでは困ります。オオカミ老年になって注意喚起に努めてください。勉強になりました。
言葉足らずだったので、少し補足させてください。
玄関横の熊糞は夜のものらしく、柿の木と反対側の隣家の人が「きのうはなかったけど、今朝あったよ」と教えてくれました。
今日も近隣の人たちと話し、熊はぼくが思っている以上に昔から出没していて、日中に目撃した人もかなりいました。
ただ、それなりの距離があったり熊が逃げていったりで、人身に被害なくきたようです。貴兄のいう『クマとの緊張感ある「共存」』が、それなりに成立していたのかもしれません。
ただ、今やかつての距離は取れなくなったことが、意識できていない。
慣れからくる弛緩と、貴兄の喝破した「正常性バイアス」によるものと思います。
でも、外側から渦の中に入るや、ぼくなどは知らず知らずのうちに馴れ合っていきそうなので、「オオカミ老年たれ」との貴兄の檄、身に染みます。

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