我が家の戸車をめぐるもろもろの問題が、解消した。
今夕、近所に住む手作り家具工房を営んでいるISさんが、来てくださった。
時間にして3,40分だったろうか。
今、我が家の洗面所のドアは、自動ドアとまではいかないが、軽く触れればスルスルと動くまでに回復した。富山の豪雪を潜り抜け、一時は配送センターに滞留しながらも、横浜までたどり着いた二つの戸車が、快調に回転を繰り返している。
解決の兆しはあった。
昼間、ネットを見ているときに、戸車の広告が突然現れた。例のネットの先読み?機能で、検索したものを勝手に類推して商品を提示するヤツだ。
クリックすると、富山から届いたものとよく似た商品が。
さらにクリックすると、調整方法が詳しく載っているではないか。
何の意味があるかと気にも留めていなかったボルト2本。上下調整±3㎜左右調整±2㎜。実はこのボルト、立て付けの調整用ねじだったのだ。
動きが悪かったのは上下の調整がうまくいかず、車が中に入り込みすぎて、ドアが床を擦っていたのだ。
知っている人からすれば、そんなことも知らないで取り付けていたのか?と言われそうだが、知らなかった。
ISさんが、「ほら、ここに上とか下とか書いてあるでしょう?」
これは本来、ドアを閉めたときに隙間があかないように調整するためだそうだ。
そんな字は私には見えなかった。汗で目が曇っていたのか?
ISさん、何度かドアを外して調整すると、あ~ら不思議・・・。
要するに私が戸車の構造を知らなかっただけなのだが、では知っていたらISさんのお世話にならずに済んだのかと言えば、そうではない。
ISさんは私のことを慮って指摘をしなかったが、実は取り付け方が逆だった。
調整ねじが内側に来て、調整不能の形に取り付けていたのだ。
なんとも、なんとも。素人とも言えぬ所業。恥ずかしい。
しかし、人生のたそがれ時になってようやく手にした戸車の知識だが、これから一度でも使うことがあるだろうか。
偏屈と人嫌いはいよいよ高じるばかり。
「うちのドアがあかなくなったんだけど・・・」なんて近所の人が親しく相談してくれそうにはない。
宝の持ち腐れである。
いやいや、これからは困ったときのISさん。
どうやら私は貴重な宝を手に入れたらしい。