「女々しさは微塵もないが、なんと悲しみに満ちあふれたアルバムだろうか。ビリィ・ホリディの『暗い日曜日』を聞いた時以来の衝撃を受けた。ショーゲキなどというといかにもだいそれた言い方かもしれないが、女の声はやはり悲しみの場面を限定しない。それが慰めになることもあるだろう。だが男の歌は、何度聞いても、しっかりと同じ光景しか提供してこない。男の『声』はやはり男の『顔』だからだろう。」

                     (『ぜいご』三上寛の解説より)

 

常吉さんは何本か映画にも出ている。印象深いのは『オーバーフェンス』(佐藤泰志の函館三部作のひとつ)だ。

主人公と同じ職場で働く工員を演じている。