トランプ大統領が、コロナから回復したという。
アメリカでは21万人以上がコロナ禍で亡くなっている。
にもかかわらずトランプは、コロナは怖くない、コロナに負けるな、悪いのは中国だと連呼している。
21万人の死亡という重い現実など彼の耳には入っていかないようだ。
第二次世界大戦で4年間(1941~1945)での死亡者は29万人を超える。その3分の2がこの数か月で亡くなっているのだ。
大統領選挙の討論会もひどかった。
そのあたりの事情、日本の新聞が詳しく書かない事情がよく分かるのが、
「歯に衣着せぬ」ということわざがぴったりの町山節が痛快。
この人の名前とお話は、TBSラジオの「たまむすび」で、アメリカの映画を紹介するコーナーがあり、たしか『ジョーカー』の話を聞いたのが初めて。
知識だけでなく分析力もあって、やや早口だが理路整然。小気味いいしゃべりをする人。
テレビの方は現在、やはりアメリカ在住の女優の藤谷文子との対談の形。
新聞やテレビでは見えてこないアメリカの「今」がよくわかる。
昨日、雨の中、厚木kikiへ。
朝一番で石橋蓮司を見に行った。
『一度も撃ってません』(2020年/100分/日本/監督:坂本順治/脚本:丸山昇一/
出演:石橋蓮司・大楠道代・岸部一徳・桃井かおり・柄本明・佐藤浩市・豊川悦司・妻夫木聡・井上真央ほか/7月公開)
「半世界」「エルネスト」の阪本順治監督、「野獣死すべし」「探偵物語」の丸山昇一脚本によるハードボイルドコメディ。18年ぶりの映画主演となる石橋蓮司が、冴えない小説家と伝説の殺し屋という2つの顔をもつ主人公を演じる。ハードボイルドを気取る小説家の市川進。まったく原稿が採用されない時代遅れの作家である市川には伝説の殺し屋・サイレントキラーというもう1つの顔があった。しかし、彼は一度も人を撃ったことがなく、旧友である石田から依頼を受け、標的の行動をリサーチするだけだった。しかし、石田が中国系のヒットマンから命を狙われたことから、市川にも身の危険が迫る。石橋のほか、大楠道代、岸部一徳、桃井かおりと日本映画界を支えるベテラン俳優陣が顔をそろえる。(映画ドットコムから)
手練れの役者たちがみな楽しそうに演じている。
石橋蓮司の小説家(伝説のヒットマン)、桃井かおりのミュージカルスター(富士そばの店員)岸部一徳のヤメ検(裏社会のフィクサー?)、佐藤浩市の光文社の編集者、豊川悦司の中国の特殊部隊でのヒットマン、どれも面白い。元教師の大楠道代というのも。
この人たちの演技を見るだけでまあいっかという映画。
希望を云えばもっとぶっちゃけてほしかった。
地下のバーの看板「Y」と「Z」、これがとっても味がある。いいなと思ってエンドロールを見ていたら「原田芳雄製作」とあった。うれしくなった。原田へのオマージュというところか。
もう1本。インド映画。
『きっと、また会える』(2019年/143分/インド/原題:Chhichhore「浅いとか軽いという意味)/監督:ニテーシュ・ティワーリー/出演:シュラッダー・カプール スシャント・シン・ラージプート/8月公開)
タイトルは、映画『きっとうまくいく』『ダンガル きっと、つよくなる』に合わせて3本目を狙ったかな。前作2本は本当によくできていて印象づよい。
本作はどちらかと言うとコメディ味が強いが、それでも2時間以上を楽しませてくれる。わざとらしいダンスは入らないが、自然なダンスもいい。
インドの超エリートの工科大学の話。競争率100倍の難関。
庶民には縁のない高学歴の若者が「バカ」をやる。
人気があるのは、しみじみとした情感があるからか。3作に共通する点。本作はやや軽いが。
大して見てはいないが、インド映画に惹かれるものがある。