1週間ほど前、吉田修一の小説『愛に乱暴』を読み終わった。映画『愛に乱暴』は、この小説のかぶりもの(設定)だけは同じだけれども、いくつものエピソードの中身は切れ味も深さもレベルの違うものだった。これを「原作」とは言えないなと思った。
9月に出来の悪いジグソーパズルのピースがいくつも欠けている感じと書いたが、そういう見方、あながち間違っていなかったなと思った。
ある家族の断面を描いた小説だが、スリリング。緊迫した心理劇。どんでん返しもあって、油断のできない小説。
11月のあれこれを少し。
15日(金)、客の少ない拙宅に卒業生のKさん遊びに来る。8年ぶりか。今年60歳。先日あったM君と同じ中2の時の学級担任が私。学校では一年こっきりの付き合いだったが、卒業してからの45年間は細く長く付き合いが続いている。
Kさんの話はとにかく面白い。若い頃から変わらない。テンポと言葉のイメージが豊かなのだ。学生時代から英語が堪能で、国際結婚も離婚も経験、そこに還暦の重みも加わって話題は豊富。とにかく聞いていて飽きない。Mさんも若い頃から同じように感じていて、いつも聴きながらケラケラ笑っている。「親戚の娘?姪っ子みたい」なんだそうだ。
次はカラオケ、一緒にやりましょうと言って帰っていった。彼女、カラオケが好きだったとは。
16日(土)
居森公照さんのお話を聞く会。組合の支部の企画。居森さんは、爆心から350mの広島の本川国民学校で被爆した居森清子さんのおつれあい。2016年に82歳で亡くなった清子さんの遺志を継いで講演活動をおこなっている。89歳。
20年ほど前、新聞で清子さんの存在を知ってすぐにお宅にお邪魔して、中学生の前で話をしてほしいとお願いした。そんな縁がまだ続いていて今回お話をしていただくことになった。
会場は南区の神奈川地域労働文化会館。横浜橋通商店街のすぐそば。居森さんのお宅に近い。
土曜日の10時開催。はたして出席者は集まるのか?と心配していたが、中学生3人を含め30人ほどが集まる。中学の教員、元教員が中心だが、居森さんのケアマネージャーの方も来てくださった。
60分、よどむことなく、ご自分の戦時下の生活と清子さんの被爆体験まで、気持ちのこもったお話をしてくださった。
現在、文字化の最中。ご本人の許可がもらえれば、このブログでも公開するつもり。

19日、湘南鎌倉総合病院。年に一度の心臓の定期検診。いくつもの検査と1分間の診察。
今月は、眼科の定期検診に大腸がん、前立腺の検査。インフルエンザの予防接種。60代後半から病院に通うことが多くなった。「薬?飲んでないよ」という友人が多いが、今では3週間ごとに行う8種類の薬の仕分け作業が上達した。
今朝、気温6℃台に。東京は5℃台。境川の水辺にはサギとカワウがたくさん。この時期になるとみられる光景。カワウが餌を追ってもぐり川底を掻き回し、逃げ回る小魚たちを上で待っているコサギなどが捕食する。今年もそれぞれ30羽ほどのカワウとサギが仲良く?集っている。