『あなたがいたところ ワタシゴト 14歳のひろしま・2』(中澤晶子・汐文社・6月刊・1400円+税)    「君たちの未来は歴史の中にあります。それを見つけるヒントがこの「ひろしま」の物語です。」(石内都)

新刊の紹介。

広島に住む児童文学作家の中澤晶子さんの新刊。

昨年7月刊行の『ワタシゴト 14歳のひろしま』の続編。

 

『あなたがいたところ ワタシゴト 14歳のひろしま・2』(汐文社・6月刊・1400円+税)

 

前作は広島の原爆被害者の遺品がテーマだったが、今回取り上げられるのは「場所」。

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① もと呉服店平和公園内、元安橋際にあってレストハウスになっているところ 爆    心地から170㍍)

② もと防空作戦室(中国軍管区司令部の一部 爆心地から790㍍)

③ もと陸軍被服支廠倉庫(戦時中、軍服や軍靴などをつくり保管した倉庫、県と国が所有する4棟の保存運動がある 爆心地から2670㍍)

④ 似島(原爆の被害者1万人が運び込まれた島、軍都広島の要衝爆心地から8~10㎞)

 

前作のオビは落合恵子さん、今回は写真家の石内都さん。

 

「君たちの未来は歴史の中にあります。それを見つけるヒントがこの「ひろしま」の物語です。」

 

巻末に著者による「記憶をつなぐ、「場」をめぐる」として物語の舞台となったところの詳しい解説と地図が掲載されている。またこうした本では珍しい参考文献も載っている。

今回も、あとがきのようなもの? は私が書いた。

 

前作について読書会をされた方々の記録。「読み込む」という言葉がぴったりの座談会。こんなふうに読まれる作品は幸せである。

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