カワセミの求愛給餌

昨日は仲秋の名月。

夕方の散歩のときには雲はきれいになくなり、さぞやいい満月が望めるだろうと思っていたのに、風呂に入ってビールを呑んだらすっかり忘れてしまった。

気がついたのは今朝のテレビのニュース。

 

今朝の気温21度。湿度60%。境川河畔に出るといつも川風がスーッと吹いてくるのだが、今朝は少し肌寒く感じた。

昨日、犬とアヒルの水遊びという珍しいシーンを目撃。

境川には何種類かのカモはいるが、アヒルは見たことがない。飼っている(たぶん)真っ白なアヒルを水辺で犬と一緒に遊ばせている人がいた。

 

今朝は、カワセミの珍しい光景を見た。

 

カワセミに気づくのは、いつもチーっという長めの鳴き声。声のする方を見ると水面すれすれに飛んでいく姿が見える。

 

今朝は、すすきの穂先にとまっているいる2羽のカワセミをMさんが発見。体調は2羽とも同じくらい。

と、すぐに1羽が飛びだっていく。残った1羽が、チ、チチ、チと断続的に短い鳴き声を発している。こんな鳴き方を聴くのは初めてだ。

 

「飛んで行ったカワセミを呼んでいるのかな」

 

などと話していると、チ、チチ、チに呼応するように1羽が戻ってくる。

よく見ると口には銀色の小さな魚。

近くの枝にとまると、待っていた1羽に口にくわえた小魚をくちばし

うつしで与えた。

数秒後には2羽いっしょに飛びだって行った。

 

 

 

カワセミ ペア

写真はネットから拝借しました

 

調べてみると、これがカワセミの求愛給餌。

えさを捕ってくるのはオスで、メスは「獲ってきて!」と呼びかけているのだそうだ。

 

遠くて見えなかったが、くちばしうつしの時、オスは、子魚のアタマの方を先にしてメスに渡す。魚を食べる動物は、えらやうろこが引っかからないようにそうするように、カワセミもそうするとのこと。こうした行動は遺伝子の中に組み込まれているのだろう。

 

写真を拝借した山梨県身延町のブログによると、この求愛給餌、メスはつがいになろうとするとき、オスの「生活力」を試すということのようだ。ちなみにオスが戻ってこないと、メスはしびれを切らして自分でえさを取りに出かけ、そのあとにオスがえさを持ってきても見向きもしないのだとか。

少し理屈がかちすぎているような気もしないではないが、声明をつないでいくための、これも遺伝子に組み込まれた行動なのだろう。

 

境川を散歩して13年目になるが、初めて見たシーン。