5月1日にこう書いた。
『総額25兆6914億円の補正予算が、参院本会議で可決、成立した。野党も同調、れいわ新選組だけが反対した。
納得していないのならちゃんと反対すべき。
この補正予算には、全国民へ支給される一人10万円の給付金(12兆円)や前回紹介した日本政策金融公庫などによる中小企業への資金繰り対策(3兆円)、売り上げの減った中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円を5月から給付する持続化給付金(2兆3176億円)地方自治体への1兆円の臨時地方交付金、休校中の学習支援として一人一打のパソコン配布の前倒し(2292億円)雇用の維持、これも前回だか紹介した雇用調整助成金(690億円)、そして布マスクの配布(233億円)などだ。
中に観光振興用に1兆6794億円というのがある。感染拡大収束後の観光などに対する消費喚起策「Go Toキャンペーン」の費用だという。
これだけが特に異様に見える。
素人が見てさえ、これの補正予算に占める割合が高すぎると思う。まだ収束もしていないのに。
雇用調整助成金には690億円しか使っていないし、持続化給付金などいくらあっても足りないのではないか。
学生への補助や自営業者への家賃補助などいくらでもお金は必要なのに。』
今日15日の衆議院予算委員会で西村経済再生担当相は「Go Toキャンペーンは予定通り進める」と発言。
その一方で、感染防止のガイドラインに従わない事業者に対しては、「新型コロナウイルス特措法に基づく休業要請を出す段階にある」との認識を示したという。
PCR検査が増えてきているとはいえ、感染者数が首都圏中心に増えているのも事実。
どう見てもアクセルとブレーキを一緒に踏んでいるようにしか見えない。
このちぐはぐぶりはどこから来ているのか。
観光振興用の巨大予算が準備されたのは、コロナ後の経済刺激のためだと思われるが、それ自体に大きな疑問があった。巨額の予算がどこか我々の知らないところに吸い込まれていくのではないか。