俳優の西田尚美さんが、森友で自殺した赤木俊夫さんについて、赤木さんの奥さんと目される役を映画『新聞記者』で演じたことから、つぶやく。

今朝、境川河畔の上空を飛ぶツバメをみた。

 

今年初めて。いや、2,3日前にマンションの前の畑でも見たか。

 

上空のツバメ、そして水面すれすれを滑空するように飛ぶカワセミ、真っ白な羽を見せるコサギ

目の保養というには、鮮やかすぎる春。

 

 

新型コロナウイルス、イタリアの状況がすさまじい。

昨日の段階で死者が793人増えて、累積死者数が4825人に。

今までもっとも増加率が高くなっている。

 

午前中、3月4日からの新聞記事の切り抜きをしたのだが、新型コロナウイルス関連のニュースの分量がかなり増えているのが分かる。

 

ニュースの数が増えているのはもちろんなのだが、全体に占めるスペースがここにきて一気に増加。

とくに感染者数より、新型コロナウイルスによる経済的な影響や、雇用問題に関わる記事が増えている。

 

日本は、他国に比べて緩慢な動きを見せているが、退潮傾向とは云えない。微増であり、地域的にはいつ爆発的な増加に転じるか、予断を許さない。

 

 

 

Twitterで、俳優の西田尚美さんが、森友で自殺した財務省近畿財務局の上席国有財産管理官赤木俊夫さんについて、赤木さんの奥さんと目される役を映画『新聞記者』で演じたことから、次のようにつぶやいていた。

 

"文春読みました。 映画「新聞記者」で私の演じた役が、読みながらムクムクと湧き上がり、涙が出ました。 赤木さんのご冥福を心よりお祈りいたします。"

 

演じた人が、こんなふうにストレートの自分の感情を表出できるTwitterというシステム、おもしろい。

 

 

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西田さんと松坂桃李との緊張感のあるやりとりを思い出した。

 

 

映画『新聞記者』、日本アカデミー賞を受賞したことから「凱旋上映」があちこちで行われている。

 

去年、ブログに書いたかもしれないが、画面に緊張感のあるとってもいい映画だと思った。特に主人公のシム・ウンギョンの演技が切迫感があって、日本語がこなれきれていない分、かえって感情のひだが込められてしまうところがあってよかった。

今までにあまり見たことのない空気感が感じられたのを憶えている。

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シム・ウンギョン

 

ただ、内調中心の取り上げ方で、官僚は出てくるがなぜか政治家が出てこないというのが、私には大きな欠陥に見えたことも。

田中哲司演じる内調の悪役ぶりばかりが強調されて、権力構造を表現するバランスを欠いていたと思う。

人事権で首根っこを押さえられた官僚の忖度が、さまざまな隠蔽や捏造をつくりだす現在の官邸主導の政治の暗部には迫りきれていないと思った。

 

その中での神崎和也の自殺が描かれたのだが、その部分も今一つ伝わってくるものが足りないような気がした。

 

杉原(松坂桃李)の苦悩は十分伝わってきたのだが、それに比べて神崎のそれは今一つ。脚本の問題のような気がした。

 

とはいえ、権力の構図を商業映画できちんと描いたことは何と言っても特筆すべきこと。

 

 

韓国映画にある権力批判のDNAを何としても受け継いでほしいものだ。

 

その意味で少し遅れたが『i新聞記者』の公開も大きな意味をもつものと思う。

 

ただ、こちらはドキュメンタリーなのにどういうわけか「つくりモノ感」が強いものに。

 

番頭である菅官房長官を頂点とする官邸のマスコミに対する偏向ぶり、記者クラブ最優先のでたらめさぶりはよく分かったが、それ以外はいつもの森達也監督のキレがなく、望月衣塑子さんを使っていろいろやらせているようにしか見えず、必然性に欠けるシーンが多いなと思った。

よけいなことを指示せずに、対象に静かに迫っていくような腰の定まり方が感じられなかった。

 

まだ見ていないMさんが、明日行ってくるという。

感想が楽しみである。