感染拡大が止まらない。
東京は先週5000人、神奈川県も2000人を超えた。そのうえこの暑さだ。40℃に迫るところも出ている。外出は最小限にせざるをえない。
みなとみらいのキノシネマで何本か見たい映画があるのだが、すべてとりやめた。
外出は散歩と食料の買い物ぐらい。
今朝、台風9号の影響か風がことのほか強かった。キャップが飛ばされそうになるほど。風速7~8㍍。
このところ鴨の親子が時々姿を見せる。10年以上この境川河畔を歩いているが、見かけたのは今年が初めて。
母がものあとをくっついて4羽の小さなひながもが水面をすべって行く。なかなか風情があってよい。
わたしたちにこんな写真が撮れるはずもない。
長い望遠レンズのついたカメラを肩にかけた小柄な年配の方。行き会えばいつも声をかけてくれる方。たがいに名前は知らない。
今週は鴨の親子が話題。どの辺にいたかを情報交換する。
今朝、話している最中にバックから写真を取り出して見せてくれた。
「これあげるよ」。
いただいた3枚のうちの1枚が上の写真。あとはカワセミとアオサギ。以前にもカワセミの写真をいただいたことがある。
さすがに望遠レンズだ。iPhoneではこんなに近くまで迫ることはできない。
嘴が黄色くてアタマに縦じまの模様があるのがカルガモ、とものの本には書いてある。
どうだろう。
カルガモの親子の近くに、じっとして動かないアオサギ、そして羽を広げてどこか落ち着きのないカワウ。それぞれの朝。
横浜市長選の公示がきのうあった。近所のポスター掲示板には16のスペースがある。
そんなに作ってどうするのかと思っていたが、半分は埋まる計算だ。一時立候補者は10人に達していた。
何度か市長選の動向について書いたが、公示でほぼ選挙構図が見えてきた。
8人のうちIR賛成は林文子現市長と福田峰之元衆議院議員の二人。
残りの6人は反対に。
全くおかしな話である。
自民党はIRに手を挙げた林氏を4選禁止と健康状態を理由に見切り、新たに女性の候補者をさがしたが、見つけられなかった。
その結果、選考の中心を担っていた県連委員長の小此木国家公安委員長が大臣を辞め市長選に出ることに。
それもIRはやらないと表明して。
ふつうなら、とことんIR推進で選挙も闘うところだが、なんと推進の林氏と正面からぶつかることに。
話のすじからすれば自民党は林氏を支持すべきところだが、さすがに小此木支持ではまとまらず自主投票に。かっこ悪いが、後ろには菅がついている。自主という名の強制。
これに公明党もくっついた。公明党は自民党がIRを取り下げたのでほっとしたことだろう。
さらには小此木八郎氏の父親、彦三郎氏の秘書だった菅首相も八郎氏の支持を表明。
昨日の出陣式には河野太郎や甘利明などがかけつけていたところからすると、自民党中枢は小此木支持。そのうち人気者小泉進次郎もくるだろう。どれほど苦境にあってもいま弓を引くことはない。
IRはトランプの意向を受けて安倍・自民党が引き受けた政策。
観光・旅行業界の族議員でもある二階幹事長や、横浜の「影の市長」と言われる菅首相も横浜IRで一致、旗幟を鮮明してこなかった林氏をけしかけたのでではなかったか。
それが、どこからか「横浜のIRは取りやめ!」というのが、既定方針に。
林現市長は、IRと4選の2本のはしごを外されたことになる。
地元でIR推進でまとまってきて、自民党支持でやってきた人たちもまた「はしご外し」にあったことになる。自民党の分裂。
昨日の青葉区での林陣営での出陣式、後援会の重鎮、元町のキタムラの社長は、テレビの前ではっきりと
「菅はペテン師、何度でも言うよ」。
怒りが収まらないらしい。
横浜の市長を失いたくないという自民党を中心とする保守陣営は、IRを捨ててでもハコもの行政を維持したい。世論調査で6割もの市民の反対が明らかになっている以上、無理にIRで選挙をして負けたら元も子もなくなる。
IRよりも瀬谷区の米軍跡地利用計画など大きな開発計画がまだまだある。
IRは自民党議員の収賄やコロナ禍の継続の中、いったんは手を引くべきとの判断か、東京その他の自治体との裏での約束ができているかだ。
もう一つは藤木幸夫の存在だ。
これはもうムラの話。
自分の知らないところで港湾の利用計画を発表した林市長に対する憎しみは強い。
せっかく後ろ盾になってやってきてやったのに、飼い犬に手を噛まれた。
「死んでもやらせない」として、なぜか立件の代表代行、地元選出の江田憲司と画策。立民、連合の支援を受ける山中竹春氏を支持すると言い出した。3人そろって写真に写る姿に「ゲーっ」と思った人も多いだろう。ゲーはゲーでもハラゲー。
年を経るとネコも猫又に、人は妖怪変化に。
ここからは私の想像。
林にむかっ腹を立てた藤木は、盟友の「手代」だった菅に対して
「横浜でオレと一戦やるのか」と恫喝。
バックには「オレは立民と組むからな」。
併せて小此木八郎に対しては「このままだと横浜は立民にとられるぞ。菅はオレがなんとかする。こうなったらお前が市長に出ろ。もちろんIRはやらないということでな」
オレはお前の親父の刎頚の友。
お前の名前だってオレが付けた。
一蓮托生だよ。
八郎よ、横浜のために一肌脱ぐのが義理ってもんだ。
立民支持は形だけ。藤木の子どもたちは小此木陣営についている。「八郎の母親からは毎日手紙が届く」と公言。外国人記者会では「八郎が勝つ」と発言。妖怪のかく乱戦術。
結局、大枠の見立てとしては国のIRの方針の転換と「ドン」のムラ支配の力学が、「はしご外し」とIRの非争点化を産み出したということだ。
勢力図は、
小此木八郎ー 自民党市議の大半・公明党市議の全部?大手ゼネコン等横浜経済界
林文子 ー 自民党市議の一部 横浜の関内、みなとみらいなどの商店、経済界
山中竹春 ー 立民・社民 連合 いつもの「革新」選挙。共産党は自主支援?
松沢成文 ー 維新抜けたが…。 小林節氏はどうして?IR反対条例?
田中康夫 ー 知名度と無党派層に期待。瀬谷区米軍跡地利用計画で斬新な視点。
太田正孝 ー 一年間で行政改革を行い、1千億円を産み出し、その中から学校給食
150億円をねん出する。面白いけど。
坪倉良和 ー すでに新聞では泡沫扱い。負けるな、頑張れである。
370万都市横浜。
小此木も山中も、ともにムラを背負っての選挙。
投票率が低くなれなるほどこの二人が有利ではないのか。
IR反対で互いに票を食い合えば、ひょっとしたら・・・。
ムラとは関係のない、しがらみのない人にとは思うのだが。
しがらみのなかった中田宏がどれほどひどかったか、小さな学校現場にいてさえそう思うのだから、これもまた気をつけなければならない。
戦車闘争を担った飛鳥田一雄だって、革新市政=社会党の一党支配を産み出した。
政治はどっちに転んでも、腐る。権力とはそういうものだ。
さて、だれに投票するか。