『モンキーマン』からだをスクリーンにそっくり預けて映画に酔う。

2024年10月の映画寸評②

<自分なりのめやす>

お勧めしたい   ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

みる価値あり   ⭐️⭐️⭐️⭐️

時間があれば    ⭐️⭐️⭐️

無理しなくても  ⭐️⭐️

後悔するかも   ⭐️

(77)『モンキーマン』(2024年製作/121分/R15+/アメリカ・カナダ・シンガポール・インド合作・原題または英題:Monkey Man/制作・監督・主演デブ・パテル/劇場公開日:2024年8月23日)

                kiki 10月4日 ⭐️⭐️⭐️

スラムドッグ$ミリオネア」などの俳優デブ・パテルが構想に8年をかけた監督デビュー作で、架空のインドの都市を舞台にひとりの男の復讐劇を描いたアクション映画。

幼い頃に故郷の村を焼かれ、母も殺されて孤児となったキッド。どん底の人生を歩んできた彼は、現在は闇のファイトクラブで猿のマスクを被って「モンキーマン」と名乗り、殴られ屋として生計を立てていた。そんなある日、キッドはかつて自分から全てを奪った者たちのアジトに潜入する方法を見つける。長年にわたって押し殺してきた怒りをついに爆発させた彼は、復讐の化身「モンキーマン」となって壮絶な戦いに身を投じていく。

パテルが自ら主演を務め、「第9地区」のシャルト・コプリー、「ミリオンダラー・アーム」のピトバッシュが共演。パテルとともにポール・アングナウェラと「ホテル・ムンバイ」のジョン・コリーが脚本を手がけ、「ゲット・アウト」のジョーダン・ピールがプロデュースを担当。第31回サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で観客賞を受賞した。(映画.comから)

東京新聞は9月から夕刊がなくなった。都区内はまだ残っているようだが、いずれなくなるとか。紙ベースの全国紙がどんどん縮小されていく。

退職して10年、暇に飽かせて映画を見てきたが、東京新聞金曜日の夕刊「シネマガイド」が水先案内の一つだった。

毎回7本が紹介された。8月30日の最終版で印をつけたのは『ボストン1947』『モンキーマン』そして『ポライト・ソサエティ』の3本。チェックはしても諸事情で全部は見られない。結局この週のものでみられたのは『モンキーマン』のみ。『ボストン1947』はまだ県内で見られるが、『ポライト・ソサエティ』はもう関東圏ではやっていない。

仕事をしている時、親しくしていた事務職の友人が毎週、日経の映画案内のコピーを配ってくれた。その頃はせいぜい月に1、2本の映画しか見られなかったが、案内を読むのは楽しかった。

夕刊がなくなって1ヶ月余り。夕食の時の手持ち無沙汰。とりわけ金曜日は寂しい。

さて『モンキーマン』。とことん気合いが入っている。『スラムドッグ$ミリオネア』のデブ・パテルが構想8年をかけて完成させた。主演もデブ・パテル。復讐劇だがそれを彩る壮大なインド神話を背景に、母子の愛情と敵に対する憎しみを大変な肉感で表現。息を吐かせぬ121分。インド映画ではあるが、ダンスも歌も入らない。ひたすらストーリー展開とアクション。からだをスクリーンにそっくり預けて・・・といった具合。画像10